「豊なる衰退と日本の戦略」を読んで
「豊なる衰退と日本の戦略」 著者 横山禎徳
2003年 ダイヤモンド社発行
20年くらい前に読んだことのある本を本棚に見つけ、改めてその面白さに夢中になって読んでしまいました。
著者の横山氏は広大附属高卒、東大建築科卒、ハーバード大学デザインスクール修士、MITビジネススクール修士、マッキンゼーカンパニー東京支社長・・広島県立大学学長をされ、今は学科長をされているそうです。
そんな経歴の方を、湯崎知事は広島県立大学に連れてこられたのですから、当時はちょっとびっくりしました。
この本を改めて読んだ当時は
「私の考えていることと殆ど同じじゃないか」と思っていましたが、
20年経ってみると、同じでもあり、違ってもし、かなり刺激的でもありました。
当時日本はアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国でしたが、
横山氏はこれからの日本は人口が減り続け、GDPはこれまでのような成長は望めない。
とし、日本はこれからどうすればいいのかについていろいろ提言されています。
経済が成長したことで豊かになった日本は、今急激な人口減少の時代に突入していますが、
そんな状況化だからこそ「週休3日制」「一人2役」「2拠点居住」「観光」等をベースに世の中のあり方を考えるべきだと、提案されているようです。
横山氏の言っていたそうした世界はある面では実現したともいえますが、
しかし20年経ってみると、
全く予想もしなかったスマホの普及によるリモートワーク、アマゾン、クロネコヤマトの宅配便、air BNBによる宿泊形態、SNS等による「デジタル化」と「コロナ禍」によって「豊かさ」と「衰退」は同時進行的に進み、今や全く次元の異なる世界が生まれようとしているようです。
広島県立大学の学生さん達がこの本を読んで、
これからどのような生き方をしようとされるのか、大変楽しみでもあります。
元安川
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