家庭の太陽光発電160万世帯分、700万キロワットが宙に!
5月6日の日経新聞朝刊に
「一般家庭の屋根で発電する電気は、2019年以降、余った電気を高く買ってもらえる10年間の期限が切れ始め、23年までに160万世帯が発電する大量の電力、計700万キロワットが買い手を失う恐れがある。
電力会社は買い取り義務がなくなるため、余った電力は無償で電力会社に提供するようになるか、買い取り価格は、2001年には48円であったが、10円以下と従来の5分の1程度になるだろう。
家庭の選択肢は、
無償で電力会社に渡すか、
5分の1の価格で、売電を続けるか、
余った電力を蓄電したり、近隣で融通したりする電力の地産地消をすすめるかだ。
家庭が地域の電気生産者になることも期待される」
というような趣旨のことが書かれていた。
エーッ!
「家庭の太陽光発電160万世帯分、700万キロワットが買い手を失う」
って、どういうこと?
これからは、原発のような大規模発電でなく、小規模な発電のネットワークシステムの構築を目指すというのが理想だろうが、
それにしても、家庭で発電する電力は、無償、あるいは5分の1程度でしか購入しないというというのは、いささか無責任ではないだろうか。
と思い、
こうしたことに詳しい友人に聞いてみた。
友人は
「2019年というのは、固定買取制度が始まった2009年に契約した家庭の場合で、
我が家は2011年の契約なので、2021年までが契約期間ですが、
既に売り先も中国電力ではありませんし、
今のようにべらぼうな価格でいつまでも売れるとは思っていませんが、
どういう状況になっても売り先はあると思います。
要は自由化がどの程度進むかによりますが、
今でも、売り先は大手電力会社ばかりではありませんし、
既に、自然発電の電力しか売らない電力会社も何社か出てきていますし、
そうしたところは、太陽光発電などの電力を買うわけです。
更に、これ以上の進歩は見込めないと言われていた蓄電池も、
今、最も大手である日産の子会社が400万円で売っているもの以上の容量のものを
テスラは60万円で販売し始めています。
EVのバッテリーも数年で劣化して結局高価なものになると言われていましたが、
5年以上使った我が家のEVのバッテリーは1%の劣化もありません。
おそらく高価買取がなくなったとしても、関連機器の値下がりにより、
自家消費設備としても元は取れるようになるのではないでしょうか。
送電網の自由化さえ行われれば、別に電力会社を通さなくても、
直接どこかに電力を売ることも可能になるかも知れません。
技術的にも経済的にも何の不安要素もありませんが、
あとは政治が邪魔しないことを祈るばかりでしょうか」
と教えてくれた。
ネットでみると
「2014年時点での、国の試算による発電コストは、太陽光発電が1kWhあたり約30円、石油を使った火力発電が約30円以上です。
原子力の発電コストは、10.1円程度です」
といっていたようだ。
しかし、今や
再生エネルギーのコストは、石油を使ってのコスト30円以下はほぼクリアし、
原発コスト10円以下になることの可能性すらでてきている。
それだけでなく、新しいビジネス、生活スタイルを生み出そうともしているのだ。
再生エネルギーの可能性に、私も期待したい。
追記
友人からさらに
「ついでに補足しておきますと、家庭用の自家消費に限っていえば、
7年前に設置し、2011年当時でも高めだった国産のソーラーパネルですら、
保証期間の20年で壊れたとして、発電コストはキロワット時あたり11円でしたし、
昨年の米エネルギー省(DOE)の発表では、
太陽光発電コストの基準となるカンザスシティにおけるキロワット時あたりの発電コストは6セントであり、
このコストにはデベロッパーの利益も含まれ、逆に政府の補助金や優遇税制によるメリットは含まれていませんでした。
つまり政治を考慮しない純粋に経済的なコストであり、地域によっては、これ以下だということです」
とのこともいわれていた。
つまり、現在の技術をもってすれば、
太陽光発電のコストは、
すでに原発の発電コストといわれる10.1円もクリアしているだろうということのようだ。
元安川
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要するに太陽光発電の買取り価格は5分の1が適正価格になったということですね。早く設置した人たちは5倍儲けていたということですよね。これからは売電は薄利で自家消費分は電力会社の半額で電気が使えるということのようなので決して悪い話しではないですよね。
投稿: パネリスト | 2018年5月10日 (木) 09時04分
パネリストさま
太陽光発電がきっかけになって、
原発に代わる新しい電力システムができると、いいですね。
投稿: 元安川 | 2018年5月10日 (木) 10時00分
カルフォルニア州は、
全ての新築住宅に太陽光パネルの設置を義務つけるそうです。
そのため住宅価格が110万円/戸くらい高くなるそうです。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-09/P8H6ZL6VDKHS01
義務化するとは凄いですね。
日本もそのくらいのことをしたらいいかもしれませんね。
投稿: 元安川 | 2018年5月10日 (木) 15時45分
そもそもは原発の発電コストと言うものは膨大な政府の補助金も災害時の補償も廃業の費用もほとんど考慮されてないインチキなものです。ちゃんと計算すればこれほど高い電源はないでしょう。
投稿: 反原発 | 2018年5月10日 (木) 21時06分
反原発さま
原発の電力計算方式といい、
モリカケ問題といい、
政府、お国はなんでこんなにウソばっかり言うのでしょうか。
投稿: 元安川 | 2018年5月11日 (金) 08時22分
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投稿: パネリスト | 2018年5月10日 (木) 09時04分
パネリストさま
太陽光発電がきっかけになって、
原発に代わる新しい電力システムができると、いいですね。
投稿: 元安川 | 2018年5月10日 (木) 10時00分
カルフォルニア州は、
全ての新築住宅に太陽光パネルの設置を義務つけるそうです。
そのため住宅価格が110万円/戸くらい高くなるそうです。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-09/P8H6ZL6VDKHS01
義務化するとは凄いですね。
日本もそのくらいのことをしたらいいかもしれませんね。
投稿: 元安川 | 2018年5月10日 (木) 15時45分
そもそもは原発の発電コストと言うものは膨大な政府の補助金も災害時の補償も廃業の費用もほとんど考慮されてないインチキなものです。ちゃんと計算すればこれほど高い電源はないでしょう。
投稿: 反原発 | 2018年5月10日 (木) 21時06分
反原発さま
原発の電力計算方式といい、
モリカケ問題といい、
政府、お国はなんでこんなにウソばっかり言うのでしょうか。
投稿: 元安川 | 2018年5月11日 (金) 08時22分