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震災復興

2024年4月15日 (月)

防災省に

 

能登半島地震に続き、今度は台湾で大地震がありました。

台湾の地震は震度7とかなり大きなものでしたが、翌日には小学校の体育館に隣の人との間を仕切るだけの

テントが張られ、地域の人たちが避難してきています。

必需品ともいえる食料、トイレ、テント、水は確保されているようです。

規模の割に死者は16人と少なかったようです。

20年前の経験が生かされたからとのことですが、それは具体的にどういうことなのかよくわかりませんが、

テレビを見ての状況は大変上手く対応できているように思われました。

台湾は台風、地震、津波、火事・・・だけでなく、中国本土から攻撃の恐れにも晒されていることから、

多種多様な災害に対して、防災のシステムがかなり充実されているように感じます。

 

対して日本ではどうかというと、先日の日経新聞に、

「日本では、防災専任の職員が、ゼロの自治体は20%を超える。」

「防災担当職員の業務は多岐にわたり、地域防災計画やハザードマップの策定、防災訓練に加え、

発災時には災害対策本部の運営や

避難所開設など初動対応の司令塔となる。

だが専従職員がいない自治体では財政難や人手不足のため、総務課職員らが防災対策を兼務するなど配備が

全く手薄になっているなどの状況だ」

とのことが報じられていました。

消防署員が兼務しているケースもあるとのことです。

 

その防災担当者の仕事の内容をもう少し具体的に見ると、

「和歌山県広川町は、紀伊水道に面した人口約6500人の町で、総務課主査を務める中塚敬太さん(34)の一日は、

官用車で3地区を回り、

土のうを100袋ずつ配る作業から始まった。

その後は小学校など、備蓄倉庫6カ所に保存用ご飯やミルクなどを搬入し、午後は町役場の

貯水槽周辺の排水溝から土を取り除き、軽トラックに積み込む作業に取り組んだ」

とのことです。

 

大変に慌ただしく、忙しいだろうことが伺えます。

 

地震等が起こった時にだけ、危機的対応を自衛隊にお願いするのではなく、

自衛隊の一部分の機能に、地域の危機に対応する業務を加え、自治体と一体になって

日頃から地域の危機的状況に対応できるようにしたらどうでしょうか。

 

自衛隊は日頃からあらゆる種類の国家的危機、国民的危機に対応できるように訓練されています。

 

自衛隊はサイバー攻撃に対しても大変に頑張っています。

サイバー攻撃に対しては、自治体も自衛隊も同じ状況にあります。

しかしどこの自治体もそうした人材がいなくて困っています。

 

そうした一連の危機状況に長けた人として、自治体が自衛隊員&OBを採用して、

総合的対応するシステムを作ったらどうでしょうか。

 

この際、防衛省の名称も「防災省」に変えたらどうでしょうか。

 

イライザ氏も、

防衛省を防災省にということを書かれています。
https://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2024/03/post-6620f6.html

ご覧ください。

 

元安川

 

 

 

2019年11月 2日 (土)

汚染土を入れた袋が流失した

 

15号台風、19号台風、21号台風と10月に入って、首都圏は3つの台風に連続してやられた。

 

気になったのは、

「台風19号の大雨で、福島県田村市と飯舘村では東京電力福島第一原発事故後の除染で出た廃棄物を入れた袋「フレコンバッグ」の仮置き場計2カ所から、計11袋が川に流出した」

「9月には240袋が流失した。」

と報じていた。

中身は流失していないとのことらしいが、破れた袋らしきものが、幾つも写っていた。

 

台風19号は新幹線基地を水没させ、各地で甚大な被害をもたらしているが、

原発の除染土を入れた袋が流されるとまでは思ってもみなかった。

「天災は忘れた頃にやってくる」と言われるが、

こうなると「天災は想定外の被害を及ぼす」といった方がよさそうだ。

 

