広島ブログランキング

  • 広島ブログ
無料ブログはココログ

書籍・雑誌

2020年3月25日 (水)

FACT FULNESS ・思い込みを超える!

カフェに隣接して書店があるというお店は最近の流行ですが、

カフェに入るついでに書店に寄って、最近はどんな本が売れているのかな?と見ることはよくあります。

 

「FACT FULNESS 」 2019年ベストセラー第1位55万部突破と書かれた本を見つけました。

 

「様々の思い込みがあっても、データを基に見てみれば、全く違った世界が見えてきます」

とのことを、多種多様なグラフを使って、わかりやすく説明されていきます。

統計の嘘というのは散々聞かされてきましたが、この本は読み始めた瞬間から引き込まれました。

409b0f07cf7a4e0b8f3f346b7fc1d8a7

 

人の平均寿命は1800年頃には31歳、1940年の世界大戦の頃は46歳、2017年には72歳になっている、

核兵器は1986年64000発、2017年は15000発と大幅に減っている、

大気汚染、1人あたりの二酸化ガス排出量は1970年は38kg、2010年は14kgであった

・・・

と色々グラフが紹介されていますが、面白かったのは、

1200年頃の世界の人口は5億人、1900年20億人くらいだったのが、2017年には76億人の膨張しているように急激にふえているのですが、

国連の予想では2100年には110億人になるというのです。

たった80年間で36億人も人口が増えているですから、

このまんま直線的に人口が増えていけば世界はパニックになるだろうことは当然だと思えてきます。

と怖れていましたが、著者はそうならないと数字を基に予測しているのです。

その説明の展開が面白いのです。

もっとも貧しかった国バングラデシュは1972年の女性1人あたりの子供数は平均7人だったのですが、現在は平均2人になっているというのです。

というように所得が上がると出生数は劇的に減っていくのだというのです。

日本は、世界的にみても豊かな国なったことで、人口が減りすぎて逆に困っている状況になっているというわけです。

そうした各種の数字を基に、著者は2100年頃には世界は100億人から110億人くらいとなるが、その後は安定すると予想しています。

世界の人口も、J・W・フォレスターのいうグローバルエクィブリアムの世界になるということのようです。

 

今回の新型コロナウイルスの騒ぎには呆れますが、

オーバーシュートの怖れすらあるといわれると、些かうんざりしてきます。

病気そのものより2次的影響でもある経済活動が麻痺し、到るところで企業の倒産が懸念されています。

 

新型コロナウイルスに私だって罹りたくありませんが、

数字をみれば死者の数は悪性インフルエンザより少ないくらいのようです

 

著者は「危険でないことを恐ろしいと考えてしまう思い込み」の恐ろしさについても指摘していますが、

著者に今回のこの騒ぎをどのように分析するのが聞いてみたくなりました。

 

アマゾンの上位の批判的レビューもなかなか面白く、参考になりますした。

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

中国の武漢では新型コロナウイルスの影響はピークを過ぎたとも言われているようです。
ピークの後先は地域によって違いはあるでしょうが、
もう政治やメディアによる影響からも脱した方が良さそうですね。

ピークさま

マスクも食料も中国からの輸入に頼り切った生活の怖さを感じますね。
メデイアは本当の怖さをあまり報じないようですね。

ピークさま

新型コロナウイルスにかかった人数の累計、入院した人数etc.は毎日報告されていますが、
治った人数、退院した人数はなぜ報告されないのでしょうかね。
不思議ですね。

2020年2月20日 (木)

ひとり、籠る宿

dマガジンの雑誌Pen  3/1号の表紙に、

ガラス越しに庭に面した部屋に大きな網の椅子と小さなテーブルが置かれている写真が載っていました。

8dfb063e9d6c4023aded83ef17c986ec

友人の家ではないかと一瞬思いましたが、当然そうではなく、京都の旅館の一室のようです。

こんな雰囲気の部屋が欲しいなと以前から思っていましたのと、

高級な和風テイストを取り入れた雰囲気のホテル、旅館がいくつも載っていましたので、

もっときちんとした写真を見たいと、早速本屋にでかけ、買ってしまいました。

 

