友人からこんなメールをいただきました。
「非常に残念というか、危機的と言うか、ま、どう言っても我々にはどうしようもないけれど結局、今回は世界平和や自由を願う第二次世界大戦終了後の民主主義的平和思想は一定の後退を見ているのでしょうか?
・・・・・・・
長い年月を超えて人間は民族間の争いを克服できないし、一世を風靡した世界プロレタリア階級の団結も世界平和を望むほど高揚してないですよね。僕にはこんな風に見えて、がっかりですがそうでもないですかね?」
という内容です。
私の返信は
確かにテレビ、新聞を見ていると、イスラエルとパレスチナの戦争ではガザの悲惨な人々、そしてウクライナとロシアの戦争はいつまで続くのかわからないという報道を見ると滅入ってきますな。
以前秋葉前広島市長が「アメリカの学者は、歴史的に見ると、戦争による死者は減っている」といっていました。(2025/5/25ご指摘により訂正しました)
何それ?と思い、今回改めてDeepSeekで検索してみました。
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はい、アメリカの学者(より詳しくは、ハーバード大学の心理学教授であるスティーブン・ピンカーさん )の研究によれば、歴史的に見て戦争による**死者率(人口に対する戦争死者の割合)**は大幅に減少していると指摘されています。この傾向について、以下の点から説明できます。
### 1. **「死者数」と「死者率」の違い**
- **死者数**:戦争による絶対的な死亡者数(例:第二次世界大戦では約6,000万人が死亡)。
- **死者率**:人口に対する死者の割合(例:中世の戦争では人口の10~30%が死亡したケースも)。
- 現代では死者数が多くても、人口増加や医療の発達により**死者率は低下**しています。
### 2. **歴史的な傾向**
- **中世~近世**:
- 小規模な紛争でも人口の大きな割合が犠牲になり、国家が消滅する例も(例:モンゴル帝国の侵攻による中央アジアの都市壊滅)。
- 30年戦争(1618–1648)ではドイツの人口の**20~30%**が死亡したと推定。
- **現代(20世紀以降)**:
- 死者数のピークは第二次世界大戦時ですが、世界人口比では**約3%**(中世に比べ大幅に低い)。
- 冷戦後は国家間戦争が減少し、内戦や地域紛争が主流に。死者率はさらに低下傾向です。
### 3. **死者率減少の理由**
- **国際協調の進展**:国連などの枠組みで大規模戦争が抑制される。
- **核の抑止力**:大国間の全面戦争が回避される。
- **経済の相互依存**:戦争より貿易の利益が重視される。
- **医療・人道支援**:戦闘外の死者(飢餓・疫病)が減少。
### 4. **現代の課題**
- **内戦や非対称戦争**:シリアやウクライナのような紛争では民間人の犠牲が集中。
- **間接的な死者**:戦争によるインフラ崩壊(医療不足・飢餓)は統計に反映されにくい。
### 5. **「死者率」が適切な指標か?**
- **人口比**で見れば、確かに中世ほどの壊滅的被害は減っています。
- ただし、**絶対数**や**民間人犠牲の割合**、**長期にわたる間接的影響**(難民・トラウマ)も考慮する必要があります。
### 結論
統計的には「死者率」の低下は事実ですが、現代の戦争の複雑さ(ドローン戦争・サイバー攻撃・代理戦争)を捉えるには、より多様な指標が必要です。ピンカー氏の主張は「**暴力の長期的減少**」を強調しますが、批判的な意見(戦争の質の変化を無視しているなど)もあるため、注意深い解釈が求められます。
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それなら、ここ数年の死者数、死者率はどうですかと聞いてみました。
途中を省いて結論だけ見ると
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ここ数年(2020年代前半)の戦争や紛争による死者数と死者率は、大規模な国家間戦争が限定的であることから、歴史的に見れば比較的低い水準ですが、地域によっては深刻な状況もあります
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### **5. 最新動向(2024年)**
- **ガザ紛争**(2023年10月~):
- パレスチナ人死者は**約3万5千人以上**(ガザ地区人口の**約1.5%**)、イスラエル人死者は約1,200人。
- **サヘル地域の紛争**(アフリカ):
- 過激派組織の活動により、**年間数万人**が死亡(死者率は地域によって高い)。
### **結論**
- **死者数**:近年は年間**数十万人規模**(直接死+間接死)。
- **死者率**:世界全体では**0.005%前後**と史上最低水準だが、特定地域(ウクライナ、ガザ、ティグレなど)では局所的に高い。
- **歴史的な文脈**:中世や20世紀前半に比べれば劇的に減少したが、**市民の犠牲**や**長期化する内戦**が新たな課題です。
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こんな記事を読むと「そんなに悲観し、絶望的になることでもないか?
私の子供たちはそれなりに生きていけるかな?」と思えてきます。
北朝鮮やロシアの独裁国家が攻めてこないことでしょうが・・・
日本はそれなりの武装は必要かもしれません。
ガンジーの思想で生きる方がいいかな?
日本人が「茹でガエル」と言われるのも当然かもしれません。
やばいのは、広島の原爆のように1発で10万人からの人が一瞬にして亡くなるだけでなく、被爆者、その子孫にまで悲惨な生活続くことですね。
そして、困るのは?
テレビ、新聞、SNSが朝から晩まで、延々と繰り返し、繰り返し戦争の悲惨さを放送していることでしょうね。
自動車事故死もかっては数万人だった死者が、今では数千人に減っているようです。
ゼロになってはいませんから、注意は必要でしょうね。
いずれにしろ、ガッカリすることもないし、そんなに悲観的、絶望的になる必要もないようです。
まあ明るく、人生を生きることでしょうね。
これが結構難しいんですよね。
元安川
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