ムーア監督の映画「華氏119」
1月20日、バイデン新大統領に引き継ぎがされ、
これでアメリカは普通の国になるのだろうと思いますが、
それにしてもトランプ前大統領はハチャメチャでした。
唯一の取り柄は戦争をしなかったことでしょうか。
そのトランプ氏の就任前から2018年頃までの発言、行動を追いかけた
マイケル・ムーア監督のドキュメンター映画です。
「華氏119」とは変なタイトルだな思っていましたが、
自由が沸騰する温度でもあり、トランプ氏が大統領当選を確実にした日でもあるとのことでつけたようです。
2016年の大統領選挙では殆どの人はトランプ氏が大統領に当選するとは誰も思っていなかったようです。
当のトランプ氏すら思っていなかったようです。
当選した時のスピーチすら用意してなかったとのことです。
ムーア氏は、トランプ氏をfake presidentだといっています。
そんな大番狂わせが起こったことの背景を見ていくととんでもないアメリカが見えてくるということのようです。
ミシガン州フリント市の水道の鉛汚染の数値の隠蔽を州知事の意向を忖度したとのことには驚きました。
金持ちが権力を握ると、その部下たちはどこの国でも同じような行動をするようです。
それにしても鉛を除く薬品はないのでしょうか。
トランプ氏の集会で、たくさんの女性たちが質問したのですが、会場から締め出されていました。
その女性たちがそれを契機に選挙に立候補する様子も捉えていました。
バイデン政権になり、副大統領以下かなり多くの女性リーダーが登用されていましたが、そんなことも背景にあるのではないでしょうか。
フロリダ州の高校で銃乱射事件で17名もが死亡しました。
いつものように「思いと祈り」にしてはいけないと、
高校生が怒り、銃の所持に反対する運動は、全米に広がりました。
リーダーの1人の発言によれば、全米ライフル協会からの政治家への献金が30億ドルにもなり、政治家1人あたりへの献金額は銃による死者数で割ると5800ドルなるというのです。
それは死者の命の額が5800ドルということにもなるとのことです。
この計算式は妙に説得力がありますが、それにしても随分少ない金額だなと思います。
アメリカ人のDNAの中には「自分の身は自分で守る」ということが染み込んでいるようです。
トランプ大統領は当選してすぐの頃から大統領の任期を16年に延長すべだとも言っていました。
前例がないわけではなく、第2次大戦の時のルーズベルト元大統領は16年間大統領だったそうです。
主としてトランプ前大統領のメチャメチャな発言、行動がこのように映像で見せられると、妙に迫力があります。
民主主義にはこんなに恐ろしい負の面があるとムーア氏は言っているようです。
全共闘世代の1人としては、
「これが世の中さ」とは言ってはいられない気分になりました。
引きこもり期間中ということもあって、夢中で見てしまいました。
元安川
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