愛宕グリーンヒルズ
以前から気になっていたのですが、
東京タワーの近くに超高層ビル2棟が並んで建つ「愛宕グリーンヒルズ」、
一連の森ビルのヒルズシリーズの1つです。
地下鉄三田線御成門駅で下車、
駅を出て西に歩くとすぐのところに、洒落たタワービルが2棟並んで立っています。
敷地の南にはMORIタワー、4階までと最上階の42階がレストラン、5階~41階までがオフィス、高さが186mだそうです。
北にはフォレストタワー、全てが賃貸住宅で382戸もあるそうです。
その超高層ビルを従えるように真ん中にでんと曹洞宗のお寺、青松寺が建っています。
なんとも不思議なプランです。
隣接して東京プリンスホテル、増上寺があります。
江戸時代にはこのあたりはいくつものお寺があったそうですが、
住んでいる人も少なく、このままでは廃れて行ってしまうと懸念したお寺が森ビルに開発を依頼して、今のような形になったそうです。
このあたりはいくつもの土地に分割され、都市計画公園、風致地区に指定されていたこともあって、全く開発できるような状況ではなかったようです。
そんな地域を森ビルが手がけることで、なんと38,453m2の1つの敷地としてまとめ、延べ床面積16,7685m2、建築面積10、763m2として、
超高層建物2棟と豪壮なお寺を建てたというのですから、やり方はなかなか巧妙です。
法規制通り建てていれば建物はせいぜい5階建て程度でしょうし、容積率はどうやっても300%はいかなかっただろうと思います。
そんなところに建蔽率27%といいながら、なんと容積率436%にもなる建物を建ててしまったのですから驚きです。
その挙げ句、
「この事業は開発によって不動産価値を高めたプロジェクトとして評価され、今日不動産業界において国際的に最も権威があるULI Awards for Excellenceを国内初受賞した」
というのですから、さらにびっくりです。
そんなことが可能になったのもいわゆるバブル景気が弾け、景気回復をなんとしてもやらなければならない状況にあったことで、容積率緩和をしたりしたという時代背景もあったようです。
石原知事、小泉総理の時代だったようです。
不動事業は時の景気変動に大きく影響されますので、このプロジェクトはうまくそうした時代を捉えたと言えるかもしれません。
まあそれにしても、
美しい建物が建ち、敷地の7割以上を緑地としながら、歩いている人はまったく見かけません。
これはまたどうしてでしょうか。
元安川
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