除染した土は危険だからということで除去したのだろうが、

その除去したはずの汚染土が戻ってきてしまったというわけだ。

 

誰かさんが言ってた「under control」なんていうのは、まったくの嘘だったということになる。

 

福島で発生した汚染土は2200万m3だというから、

袋は1300万個以上はあったものと思われる。

そんな膨大な汚染土袋のうちのたった251袋が流れたのだからどうってことないだろうという議論もあるようだ。

汚染された土を除去すれば、汚染物質はすべて除去されたと考えているようだし、

最終処分については何も決まっていないというのも、

どこか可笑しい。

 

近代社会は極めて高度化、複雑化しているので、

事の影響がどのように波及していくかは起こってみないとわからないという面がある。

起こってみないとわからないなんてのも可笑しい。

 

上手く説明がつかなくなっている元にあるのが原発だろうが、

そんなものはさっさと止めて仕舞えばいいと思うのだが、

それがそう簡単にはいかないというのだから、また可笑しい。

 

小泉進次郎さんの歯切れも悪くなるわけだ。

 

元安川

 

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2018年10月12日 (金)

防災省のPR?


これって防災省のCM。

山手線の池袋駅のベンチの背に
「自衛隊防災BOOK
危機管理のプロの防災テクニック」
と大きく書かれた看板が取り付けられていた。

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地震、台風、大雨、崖崩れ、火事と大きな災害があると、
消防や警察だけでは手におえなくなり、自衛隊が出動されということが最近多い。

地下鉄のサリン事件のようなことにだって、自衛隊には対応するノウハウが蓄積されているようだ。

そうした経験をもとに
・地震発生時、真っ先にとるべき行動
・発災時、子供や高齢者と避難する方法
・シャツを浮き輪代わりにする方法
・一人でけが人を運ぶ方法
・遭難時、生存率がアップする方法
・ハチに刺されたときの対処法…
そうしたことに限定して、
わかりやすく書かれた本を出版したというのだ。

最近は雨の降り方だって桁外れだし、
東海大地震、南海大地震も予想されている。
これに原発の爆発でも起これば大変だ。


そうした懸念もあって、
最近では地方自治体でも危機管理顧の専門家として、自衛隊OBを雇うケースも増えているという。

最近は、さらにテロ対策、サイバー対策等の新しい危険も大きくなりつつある。
自衛隊の新しい価値が生まれつつあるようだ。


石破氏の提案するように、自衛隊という名称に代わり「防災省」の方が適切かもしれない。
そんなのはカモフラージュに過ぎないという人もいるが。


元安川

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2018年9月11日 (火)

大阪の強風被害は人災

今年(2018年)台風21号による被害で最も注目されたのが関西国際空港の被害ですが、これは明らかに人災です。

Kanku

関西国際空港は、政府が半分以上の資本を持ち、運輸省からの天下りで後に収賄で逮捕された東大法学部出身の社長の経営する会社が、1984年から10年がかりで作り1994年に開港した海上空港です。

当初から、経路が連絡橋一本だけという脆弱性だけでなく、大阪というより和歌山ではないかと思うような大阪の中心部からは遠い=不便な場所で、埋立地で地盤沈下は避けられないため連絡橋を含め自然災害に弱く、加えて大阪湾という船の航行も多く、今回のような事故も十分に想定されていた空港です。

つまり、運輸省からの天下りで後に収賄で逮捕された東大法学部出身の社長の経営する会社が、わざわざ、そうした不便で危険な場所に作った空港であり、最大のメリットは豊洲市場や森友学園と同様に、大量の土を動かす=裏金を作り易いということだったわけです。

