銭湯が復活した
山手線に乗ったら、ちょっと変わった中吊り広告が目についた。
暖簾をデザインした2枚分のポスターには
「東京 銭湯 week」と書かれている。
?
東京都内にはたくさんの銭湯があるが、
あったが、と過去形でいうべきかもしれない。
日本が豊かになってきたことで、どの家にもお風呂があるようになり、
銭湯はどんどん減ってきていたが、
その銭湯が今見直されてきたというのだ。
銭湯には、あのフォークソング「神田川」の世界がそこにはあった。
公衆浴場といわれる「男」と書かれた暖簾をかき分けて中に入ると、
番台のおばさんに460円払い、木製のロッカーに脱いだ服をいれ、ガラス戸を開けて風呂場に入り、蛇口を開けて、洗面器に湯を注ぎ、体をサッと洗ってから湯船に入る。
壁には富士山と松の絵が描かれている。
馴染みのおじいさんとちょっと言葉を交わすというそんな世界がそこにはあった。
そんなことはとうの昔になくなったと思っていたが、
それが今、自分の家にお風呂があるのに、わざわざ銭湯に来る人がいるというのだ。
昔は自分の家にお風呂をつけられないようなお金のない人が行くのが銭湯だった。
驚いたことに、
フランス人の若い女性のステファニー・コロインさんはすっかり日本の銭湯にはまり、欧米人に日本の銭湯を紹介しているのだという。
そうしたこともあってか、わざわざ銭湯に入りたいがために、日本に来る外国人がふえているのだという。
ステファニー・コロインさんはそうした功績が認められ、
日本銭湯文化協会公認の銭湯大使に任ぜられているというのだ。
そして、東京メトロは、地下鉄開通90周年を記念し、「TOKYO SENTO WEEK(東京銭湯ウィーク)」として、銭湯巡りを開催するのだという。
期間は11月26(日)から2017年12月4日(月)まで。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000013243.html
この企画では都内にある5つの銭湯の「スペシャル風呂」で、
古くから人々の暮らしと結びつき、街に根付いてきた公衆浴場である「銭湯」を通して、それぞれの街の歴史や文化を体感できるのだという。
それがどんなものかよくわからないが、
【北区西ケ原「殿上湯」は、日光御成街道周辺(現・本郷通り)が園芸地帯として知られた歴史から「花園風呂」。西日暮里「斉藤湯」は、かつて谷中がホタルの名所であったから「谷中ホタル風呂」。上野「日の出湯」は、ものづくり文化の最先端を行く街を象徴する「VR絶景風呂」。北千住「タカラ湯」では、赤門寺として知られる赤門勝専寺の閻魔大王と地獄を連想させる「閻魔大王の地獄風呂」。墨田区「大黒湯」では、江戸切子などの伝統工芸を受け継ぐガラスの街を表現した「江戸切子風呂」となっている。】
とのことだ。
銭湯は、
1人で所有するのでなく、シェアリングという時代の流れに敵っているだけでなく、
新しい人と人のつながりを創りだす場だと理解されるようになってきたというのだ。
すしたことが、クールジャパンの1つとして、外国人をも惹きつけているようだ。
銭湯は、
クールな遊びの世界として復活したようだ。
素晴らしい!
元安川
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