よくぞこんなに沢山の旅館、ホテルを取材したことにも驚きましたが、

だいぶ昔になりますが湯河原、修善寺等の旅館を回ったことがありますが、その頃とくらべると随分と贅沢になり、要素が豊かになり、設計が上手くなったと感じます。

今回は室内の様子だけでなく、温泉と窓からの景色がキーワードになっているようです。

色々な雑誌で旅館、ホテル特集がされますが、今回の特集はちょっと惹かれました。

 

サブタイトルが「ひとり、籠る宿」となっていますが、

彼女とではなく、ひとり静かに宿を楽しもうということなのでしょう。

 

アマン京都、方の家、ONSEN RYOKAN 由縁、妙見石原荘とか、聞いたことのない旅館、ホテルが載っています。

 

一番安い部屋でいいから、泊まってみたくなりました。

「ひとり、籠る宿」というから、ひとりでいかなければいけないのでしょうかね?

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

 

2019年10月 7日 (月)

藤原正彦著の「国家の品格」を読んだ。

藤原正彦著の「国家の品格」を読んだ。

2005年第1刷発行というが、手元にあるのは2005年第25刷だ。

1年間ほどの間に25刷というのだから爆発的に売れたことがわかる。

5add6cff736541cb89809ea42f80bb26

 

バブル景気は弾けたが、まだその余韻が残っていた頃だ。

25刷目を買って、そのまま本箱にしまわれていた。

買ったが、なんとなく気分が乗らなかったのだろう。

買ってから13年も経つと、素直な気分で読めるようだ。

藤原氏が週刊新潮に書かれていたコラムは楽しく読んでいたが、最近終了してしまっていた。

そんなこともあって読んで見ようという気になったようだ。

 

書いてあることは、なかなか面白い。

「日本は品格ある国家であるが故に、植民地にならなかった」

のだという。

 

日本が品格ある国家であるというのは、

「5世紀から15世紀にかけての千年間に、日本の文学が全ヨーロッパの文学を凌駕した。

江戸時代260年間にわたり平和を実現し、文化芸術のはなを咲かせた。

識字率も世界一だったと思われる」

ということから説明している。

 

そして日本には

「美しい自然がある。

神や仏や自然に跪く心がある。

役に立つものとか、金銭を低くみる風土がある」

のだともいう。

 

しかし、

その日本は「市場原理主義によって全てのものがズタズタにされた」

という。

 

今ここで「世界を救うのは日本だ」

というプライドを持って進むべきだともいう。

 

ろんりの進め方、結論は大変心地よいが、

世界はこの10年くらいの間にデジタル時代、インターネット時代となり、まったく次元の違う世界になっている。

そのデジタル時代に、この論理が相応しいか否かとなるとちょっと心細くなる。

 

それでも、2020年に膨大な数の外国人を迎える今、読む価値のある本ではある。

お薦めしたい。

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

 

2019年9月21日 (土)

手塚治虫記念館を

本棚を整理していたら、手塚治虫の漫画 ブッダ第1巻が出てきた。

発行1993年とあるから26年も前の本だ。

 

その頃私は手塚治虫にはまったく興味がなかったし、そもそも漫画はあまり読まなかった。

買ったのは多分妻だろう。

 

ちょっと手にとって読んでみれば、なかなか面白い。

その絵も綺麗だし、よく描き込まれているし、人間の分析もなかなか面白い。

ブッダの生涯を通して、死について描くということのようだが、どんなストーリーの展開になるのか、楽しみだ。

 

しかし2巻以降がない。

妻に聞けば「なければ処分したのでしょう」という。

 

こうなると余計に読みたくなる。

どうしようかと思ったが、Amazonで検索すれば、

「全8巻 コミックセット 愛蔵版 2600円」とある。

第1巻はダブルだろうが、まあいいかと注文してしまった。

翌日には届いた。

案の定「もう本棚に入らないでしょう」と妻に怒られてしまった。

妻はほぼ全ての本をkindleで読んでいる。

 

届いた本は、平成18年 第33刷とある。

全くの新品のようだ。

漫画をハードカバーで、こんな分厚い本で買ったのは初めてだ。

文庫本の類は全て処分したが、このハードカバーの本は残しておこうと思って買ったのだ。

Da67341f99e54f9ca1032246cbb6a94f

 