それがまさに「想定どおり」の事故を起こしたわけですから、人災そのものです。

また、強風で起きた多くの被害も、決して自然災害ではなく、人災です。

日頃から太陽光発電に批判的な人たちは、ここぞとばかりに、ソーラーパネルが飛んで被害が出たことを「それみたことか」と書いていますが、それも的外れな批判です。

これはソーラーパネルに限りませんが、モノ=電子機器から建築物あるいは土地の造成にしても、人工物を作る場合、技術者は必ず安全基準に従って設計をして作るもので、それが建築物であれば、建築基準法という法律があります。

さらに、安全に関することは、経年劣化や、施工のバラツキなどを考慮して、少なくとも2倍から3倍の余裕=安全率をもって設計するのが普通です。(食品なら100倍ということもあります)

大阪の建築基準法による基準風速は32m/sから34m/sですから、設計上は64m/sから102m/sまでは大丈夫なはずで、大きな被害をもたらした先週の台風では「50年ぶりに45m/s以上」の風が吹いたと報じられていますから、普通に作られたものであれば、壊れたり飛んでいったりするような風ではありません。

敢えて言えば、こうした安全基準は50年に一度くらいのことは想定内のはずですから、それを超えることが50年間に2度も起きたとすれば、この基準風速がまず問題で、更に設計なのか施工なのか、いずれにしても人為的な過失が重なったということですから、今回の災害の多くは明らかな人災だということです。

原発に関しては、その被害があまりに大きいために、過酷事故は10万年に一度という設計のはずで、福島原発が爆発するまでは「格納容器が壊れる確率は1億年に1回」とすら公言する著名な学者までいましたが、10年に一度の周期で過酷事故を起こしているということは、あまりに酷い手抜きが何重にも重なっているのか、そもそもの設計に問題があるのか、いずれにしても自然災害のせいにできるものではありません。

ついでに、経済的な闇の部分は経済ジャーナリストの須田慎一郎氏が解説していますので紹介しておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=5SLpbvw3osQ

ちなみに、関空連絡橋に衝突のタンカーは現在、広島の金輪島で修理の検討が行われています。

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現代のビッグシステムのリスクですね。
だからといって、国土強靭化計画なんてのはリスクの上塗り、お金の無駄遣いのように感じます。
その点、インターネットはハードとしては素晴らしいシステムですね。
その思想を、もっと拡げて欲しいですね。

投稿: リスク | 2018年9月11日 (火) 10時07分


リスクさん

関空のトラブルは1つや2つの欠陥で起きたことではなく、いくつもの欠陥が重なり、しかも台風接近にも関わらず欠航の判断が遅く、タンカーにギリギリまで給油させ、イベント対応に長けているはずの空港の対応があまりに杜撰であるなど運用上のミスも重なって起きたことだと思いますが、関空の事故だけでなく、最近の災害全般で懸念するのは、明らかに過失であることが、「かつて経験のない」とか「観測史上最大の」などと、意図的に誤った印象を与える情報で満ちていることです。

その結果、誰も責任を問われず、根本的な改善が全く行われていません。

強風で構築物が飛ぶのは設計ミスか手抜き工事か管理上の過失であって風のせいではありません。
そういう意味では、インターネットで少し調べれば「かつて経験のない」とか「観測史上最大の」という形容詞が全く意味のないデタラメな印象を与えるものでしかないことは分かるはずで、若者がオールドメディアと呼ぶ新聞や地上波だけの情報に頼ると大きな思い違いをして、判断を誤ることになるのだと思います。

投稿: 工場長 | 2018年9月11日 (火) 10時27分


地震予知で確率の低いところにばかり大地震が起きるの話どうしてなんでしょうね。

投稿: 上村 | 2018年9月11日 (火) 11時52分


上村さん

問題なのは地震予知ができないのに、意味がなく外れっぱなしであることも実証済みの確率を公表し、それに従って予算が配分されていることだと思います。

今の科学技術では地震が起きる一部の要素しか測定できないことは物理の知識があれば分かることですし、人間に対する被害という面では、今回、北海道で起きたように、東日本大震災の100分の1のエネルギーでも大きな被害を及ぼすわけですから、今のようにエネルギー量を中心に考えても意味がないわけです。

