コロナ禍で、すっかり自宅にいる時間が長くなりました。
その昔国鉄が民営化され、大きな話題になった頃、ちらっと読んで、積んであった本を改めて読み直しました。
2002年発行の松田昌士氏著の「民営化 JR東日本」
2007年発行の葛西敬之氏著の「国鉄改革の真実」です。
2002年にJR東日本が完全民営化され、2004年にJR西日本、2006年に完全民営化されました。その民営化の仕掛け人、国鉄民営化3人組と言われたのが松田氏、葛西氏、それに井手正敬でした。
当時西武鉄道の社長であった仁杉氏が中曽根総理から頼まれ、国鉄を民営化すべく送り込まれたのですが、現状維持派に取り込まれ、更迭されたのは有名な話です。
民営化されてからしばらくして松田氏はJR東日本の社長になり、葛西氏はJR東海の社長、井出氏はJR西日本の社長になりました。
民営化すべく活動した松田氏の話はおおらかですが、葛西氏は関わったそれぞれの担当者とのやりとりまでを実名で書いています。
結果として国鉄の民営化はご承知のように成功しましたから、実名で登場する人たちについても悪くは書かれていません。
今回のコロナ禍で、どの鉄道会社も乗客減で大赤字にはなっていますが、
コロナ禍もあって、急激にリモートワークが進んだことで、世の中どのように変わるか見えないところはありますが、
公共交通の利用はほぼ元に近くまで回復するだろうと思われています。
国鉄の民営化が成功したことで、日本郵政も民営化されたとも言えますが政府、
民営化したことで何がよかったかについて、葛西氏は「政治の手法」から脱することが可能になり、「戦略的決断」を行い「利益や市場占有率の拡大」を求めることができるようになったことだと言っています。
もっと端的に言えば、民鉄のような経営、コンビニような活動ができるようになったからだとも言えます。
そういえばと思って、
本棚にあった小泉純一郎氏と梶原一明氏の対談をベースにした「郵政省解体論」1994年 光文社発行も読んでみました。
この対談の後小泉氏は総理大臣なり、日本郵政が劇的に民営化が実現しましたが、
現在に至るも、その中身が見えないこともあり、民営化されたことものメリット、良さが全くわかりません。
今年の5月には政府の保有する日本郵政の株約30%が9000億円で売却されたそうです。
それでもまだ政府は30%は保有を続けるそうです。
今、IT、デジタル化の第4次産業革命だとも言われています。
昨日の新聞には、テスラの時価総額は1兆ドルを超えたと載っていました、
それもこの1年くらいの間に、時価総額32兆円と言われていたトヨタを軽く追い越したそうです。
日本郵政のビジネスモデルは、いまだに政府に保護されており、全くの時代錯誤です。
もたもたしていると消えてなくなるかもしれません。
今日本郵政は完全に民営化するだけでなく、いかにデジタル化するかが問われているのだろうと思います。
日本郵政は楽天に1500億円、8%出資したそうです。
日本郵政が大きく脱皮するチャンスだとも言えそうです。
いずれにしろ、できるだけ早く日本郵政は100%民営化すべきでしょうね。
元安川
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