この歳になって漫画というのも、それも手塚治虫漫画というのも可笑しいが、

手塚治虫は、日本の歴史に残る漫画家だ。

世界に誇る日本のアニメ、マンガ文化の創設者だ。

クールジャパンを代表する貴重な文化財の一つとして、もっと評価されていい。

ピカソやダリと北斎と並んで、

日本のどこかに「手塚治虫 記念館」があってもいいだろう。

 

レオを球団のシンボルにしている西武球場の脇に記念館を造ったらいいかもしれない。

そのとなりに「レオ神社」も併設したらいい。

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

 


手塚治虫記念館は、宝塚市にあります。一度、訪ねてみてください。

 

 

 

 

2019年9月 4日 (水)

「広島経済」について

 

広島出身の元日銀マン松原淳一氏の書いた「広島の経済」を読んだ。

81ddf57c6b8c454994c52ab8ea422b01

 

2019年4月の発行というが、

元日銀マンらしく広島の現状について、きちんと数字をおさえ、なかなかうまく整理されている。

 

特に興味をひいたのは宮島についての記述の部分である。

ちょっと一部引用しながら、触れてみたい。

 

「宮島を経営するには約10億円かかるが、交付税は4億円、市民税が3億円で、3億円不足しているとのことだ。

市町村の税収は住民税と固定資産税であるが、

新規建築物の建設は厳しく制限されていることもあって固定資産税は増えず、

住民は減少しているので住民税は減少している。

にもかかわらず歳出は多い。

宮島の観光客は1996年の世界遺産登録時には約300万人であったが、2017年には456万人となっているが、そうしたことによる税収は町の財政に反映されていない。

宮島の1人当たり観光消費額は2017年にあっては、3835円だが、

伊勢市は日帰り8263円、宿泊30138円、平均で10379円とのことだ。

京都市も同様の状況にあり、対応策として法定外目的税として2018年から宿泊税を設け、年間45億円の収入を見込んでいるという。

宮島の入島者は2017年は450万人だが、

宮島桟橋で1人あたり、100円徴収すれば年間4.5億円になる計算になるが実現の目処は立っていない」

という。

 

大変興味深い提案だ。

 

この本の中では触れられていないが、

そもそも2005年の推定人口1942人の宮島町が、100年以上も町村合併を経験せずにやってこれたのは、その時々でそれなりの理由はあると思われるが、

戦後にあっては宮島競輪の開催権による収益が大きかっただろうが、

その後競輪事業は急激な収益減に陥り、町の財政を引っ張るような状況になってしまったことが大きかっただろうと思われる。

町にとってはやむをえず、2005年に廿日市市と合併し、町域は廿日市市宮島町となったが赤字は赤字ということで、宮島町は発展のきっかけは掴めずにいるということなのだろうと思う。

こうした状況を考慮すれば、ここで改めて松原氏の提案する入島税を徴収するというのはいい策のように思うがどうだろうか。

 

また対岸にある安芸グランドホテルや石庭等の宿泊施設との連携ももっと強力に進めるのも、これからの観光地のあり方としては、重要な課題だろうと思う。

 

宮島は日本の観光地としてはトリップアドバイザーでは3位に評価されているという。

 

それだけの観光地をさらに魅力を高めていくにはそれなりの費用がかかる。

 

問題はその費用をどのように調達するかだ。

 

宮島の発展は広島にとってはきわめて意味のあることだ。

共に考えていきたい。

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

 

2019年5月 9日 (木)

本を400冊くらい捨てた。

元号が改まったからというわけではないが、

妻に「もう読まないんだったら、捨ててください」といわれ続けてきた本を整理した。

先日は、なんだかんだといって雑誌、書籍を、200冊ほど捨て、ブックオフに200冊くらい出すことにした。

5ebd1c1b1fa34fdb88e3ce28872b8051

 

本は意外と重い。片手で20冊くらいしか持てない。

重さで下の階の梁がずれ落ちてきたことで、壊れるんじゃないかと心配になってきたこともある。

 