ですから、首都で起きれば被害が大きいから手厚い対策を行うのであればまだわかりますが、意味のない確率を割り振って、それによって対策費を配分するのは明らかな間違いであることは、流石に、もう分かってもいいのではないでしょうか。

投稿: 工場長 | 2018年9月11日 (火) 12時09分


あのタンカーの船長もその会社もそして関空も、まったく危機管理ができていなかった完全なら人災ですね。
あの周辺の海底では、アンカーのききは悪かったでしょうし、アンカーの角度は、小さい程効きが良く、異常な高潮で高波なら、アンカーは持ち上げれて効かないのはわかりきっていた事です。
非常に大きい台風なのはわかっていたのですから、前日に瀬戸内海を西に避難しておけば問題はなかった。
また係留場所が、関空に対して風上なんてありえませんね。
そして船長は、風速が60mを超えるなんて思わなかったと、危機管理能力の無さを露呈してましたね。

投稿: やんじ | 2018年9月17日 (月) 16時12分


やんじさん

もともと自然災害に弱い空港であり、あの台風接近の中、空港を閉鎖することなく給油作業をさせていた空港も空港ですし、こうした事故は1つや2つの過失では起きないものですが、どれ一つとってもやむを得なかったものはなく、それが重なったということは杜撰としか言いようがありません。構造的なものを感じますし、全てのことに対して徹底した原因の究明と責任の追求の必要性も感じます。

投稿: 工場長 | 2018年9月19日 (水) 16時24分

2018年8月 6日 (月)

汚染水の正体

今日(2018年8月6日)は原爆の日です。
被爆者が受けた大きな傷が癒えることも、亡くなった方が蘇ることもありませんが「75年草木も生えない」と言われたヒロシマは見事に復興しています。

それに対して福島が未だに進行中であり、復興どころか、収束すらできていないことは、以前も書いたように、兵器ではなく「平和利用」とされていた原発の核であっても、核というものが如何に厄介なものか、証明しました。

そして、命に危険なほどの酷暑の中でも行われようとしているオリンピックの招致の時、安倍首相が世界に向けて「コントロールされている」と言った高濃度汚染水はお手上げ状態です。

Photo

先月末(2018年7月31日)に公開された経済産業省・資源エネルギー庁の解説を読んでも、これまで汚染水=地下水と印象づけていたものが、実は汚染水=冷却水であり、それほど(1日当たり400トン)の冷却水を使わないといけない状況(=再臨界の可能性も予想している)であって、汚染水の制御どころの話ではない、ということが分かります。

核兵器の使用は「二度とおこしてはならない人類最大の過ち」です。
そして、7年前の原発事故は未だに進行中です。

東電説明に「ウソだもん、これ」規制委激怒
Photo_2
(東京電力は)人を欺こうとしているとしか思えない。
ウソだもん、これ(遮水壁の効果図)。
陸側遮水壁、何も関係ないじゃん。
そんな説明が後から後から出てくるような図を描く限り、東京電力はいつまでたっても信用されませんよ。

国民を防御する基準(原子力を推進し、それで賞もとっている学者の話)
https://youtu.be/503FCJ_DZfA?t=3m40s

https://youtu.be/LqlWtvRryvM?t=37m

https://www.youtube.com/watch?v=hmhF2hBQHXY

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2018年7月27日 (金)

台風12号は西に向かう

台風12号は27日まで東に向かっていたが、それがなんと突如進路を北に変え、関東地方を直撃すると予想されていたが、
27日 10時の予想ではさらに進路を西に変え、明後日29日にはなんと広島の上空を通りそうだというのだ。

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私は台風とは西から東に向かうものとばかりに思っていたが、
この「台風12号は東から西に向かう」というのだ。
こんな変なコースをとる台風なんて、私はまったく知らない。

