観客ゼロの競輪と新広島競輪場
とうとうここまで来たか!
という感じである。
3月30日の日経新聞に、
「観客ゼロの競輪が開催され、インターネットで車券を買うことができるというミッドナイト競輪の売り上げが好調で、開催自治体の財政にも貢献するまでに、競輪は復活した」
との内容の記事が載っていた。
観客が1人もいない!
その売り上げが急速に伸びている!
なにそれ?、である。
競輪は、1991年頃をピークとして客数、売り上げとも坂を転げ落ちるように減り続け、競輪はいずれ消滅するのではないかとまでいわれていた。
そうしたことの対策として、場間場外の車券売り場が作られたり、
夜の9時から11時過ぎまでと営業時間を伸ばして開催するという小倉競輪のミッドナイト競輪も開催された。
周辺住民に迷惑をかけないようにと、観客はゼロにし、車券の購入は、「競輪ネットバンクサービス」(ジャパンネット銀行または楽天銀行加入者対象)会員への販売と電話投票に限定した。
損益分岐点と予想した6500万円を越える8000万円もの売り上げがあったのだという。
無観客での開催により、場内での投票券販売・場内警備・無料バスの運行などの費用が不要となり、開催経費を通常開催の半分以下にすることができたことで、利益がでたのだという。
その後、SPEEDチャンネル・競輪公式サイト「KEIRIN.JPストリーム」・小倉競輪場公式サイト・ニコニコ生放送などでの動画配信で競輪の生中継などが行われるようにもなり、
ミッドナイト競輪を専門とする必勝予想のサイトまで生まれているようで、
新たに若者の競輪ファンも獲得できるようにもなっているという。
1991年に1兆9553億円あった売り上げは、2013年には6063億円と1/3に減っているが、
興味を惹かれるのはその内訳だ。
1991年時点では、本場での売り上げは80.3%とあったのが、
2013年には、本場での売り上げは8.6%に激減している。
代わりに電話、インターネット売り上げが1991年の4.8%から2013年の22.5%に増えている。
その電話、インターネットの売り上げは確実に利益がでるということだ。
観客数についてみると、1991年は2745万人だったが、毎年本場での観客数は減り、2013年には423万人と15.4%に激減している。
しかしここで興味深いのは、
場間場外及びインターネット等を含めた総利用者は4423万人から7454万人と169%に増えているのだ。
競輪の人気は上がっているというわけだ。
それもバーチャルな人気になっているから、現場の競輪場の様子とは全く違うというわけだ。
競輪場に行って、かっての賑わいがないから、競輪は廃れた、もう明日はないと思うのは大間違いだというわけだ。
競輪場のビジネスモデルが大きく変わっているのだ。
広島競輪場についてみれば、
ミッドナイト競輪は即刻始めたらいいだろし、
駐車場も、道路を隔てた東側にある駐車場は今後はもう不要だろうから、売却し、
その収益を、老朽化した競輪場の改修費に充てたらいい。
その際、
ただ改修するのでなく、自転車を市民のスポーツとして楽しめる場となるように競輪場を改修をしたらいい。
競輪はオリンピック競技にもなっているし、
ツールドフランスというヨーロッパでは自転車競技は大変な人気となっているし、
ツーキニストという健康とお金を考慮して自転車で通勤するサラリーマンも増えてている。
新広島競輪場を作るにあたっては、そうした様々の自転車利用のメッカとなるような計画をすることで、
新市民球場ーズムズムスタジアムのように世界に誇れるような広島競輪場を作ったらいい。
元安川
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