何十年ぶりかで、西武園ゆうえんちに行きました。
かってゆうえんちは家族の思い出の遊び場として一世を風靡したものですが、
東京ディズニーランドができてから、日本のほとんどのゆうえんちは消えてしまいました、
西武園ゆうえんちも年間200万人の来場者をピークに年々客が減り、途中事故を起こしたこともあり、何年か前に閉鎖されてしまいました。
とうとうこれで西武園ゆうえんちも消えてなくなるのかなと思っていましたが、
なんと西武園ゆうえんちが再開したというのですから、びっくりしました。
それもコロナ禍で渋谷、新宿、銀座の街から人が消えたという時にリニューアルオープンしたというのですからびっくりです。
ゆうえんちの出入り口が1カ所になり、娘一家とゲート前で待ち合わせしました。
夏休みも過ぎ、料金はディズニーランドの半分くらいとかなり高いし、人出は大幅に減ったのではないかと思っていましたが、それでもかなりの混雑でした。
娘は相当に情報を仕入れているようで、ゲートを入って、昭和の商店街にまっすぐ進まず、左手の丘の上にある映画館夕陽館に直行です。
今回の上映は「ゴリラ・ザ・ライド」です。」
館内に入ると、自衛隊の隊員と思しき制服に身を包んだ男性が緊張した声で
「本日午後4時ごろ突如東京に出現した超巨大生物がビル、東京タワーを損壊し、西に進路を変えて北上中です。
・・・
皆さん、落ち着いて行動してください」と声を張り上げています。
扉が開いて席に誘導され、シートベルトを締めます。
次の瞬間暗くなった場内で、急に席が前に進み、放り出された感じになります。
巨大な怪物が次々とビル、建物を踏み壊しながら目の前に迫ってき、席はガタガタ揺れ、怪物の息なのか冷たい風と水蒸気が顔に吹きつけられます。
怪物に踏み潰されそうなった瞬間シューと体が上に上がりぶつかるのを避けます。
隣に座った孫は私にしがみ付いてきて、顔を伏せています。
孫はほとんど見ていなかったのではないでしょうか。
3次元のCGで作られたのでしょう、その技術は呆れるほどにリアリティーがあります。
破壊されつつある東京の中にいるということは恐ろしいほどに感じます。
私はもういいという感じでしたが、娘はまた見たいと言っていました。
昭和の商店街、夕日が丘商店街は2階建の古い木造小さな建物が30軒ほど並んでいます。
昔ながらの「萬屋雑貨店」「黒木屋豆腐店」「喫茶 ビクトリア」「所澤の自転車」・・・・・
と書かれた看板を掲げて並んでいます。
泥棒が出て警察が捕まえたり、アメ横みたいに商品の口上があったり、昭和のコスプレの女の子が歩いていたり、あちこちで小さなイベントがあったりします。
園内で使用できるのは「西武園通貨」だけです。
うどん、カレーが50圓ですからかなり感覚が狂います。
交換はゲートでも、郵便局、園通貨交換係でも交換できますが、1200円で100圓に交換です。
もう1つこの西武ゆうえんちの傑作は、園内の1番奥まったところにある「チャレンジトレイン 出発進行1小さな運転手さん」です。
以前あったクラシックカーが取り払われ、西武線を走っていた電車をモデルにして、数分の1の、4人乗りのミニ電車が導入され、子供でも運転できるようになっていました。
3箇所の地点で目標通りの時間で通過できればそれぞれ○点。
2箇所の駅できちんと停車できれば○点、
3箇所の警笛点で正確に警笛を鳴らせれば○点、
計100点満点を競うようなゲームになっています。
電車に乗るだけでなく、さまざまの技術を競うゲームになっているのです。
2回目に1人で乗った孫は、西武線の電車が運転できることにもう夢中でした。
そのほかに昔からある観覧車、メリーゴーランド、バイキング・・・が残され、乗ることができます。
手塚治虫の漫画レオをテーマにした幼児施設「レオランド」も孫たちには人気でした。
これでリニューアル費用は100億円というのですから、なかなか上手い資金の使い方と感心しました。
撤去した遊戯物の空き地がかなり残されていますから、
順次開発されていけば、次々と話題は作られていくだろうと思います。
あまりメディアでは取り上げられていませんが、
なんといっても凄いのは「チャレンジトレイン」です。
ゆうえんちがコンピューターゲーム世界になろうとしているのです。
いずれ「eゲームと一体になる」のではないでしょうか。
西武園ゆうえんちがディズニーランドとは違った新しいコンセプトのエンターテイメメントの場になろうとしているようです。
小さな「eゆうえんち」が日本全国、世界のあちこちにでき、いずれそれがネットワーク化されるのではないでしょうか。
元安川
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