なおかつ高気圧が2つ西にあり、東に低気圧がある。
それでも西に向かうというのだ。

隅田川の花火は明日に延期されたようだが、
羽田空港発の飛行機はほとんど飛んでいる。

台風もおかしくなったようだ。

広島のさらなる被害が心配だ。

元安川

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2018年7月25日 (水)

真備町死者の9割が自宅で、ほとんどが1階で見つかる

今回の西日本豪雨での被害はかなり広域であったことと、広島県では約5000カ所もの土砂崩れが起こったということに特徴があるようだが、
もう1つ、@nifty ニュースによれば、岡山県真備町の洪水では
「死亡したのは男性22人、女性29人の計51人。
検視の結果、死因の9割以上は溺死だった。
自宅で遺体が見つかったのは全体の9割にあたる45人前後。
65歳以上の高齢者が45人と9割近くに上り、
多くが1階で亡くなっており、2階建て以上の家に住んでいて上階へ避難できれば助かったケースも少なくなかったはずだ」
ということが挙げられるだろう。

この真備町のケースからみれば、垂直避難もかなり有効であったもといえるだろうが、
それだけでなく、家の建設する際、老人は足が不自由だからとして、1階だけで生活できるようにしていたことも、却って仇となっただろうこととも考えられる。

それなら、
高齢者対応の住宅用エレベーターを設置するというのも1案だが、それはそう簡単なことではない。

そうであれば、なおのこと、地域の人たちが協力して「逃げ地図」を作ることの方が、
コミュニティのあり方も考えていくことにもなり、より好ましいことのように思えるが。

元安川

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知人がオーストラリアに住んでいましたが、洪水の多いその地域では、殆どの家は二階に玄関があり、二階での生活が基本、ということでした。

基本的には平坦な土地の広がる地域で、夏には洪水どころか乾燥して地割れするような場所だそうですが、何年に一度か何十年に一度かの災害に備えてあるようでした。知人が住んでいたのは築70年と言っていましたから、かなり昔からそうなっていたようです。

投稿: 工場長 | 2018年7月25日 (水) 14時09分


工場長さま

オーストラリアで2階に玄関があるのですか。
初めて聞きました。

まあいずれにしろ、便利な住宅というだけでなく、
安全な住宅というのが、これからの時代のテーマになりそうですね。

投稿: 元安川 | 2018年7月25日 (水) 17時11分

2018年7月19日 (木)

私の「逃げ地図」を作ろう!

先日テレビで「逃げ地図」について報じていた。
「逃げ地図」

「ハザードマップが作られているのに、見ていない人がほとんどだった」
「今までも、なんでもなかったから、今回も大丈夫だ」
とういうことが、災害を大きくしてしまったようだともいっていた。

今回の大雨は、前が見えなくなるようなこともなかったが、大雨が延々続き、それも極めてて広い範囲に降り続いたことは、前例のないことだともいっていた。

前例がないことだからといって、諦めるのでなく、
日頃から、いざという時にどうするか、いかに逃げるかということを地域のみなさんと一緒に考えておくべきだという。
そのためには「逃げ地図」を作ったらどうかというのだ。
もっといえば「(私の)逃げ地図」を作ると言った方がいいかもしれない。

考え方としては、7月11日のこのブログでも取り上げた室崎氏の「垂直避難でなく、コミュニティ避難を」というのと同じ考えだが、
http://hiroshima.moe-nifty.com/blog/2018/07/post-aad4.html
この「逃げ地図」を作るというのは、その考えを具体化しているといって良さそうだ。

ネットで検索すると、「逃げ地図」について、国立社会技術振興機構の平成26年度研究報告書として、千葉大学大学大学院教授木下勇氏がまとめている。
https://ristex.jst.go.jp/pdf/anzenanshin/JST_1115080_14532671_2014_kinoshita_YR.pdf

国の研究となっているからか、やたら小難しい言葉使いになっているが、
まあ要するに土砂災害や、地震、火事etc.の災害に対し、
自分の問題として行動するには「逃げ地図」を地域の人たちと一緒に作るべきではないでしょうかといっているようだ。

この報告書の中では広島市八木地区の土砂崩れの地域でのスタディも取り上がられている。

「逃げ地図」の作成の仕方は色々ありそうだ。
少しでも被害を減らすためにも、
全て地域、人々が作成するようにしたらいい。
費用はそれほどかからないはずだ!