前回4~500冊捨てているし、

育った家に残してきた本は数千冊捨てた。

 

捨てる本を選んでいて改めて思うのは、

「こんな本、読んだかなー」と思うと同時に、

「これだけ読んでいれば、もう少しましな文章が書けるだろうに」

と、思った。

読みたくもなるが、iPadに慣れてしまったせいか、とても読む気にならない。

字も小さくて、読めない本もある。

 

デジタル社会になって友人は「今、500年の変革が起こっている」というが、

そう思うと、本は殆ど捨ててもいいと思えてくるが、とてもできない。

 

辞書、小説、雑誌、入門書、教科書的な本、ゴルフ、スキーの解説書、ネットで読めそうな本、バーコードが付いていないような古い本etc.は真っ先に捨てた。

本自体が作品のような本、写真、絵の本はなかなか捨てきれない。

 

父は本を買うといえば、無条件でお金をだしてくれた時代もあった。

本を書く人の苦労を思えば、本といえばそのくらいの価値があった。

物事の価値が変わってしまったのだから仕方がない。

 

元安川

 

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
広島ブログ

 

 

2018年11月 4日 (日)

モダンジャズのBGMのブックカフェ

Brookline Parlor SHINJYUKU
新宿伊勢丹近く、随分と古くからあるブックカフェだ。
道路から直接エスカレーターで地階に降りると小さなエントランスがある。
なんのお店なのかわかりずらい。
知る人ぞ知るといった感じだ。

随分昔に友達に誘われ来たことがある。
いわゆるブックカフェの走りだ。
100人近く入れるだろうか。
ほぼ満席だ。

長い壁には日本語、英語の雑誌、本が置かれているが、
それを取って、読んでいる人は見かけない。
客は若い女性が殆どだ。

0724a83011f14e7a976c98f2bc380ab5

木製の床、
低いテーブルとバラバラの椅子が置かれ、カウンター席もある。
大きなテーブルに座り、1人でiPhone を操作している人も多い。

太い柱を囲んで乾燥した草花が一面に飾られ、
その下がサービスカウンターになっている。

天井にはスポットライトが付いている。
奥は少し高くなって、ピアノも置かれ、
演奏もできるようになっているが、演奏は残念ながら聞いたことはない。

ジャズの生演奏で有名な青山のBlue Noteが母体だという。
そいえばフリーのTokyo Blue NoteのPR誌が置かれていた。

BGMのモダンジャズが心地よい。

こんなに拘りのあるカフェもいい。

元安川

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

広島ブログ

2018年6月13日 (水)

本の栞

本棚を整理していたら、本の栞のアルバムが出てきた。

妻のコレクションだが、その妻もすっかり忘れていたという。

Acc3af8790164fa7b6c4ececa69bb606


小説の好きな妻が文庫本etc.を購入するたびに、店員が本に挟み込んでくれた栞をアルバムに入れていたら、こんな量になったのだという。
私も本はよく買うが、入れて貰ったことはない。
不公平じゃないか?

可愛らしい女の子のイラスト、動物の絵、写真・・・
なかなか可愛いい、洒落ている。

今は、全く本は買わなくなり、kindleで読むようになったので、こんな栞は貰わなくなった、という。
「もういらないから、捨てようか」というが、
「綺麗じゃないか。とっとけよ。
何でも鑑定団で値がつくかもしれないぞ」
といって、残すことにした。

5〜600枚はある感じだが、値はつきそうにない。
メルカリとかで、誰かにあげるかな?

そんなことをいってるから、
雑物が溜まっていくんだ・・・

元安川

お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

広島ブログ

2018年3月15日 (木)

本の断捨離

こんな感じで、屋根裏部屋のあちこちに本が山積みになっている。

06fecf4983ee4f51a48409c9fc673cc8

勤務地が変わった時に送った本が、段ボール箱、紙袋から出されることもなく、そのまま積まれてもいる。
ちょっと奥行きのある本棚には、本が3列になって押し込まれている。
あまりの重さに、本棚の板はしなっているだけでなく、
下の階の梁が下がってしまい、ドアが開かなくもなってもいる。

妻からは、うるさく「本を処分してください」と言われているが、
手に取れば、どの本も、それなりに理由があって購入した本だ。

ヘーッ、こんな本読んだかなー、
面白そーだなー、
と、今からでも読みたくなる本も多々ある。

子供達が読むかもしれないと、残してもきたが、
誰も、私の購入した本を読んでいたとは思えない。
娘も息子も私の専門と近い分野に進んだから、
まあそれなりに影響はあったのだろうと思えるのがせめても慰めだ?

