NHKの大河ドラマを久しぶりに見ました。
3年後の24年度に1万円札の図柄になるという渋沢栄一をテーマにした「青天を衝け」です。
埼玉県深谷市の農家の倅と徳川将軍家の話が同時並行で進んでいきますが、
どこで、どんな形で繋がっていくかもこのドラマの見どころだろうと思います。
先日は、本棚に山本七平著の
「近代の創造 渋沢栄一の思想と行動 著1987年 PHP研究所発行」を見つけ、ちょっと読み直して見ました。
山本七平氏は
アジア、アフリカの国々が、植民地化等されていく中にあって、日本だけがなぜ近代化・欧米化に成功したのかについて考察してみる必要があるだろうという思いから、この本を書かれたようです。
私もこの本を発行されたすぐの頃に買って読んだはずですが、1/3位読んだところで、放棄しているようです。
中身は全く覚えていません。
前書きには
「日本における近代の創造は、徳川時代と明治時代の連続・非連続を統合的に把握してはじめて理解できる、・・・・・
私はここで、前記の「連続・非連続」を一身に具現していると思われる一人物を選び、その人の思想と行動を通して把握しようと試みた。
その人が、渋沢栄一である」
といい、さらに
「日本の明治維新の基本は、制度を変えることが先決として、郡県制と能力順位と能力主義にある」
「中国には王政を変える考えはない。
天命の下った徳のある者を天子として新しい王政ができる。
王朝があっても制度は変わらない」
ともいっています。

なるほど面白い指摘です。
かなり以前パール・バックの小説「大地」を思い出します。
中国では、人民が食えなくなると天子が変わり、王朝が変わるというのです。
近代では、その変わったのが毛沢東であり、習近平なのかもしれません。
中国が、アメリカなどがいうどうこういうのは内政干渉だというのはわかる気がします。
日本は、東洋の僻地にあったおかげで象徴的な天皇制と実力の幕藩体制ともいうべき組織の表裏を使い分けてきた巧妙な知恵が幸いしているようです。
将棋とチェスの違いも、日本と欧米の文化の違いを象徴しているのではないでしょうか。
渋沢栄一が高崎城の乗っ取りの企ててから、徳川家の幕臣となり、パリ万博に随行し、明治政府の役人となり、辞して第一国立銀行の創立までの期間はわずか11年だそうです。
それ以降約200社からの企業の創立に関わり、民族が変わってしまうような激動に関わっていったのですから驚きです。
その活動は今の「GAFA」の生みの親のようでもあり、「ヘッジファンド」の創設者ようでもあります。
経済中心の今の日本を創った人とも言えそうです。
時代を見通した眼力には驚きます。
今の時代にあっては、孫正義氏はその1人かもしれません。
日本はなんとも不思議な国と言えるかもしれません。
しかしもっと傑作のは、別の資料によれば、
渋沢栄一には、成人まで育った子供が7人いました。
最初の妻・千代との間に3人、次の妻・兼子との間に4人です。幼くして亡くなった2人を除いた子供たちは、次の7人になりますといわれていますが、
実は妾と呼ばれる愛人が複数人いて、栄一が妻との間にもうけた子供7人と愛人たちが産んだ子供を合わせると20人以上の子供がいたといわれています。
そのため、栄一の血をひく子孫は100人以上にのぼるというですから呆れます。
伊藤博文は女好きで知られ、「ほうき」というあだ名がつけられていたそうです。
「掃いて捨てるほど女がいる」という意味と説明されていますが、これもちょっと違うように感じます。
実は伊藤博文の隣に座ったっ女性は無事では帰れないといわれていたそうです。
こんな類の話はNHKの大河ドラマでは取り上げられなのでしょうね。
まあそれにしても、そんな渋沢英一をNHK大河ドラマの主人公に取り上げるのですから、「ジェンダーフリー」の時代も面白くなりそうです。
元安川
お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
懐かしい映画です。当時、劇場では間に休憩が入っての上映でした。
もちろん映画も良かったのですが、サウンドトラックが抜群でした。この映画の全ては「ナターシャのワルツ」に凝縮されています。その数分の映像と音楽を聴き見続けてきました。
アメリカでの高校時代、お小遣を貯めて初めて買ったLPが、「戦争と平和」のサウンドトラックでした。確か、5ドル95セントでした。
もう一度全編を見てみようかなと思っています。