元安川

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治水や河川計画に想定されていた最大雨量を超えたら、河川は氾濫するのは当然でしょうね。
今のような河川水観測なんて、簡単な目安でしかないのですから、河川の予想最大雨量に近い雨が降ったなら、避難勧告や避難指示でなく、今後予想される降雨量も考慮して、河川氾濫予測をして、何時間以内に氾濫するとした河川氾濫情報やすぐにでも河川が氾濫するとした河川決壊として情報を流すべきですね。
避難するには自分達の地域はどれくらいかかるかを知らないといけませんね。それも徒歩で夜間に。
そして、避難勧告は日没の2時間前には出さないといけないとしないと。
逃げ地図はいいですね。それを考える時には、どんな災害の時には何処に逃げるか、そこまでどれくらいの時間がかかるか、そして家族はそこへ集合する。

投稿: やんじ | 2018年7月19日 (木) 05時04分


やんじさま

今回のように大災害になったのは、
天気予報をする気象庁、
河川etc.をする国交省、
避難指示etc.をする地方自治体
の縦割り行政のあり方にも大きな原因がありそうですね。
それにもまして、
誰もが今回のように、何日も大雨が降るとは思っていなかったことにも問題がありそうですね。
喉元過ぎれば熱さ忘れる、なんてことにしたく無いですね。

投稿: 元安川 | 2018年7月19日 (木) 10時30分

2018年7月11日 (水)

垂直避難でなく、コミュニティ避難を

7月6日から8日の間に1000ミリを越えるという記録的な大雨が、西日本の長崎、福岡、広島、岡山、京都、岐阜というとてもなく広い範囲の各地に降った。
死者126名、不明80名超ということだ。
建築物etc.への被害の状況は発表されていないが、膨大であることは推察される。

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「あっという間に、濁流に飲み込まれた」という被害者の言葉も多く聞かれる。
屋根の上で救助を待つ人々も、テレビではよく写されてれているのも、今回の特徴だったように思う。

こうしたことに対し、友人の室崎益輝氏がfacebookに
「垂直避難」ではなく「コミュニティ避難」
というタイトルの大変示唆に富んだ記事を書かれていた。
彼は独立行政法人消防研究所理事長もされ、防災計画に大変実績のある人だ。

「・・・警報や勧告や指示が出されても、安全な避難場所に身を移す人が数パーセント以内と極めて少なく、自宅に取り残されて救助を求める人が多く、さらには悲しいことに、土砂や濁流が住宅に流れ込んだことで命をうばわれた人が極めて多く出てしまっています。

今のテレビで、「避難所に行けない人は、自宅の2階や崖から離れた部屋にいるように」という「垂直避難の勧め」が流されています。このメッセージを聞いて、2階でも大丈夫だと思ってしまった人が少なくないのでは、と推測しています。

「遠い、不自由、暗い」といった理由で、指定避難所に避難したくないと潜在的に思っている人ほど、「2階があるから」と避難しない傾向にあります。

しかし、今回に限らず過去の災害を見ても明らかに、土砂、流木、濁流で住宅が無残に破壊され、命をうばわれた人が沢山います。崖に近い住宅、渓流の出口にある住宅、河川のそばにある住宅などは、2階にいても崖から離れた場所にいても、危険だということです。

