演劇のネット配信
山手線恵比寿駅近くの黄色いビルの3階「エビスSTARバー」で催された演劇の公演を見に行きました。
ちっちゃな古いビルの3F、普段はBARとして営業しているスペースを使っての公演です。
山手線の駅近くということで、ようやく取れたのでしょう。
しかし、こんな状況下でも公演をやろうという熱意にも絆され、見に行ったのです。
友人の出るのは45分程度の短いストーリーです。
舞台は特別にありません。
バーの入り口から入ってきて、そのまま話は始まります。
街中の小さなバーで出会った小学校の頃の仲良しグループ「くちなし」と呼ばれた同級生と私の友人の先生が、
今朝くるみちゃんにかかってきた電話は、誰からかかってきたのだろうかということをきっかけに、
亡くなったなっちゃんではないかという話になり、
なっちゃんはいじめが元で自殺したのではないか、
原因は私ではないかという話に展開していきます。
20代の女性の女子会ともいえます。
タイトルは「記憶違いのシェナニガン」です。
隣の席に座った女性たちの話を聞くともなく聞いてしまったという感じのドラマです。
「原因は私ではないか」といった女の子は、涙を流しているのにはびっくりしました。
たった45分間の公演のために、涙を流すほど夢中になって演じられたこの公演が、この日だけで消えてしまうのは勿体無いなと思っていましたが、
フッと先日読んだ日経新聞の記事を思い出しました。
「舞台芸術の団体などによる「緊急事態舞台芸術ネットワーク」と寺田倉庫(東京・品川)がこのたび、舞台公演の映像情報を検索できるサイト「ジャパン デジタルシアター アーカイブズ」を公開した。
誰にもみられずに保存されていた舞台映像をインターネット配信につなげる試みだ。
新型コロナウイルス禍を逆に利用し、業界が抱えてきた契約上の課題を解決する。
寺田倉庫が緊急事態舞台芸術ネットワークと連携して演劇や舞踊、伝統芸能などの公演映像約1300本などを収集。
早稲田大学演劇博物館が管理しサイトで検索可能にした。
舞台芸術のファンらにとって貴重なアーカイブになる。
舞台では、劇作家や演出家、衣装デザイナーや舞台美術家など多くの関係者の著作権が入り組む。
俳優についての著作権ルールも複雑で、これまで権利処理が進まなかった。
福井健策弁護士ら知的財産権の専門家が契約のひな型を作り、権利者らと交渉した」
とのことです。
演劇は今まで生で見るものと思われてきましたが
最近はコロナ禍で公演が中止がされるということもあって、
始められた試みとのことですが、まさに画期的です。
オンライン公演の方が、見る人も多いだろうし、スポンサー収入も得やすいだろうと思います。
演劇関係の人たちにとっては、脚本を作り、配役を決め、切符を売ることに忙殺されていて、
ネットを使って配信するなんてことは考えたこともなかったのでしょうか。
舞台映像をデジタル化し、ネット配信することで、
演劇の世界も大きく変わるように思います。
演劇に夢中になっていた貧しかったあの若者がお金持ちになるかもしれません。
元安川
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