デンキブランと神谷バー
東京に住む友人達4人で、浅草雷門近くの「神谷バー」で食事した。
上野駅から地下鉄銀座線に乗った。
駅は天井は低く、レトロな雰囲気がそのまま残っている。
折角だからと浅草寺にお参りし、
ついでに、仲見世の友人の経営する「杵屋」で「雷門おこしと揚げおかき」を、皆へのお土産に買った。
このあたりに来るのは久しぶりだが、妙に懐かしく、ホッとする。
「神谷バー」は、1階が神谷バー、2階がレストランカミヤ、3階が割烹神谷になっている。
トリップアドバイザーにランクインしていることもあってか、外人客が多い。
台東区のレストラン2,611軒の中で46位とある。
2階のレストランで食事。
まずは生ビールで乾杯。
アサヒビールの本社がすぐ近くの川向こうにあるからだろう、ビールはすべてアサヒビールだ。
ウイスキーは全て竹鶴、
焼酎は「1丁目1番1号」、神谷バーの創立者が明治32年に北海道旭川に創った工場で製造したという。 焼酎甲類だが、美味い。
300mlの四角い小さなビンも可愛いらしい。
徳利に丁度いい大きさだ。
あっという間に2本空けた。
つまみはコロッケ、ハンバーグ、唐揚げ、ソーセージと、どれも馴染みの料理だ。
料理も酒も安くて、美味い。
「ここで、たまに会おうじゃないか」ということに、即決した。
私の本籍は、元々雷門だったが、結婚し、新居を作ったときに、今の住所に移した。
母に、「本籍はそう簡単には移すものではありません」と怒られた。
父はそこで生まれ、育ったということで、父母とも相当に思い入れのある地だったようだ。
会社社長として羽振りの良かった父は、このあたりでよく遊んでいたらしい。
その父からは、神谷バーの話はよく聞いていた。
明治の時代、ブランデーなんてのはハイカラで、
40~50度もあるブランデーは強すぎるということでワインをブレンドして出したところ、
電気にふれたようにしびれたので、電気ブランと名がついたといわれているが、
そのブレンドの仕方は門外不出で、ここでしか飲めないという。
食後、1階のバーで、その有名な「デンキブラン」を飲んだ。
デンキブランは 270円。ちょっと甘めで飲みやすい。
電気ブラン〈オールド〉は370円。
Denki Bran Fixは 510円とある。
1人で飲んでいるのは男性だけではない、女性も多い。
戦前は浅草地区は日本一の繁華街として栄えたらしいが、
そんな古き良き時代の雰囲気が、洋風の建物にも、
バーにも、レストランにも残っている。
料理もさして高くないから、
東京に行ったついでに、こんな不思議な空間で、1人でデンキブランを飲むのも、また粋だ。
元安川
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