「出来るだけ安全な場所に、出来るだけ早い段階で、みんなで誘い合って、空振り覚悟で避難すること」が、大原則だということをもっともっと強調しなければなりません。「垂直避難」といった曖昧な幻想を不正確に振りまいてはいけないと、思います。

とはいえ、指定避難所は遠く、夜間の移動は危険、お年寄りには過酷といった問題があることも確かで、それが避難を躊躇させていることも確かです。その問題点を改善することが不可欠で、指定避難所を避難したくなるような快適な場所に変えること、避難したくなるような場所を指定避難所にすることがかかせません。

私は、近くのコミュニティの中の個人宅でもいいから確実に安全な場所を、みんなで相談して、地区防災計画などで取り決めておき、逃げ遅れた人や高齢者などの避難場所にする、「コミュニティ避難」を推奨すべきだと思っています。」

というような発言をしている。

洪水の起こらないような川の流れ、堤、調整池etc.を作ることは大切なことだが、
こうした災害に対して「逃げる」にしても「いかに逃げるか」を考えておくかも、さらに重要なことだというわけだ。

この際、彼の発言をもう一度噛み締めてみる必要があるのではないだろうか。

元安川

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国土強靭化計画がそうですが、
どうも日本国民は、なにかあるとお国、行政でなんとかしてくれという傾向があるようですね。

「逃げる」ということは個人でできることですから、日頃から、考えておく必要がありますね。

投稿: オクニ | 2018年7月12日 (木) 12時05分


今まで大丈夫だったから、まだ大丈夫だとしてなかなか逃げようとしない高齢者もいるようですね。
八木の土石流の時と違って、怖いような豪雨でなく、強い雨が降り続いていたので、まさかここまで酷くなるとは思わなかった人も少なくないと思います。線路の下を通るアンダーパスは浸水してなかったですし。
それと河川の氾濫をいまだに危険水位で判断してますから、これでは逃げる時間は殆どないでしょうね。河川計画では、流域の状況と流域に降る最大雨量を想定しているのですから、どれくらの雨が降れば氾濫するかある程度計算はできると思います。最近の天気予報は一日前から予想降雨量が発表され、時間が近くなると精度は良くなります。
降雨予測で避難指示や勧告は、危険水位観測よりかなり早い時間に出せるでしょう。
それと河川の観測は、水位だけだなく流速などで流量がどうなのかを求めますが、流速なんて計測してないのではないでしょうか?
時間当たりの流量の変化で、水位観測より早く危険かわかるのですから、それが情報として出ないのも問題だと思います。
災害に対しては、まだまだアナログなのは何故なんでしょうか?

投稿: やんじ | 2018年7月15日 (日) 08時38分

2017年12月19日 (火)

NTTの電話帳・タウンページが蘇った!

NTTから電話帳・タウンページが届いた。
いつもは即そのままゴミ箱行きだったが、今回は残すことにした。

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電話番号を探すのはスマホの方が早いし、
友人の電話番号も全てはスマホに入っているから分厚いタウンページなんて邪魔そのものだった。

今回は、主婦と生活社との共同企画ということで、
いざという時にどうしたらいいのかという簡単な解説と、そんな時の問い合わせ先の電話番号が載っている。

卒業式の時必要になる貸衣装、着付け、美容院の電話番号はとか、
年末の片ずけ、大掃除のやってくれるハウスクリーニング、廃棄物処理、リサイクルショップの電話番号はとか、
インフルエンザの予防接種をしてくれる病院、医院の電話番号はとか、
相続問題が起こった時の争族対策、納税者資金対策はどうしたらいいのかについての簡単な解説と相談の乗ってくれる無料相談センターや弁護士、税理士の電話番号、
とかに
整理されて、載っている。