そんな古くなった本は、
紙も黄ばんで、字も小さく、今更読めたもんではない。

もっとも、私にしてからが、同じ本を2度以上読んだ本は全くといってない。
いつか読もうと思って買ったはいいが、その内興味がなくなって、積まれている本もある。
最近は、書評を読んで、面白そうだとネットで買ったはいいが、
予想とまったく違っていたことで、数ページしか読んだだけの本もある。

全部を処分しても、困ることはないとはわかってはいるが、
それでもなかなか処分する決心はつかない。

それでも、本はジワリ、ジワリと増えている。

昔親父は、私が本を買うといえば無条件でお金を出してくれた。
「1冊本を書くことの苦労を思えば安いもんだ」といっていた。
確かに。

本家にも数千冊の本が残っている。
これも処分しなければと思っているが、
大変だなー。

妻からは、
「全部捨ててもいいのよ」
といっわれてしまった。


元安川


*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

広島ブログ


2018年1月19日 (金)

「日の名残り」人生と記憶

「ヒロシマの心を世界に」コメントでも書いたように、昨年のノーベル賞受賞作家カズオ・イシグロの「日の名残り」を読みました。

https://www.youtube.com/watch?v=8_oU0x_6DmM

https://www.youtube.com/watch?v=FVuz8FWyFw0

小説は殆ど読まないので、その前に読んだ小説と言えば村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」ですから5年ぶりということになります。

今回は、日本生まれの小説家がノーベル賞を受賞したこと、それも私と同じ被爆二世で、同じ世代、母親から「ヘイワ」の大切さを教えられて育ち、若い頃はボブ・ディランのようなシンガーソングライターを目指し、父親は科学者でありながら音楽家でもあり作曲もしている、など作者本人への興味からAmazonでKindle版を購入し、その日のうちに読んでしまいました。

物語は、英国の名家に仕えてきた執事が第二次世界大戦後の1956年(3歳の私が広島に来た年)に思い返す第一次世界大戦から第二次世界大戦に至る時期の回想を交えて進みますが、常に次を期待させる展開で、なかなか途中でやめられず、一気に読んでしまいました。(現実にはiPadが読むのを聴いていただけです)

内容は恋愛感情を絡ませながら、間違っていると思いながらも意見を言わないことの責任を問うシーン、逆に無知な大衆の浅い考えより見識のある人達による深い考えの方が正しいのではないかという主張、など、民主主義の根幹に関わる問題提起も多く、考えさせられる内容を多く含んでいました。そこには英国固有の問題でもなく、執事という職業固有の問題でもないが、その設定でこそ鮮明に描ける普遍的なテーマが描かれていました。

この小説のモチーフは「記憶」です。記憶という非常に曖昧なものを中心にして行われる物語の展開は他の表現方法では難しい、まさにカズオ・イシグロの小説の醍醐味かも知れません。

実は、私が60歳を過ぎて行っているのは殆ど「終活」であり過去の整理です。これまで見直すこともなかった写真の中には完全に忘れているものも多く、「鮮明に残っている記憶」の中には間違っているものもありました。そして、この30年余りのことの多くは、文章、メール、写真、動画など、見返せないほどの量のものが残っています。

こうして自分の人生=記憶を整理している私に、この小説はあまりにハマりすぎていて、肝心の「記憶」というテーマについては、却って何も書けませんが、そこは原作をお読みくださいとしか申し上げられません。

いずれにしても、小説は事実ではないが、特定な状況を設定するからこそ、より鮮明に真実を伝え得るもので、読者に何かを教えるというより、自ら考えさせることのできるものだ、ということを再認識しました。

https://www.youtube.com/watch?v=ZW_5Y6ekUEw

*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

広島ブログ

関連書籍

  • サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ
2020年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31