垣根と庭と街
先日、実家の近く、赤いバラや紫のペチュニアなどの綺麗な花が庭一杯に咲いている庭を見つけた。
このお宅には門はあるが、垣根はない。
通常、日本の戸建て住宅には垣根が作られる。
コンクリートブロックの垣根、鉄網の垣根、竹垣、古いお宅の土塀、
その形、材料は様々だ。
垣根は街を美しくも醜くもする。
街の景観に果たす役割は大きい。
最近ここのお宅のように垣根を取り払い、美しい庭を作り、外から見られるようにしているケースを時々見かける。
垣根があると、そうでなくとも狭い庭は殆ど陽射しが遮られ、花や植物も育たないことで、庭らしい庭を作ることは難しい。
垣根は防犯上必要と思われているが、
最近はガラスの強化性は強まり、セキュリティーシステムも進んでいるので、垣根はなくともいいというわけだ。
逆に垣根があることでの危険性の方が高いことすらある。
アメリカの住宅地のように綺麗な芝生が植えられ、芝生広場の中に住宅がたっているようなのもいいが、そうではなく、この家の庭のように、個々の家の庭が個性的に創られていたら、それはそれで美しくもあり、楽しくもある。
日本には桂離宮の庭のように世界に誇る庭園文化の歴史があるが、
そんな大きな庭でなく、小さな庭でも充分に美しく作ることは可能だ。
日本には盆栽という文化もある。
小さな庭作りのガーデニングという技術もある。
社会が豊かになり、高齢化社会にもなった、
庭作りに時間とそれなりのお金のかけられる人は多い。
解放された庭は、
個人の所有物というだけではなく、地域の共有するものだともいえる。
広島市でも「五月が丘まるごと展示会」というイベントでは、団地内の人々が自宅を開放し、趣味や特技を活かした作品展示やお茶会、庭の公開などを行っている。
素晴らしい試みだ。
美しく個性的な庭もある。
行政として、そんな庭や庭のある街を表彰し、支援したらいい。
庭を見学するグループ、ツアーを支援する制度も作ったらいい。
対象をマンションのベランダに広げてもいい。
スイスのベランダに咲く赤い花に、感激したことがある。
日本のベランダは物干し場になってしまっている。
ちょっと残念だ。
垣根を止めることで、美しい庭が作られ、
家と街を繋げることも可能になるのではないだろうか。
庭を創ることで、人々はスマホから解放され、
新しい街が生まれる!
元安川
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