「今、起こる災害からあなたが生き残るために」
というかなりおっかないタイトルの小冊子は広島工大、HEMとの共同制作だという。

徹底して「リスクが起きた時どうするのか」について整理されている。

食べログのように美味しいお店はどこかとか、
そんな楽しいことについて、整理はされていない。

バブルに浮かれ、バブルが崩壊したあと、
東日本大震災、そしてフクシマ原発事故が起こったことで、
リスクが起こった時どうするのということの方がもっとも重要なことになり、
改めて生活を見直すことが迫られるようになったということのようだ。

そしてさらに、先日広島高裁が伊方原発3号機の再稼働の差し止め仮処分が決定された。
約9万年前に発生した阿蘇カルデラの火砕流が原発敷地内に到達したことは小さいとはいえないというのが理由だという。
阿蘇カルデラは伊方原発から170kmも離れているのにもかかわらずそうした決定がされたのだ。

まさに「万が一にものこと」が起こったらどうするのかについて、
今から考えて置きましょうというわけだ。

生き方のパラダイムシフトがおこっているのだ。

今回のNTT西日本のタウンページは、
そうした時代を反映して作られている。

かってのような業種別、あいうえお順ということでなく、
より利用者の立場に立って編集されている。

NTTは電話帳に新しい価値を吹き込み、蘇らせたといえる。

元安川

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東京オリンピックで、災害時にスマホで各自の位置から避難コースを知らせるとしてましたが、災害時にスマホが必ず繋がるとはならないでしょう。それにスマホを見ながら避難なんてしていたら危険です。
大災害の時に、ネットや携帯電話が必ず使えるとはならないでしょうから、手元に災害時のマニアルが書いてある冊子は必要ですね。
先日、スマホも無くしたという女性が、誰かに連絡したくっても連絡先はスマホの中だからわからないと困惑されてました。クラウドにデータがあっても見ることはできないですよね。
必要最低限の家族や友人の連絡先は手帳に書いておく必要はありますね。
紙で残す事は、緊急時こそ必要ではないかと思います。

投稿: やんじ | 2017年12月19日 (火) 07時13分


やんじさま

そうですね、
スマホにべったり依存した生活から、ちょっと紙、書くという生活の価値を見直すことが必要な時代になったようですね。

投稿: 元安川 | 2017年12月19日 (火) 09時05分


311の時に固定電話も携帯電話も通じんsくても通じたのがTwitterで、そこから考えられたのがLINEですから携帯電話は通じなくてもスマホは通じる可能性が高いものです。いつどこで災害に合うか分からないのにマニュアルを持ち歩くわけでもありません。必要なデータはクラウドにあればいつどこからでも誰のスマホやパソコンからでもアクセス可能です。スマホはいつでも側にありますが紙に書いたものは持ち歩かないでしょう。

投稿: クラウズ | 2017年12月19日 (火) 21時13分


クラウズさま

そうですね、
いざという時のことをかんがえると、
クラウドにバックアップしておくことも必要でしょうし、パソコン、USBにとっておくことも必要でしょうし、
というように、多様な方法が考えられますね。
何かしておけば、何があっても大丈夫ということでなく、多様な方法で対応を考えておく必要があるのでしょうね。
その1つとして紙に書いておくこともありでしょうね。

投稿: 元安川 | 2017年12月19日 (火) 21時37分


クラウズさま

そうですね、
あれもこれも同時にというわけにはいきませんから、
順位づけは必要でしょうね。

投稿: 元安川 | 2017年12月20日 (水) 08時35分


初めまして。
このNTT西日本のタウンページの企画、良いと思って
コンサルをしている企業に掲載の提案をしたのですが
採用されませんでした。
広島市の全戸に配布するということだったので、私の
ところにも配布されましたが、内容を見て、採用して
もらえればよかったのにと今更ながら思っています。

投稿: Left Alone | 2017年12月20日 (水) 11時44分


Left alone さま

残念でしたね。
でもそのコンサル会社の記憶には残っているとおもいますから、
次の機会に頑張ってください

投稿: 元安川 | 2017年12月20日 (水) 12時01分

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