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2014年10月 7日 (火)

高波と原発事故

「度胸試し」に海岸を走った男子中学生が、高波にさらわれて行方不明になっていますが、波というのは、100回に1回は1.5倍、1000回に1回は2倍のものが来るものです。

自然現象として発生する海の波というのは、かなりバラツキのあるものです。

気象庁が発表している波の高さというのは、有義波高というものですが、これは波のうちの高い方から3分の1を平均したもので、人間の目から見る波の高さに最も近いものとされるものです。

そして、確率的に、100回に1回は有義波高の1.5倍、1000回に一回は2倍の高さの波がやってくるとされています。

こうしたことは、海辺に住んでいると、子どもの頃から何度も聞かされ、だから高波の時には、海に近づいてはいけない、と繰り返し教えられるものですが、そうしたことを知らなければ、高波でも甘くみてしまうかも知れません。

ところで、最近は気象や災害について、何十年ぶりとか、100年に1度、あるいは1000年に1回と言われることが多く、よほどの異常事態にも思えますが、100年に一度のことが100年に1度起きることも、1000年に1回のことが1000年に1回起きることも異常でも何でもなく、通常のことです。

波が1000回に1回、2倍になるのも、通常のことで、決して異常ではありません。

一方で、異常というのは、10万年に1度しか過酷事故を起こさないはずの原発が、10年に1度のペースで爆発していることであり、数十年ごとに起きていることを「かつてない」と表現することではないでしょうか。

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以下、TBSの気象キャスターでウェザーマップ所属の気象予報士、増田 雅昭さんの昨日の記事です。

史上最強、過去最強、今年最強、台風が来るたびに「最強」の台風がやってきます。「最強」の台風は近年、増えているのでしょうか?

言葉だけの最強台風

結論から言うと、増えていません。「最強」と“呼ばれる”ことが増えているのです。

観測史上最も強い(気圧が低い)台風は、1979年の20号で、沖ノ鳥島の南海上で中心気圧が870hPaまで低下。今回の台風19号は、日本のはるか南海上で900hPaまで下がりましたが、遠くおよびません。また、このレベルの台風が近年、増えているわけでもありません。

たしかに、今回の台風19号は「今年最強」には、一時なりました。ただ、沖縄に接近した頃には、すでに今年最強ではない状況に。それでも、「最強」が連呼され続けます。ひどい時には、それがいつの間にか「史上最強」に変わっていることもあります。

乱造される最強台風

「最強」台風は、簡単に作り出せます。

たとえば、期間や場所をしぼって、「10月として、○○に近づく中では」など対象を少なくすれば当然、一番になりやすくなります。それが、いつの間にか諸々の条件が消えていき、「最強」がひとり歩きします。

また、最強クラス、最強級といった、「クラス」「級」もよく使われます。そういった言葉を使うときは二位以下ということです。いつの間にか「クラス」「級」がはずれて、「最強」ができあがります。

あっちが言っているなら、こっちも言っちゃえ、的な空気が蔓延しているのも、乱発の一因でしょう。

現状は、「最強」という言葉が乱造され、価値が下がりつつある状況です。

史上最強の台風は近年の日本に来ていない

さすがに最近は、ネットなどで「また最強かよw」といった、おかしさに気付くコメントも、よく見かけるようになりました。それは、「あなたが何を言っても今度から信じませんよ」とほぼ同義です。

防災情報は大げさに言うくらいが良い、という考えもありますが、この調子でいくと、情報を信じてもらえないマイナス効果が上回るのも、そう遠くないのではないでしょうか。

今回の台風19号は上陸時が970hPa。

過去には911.6hPaで上陸した室戸台風(1934年)がありますし、統計がそろう1951年以降にしぼっても、伊勢湾台風(1959年)の929hPaなどがあります。

近年、史上最強や過去最強と呼べるような台風は、日本に来ていません。


増田 雅昭
気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属


TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組で学生予報士としてデビュー。気象キャスターに携わりながら、企業・自治体・個人などへのオーダーメイド予報や気象相談員・アドバイザーを担当している。甲子園での夏の高校野球で大会本部気象担当を務めたことも。Twitterでも気象情報を発信。1977年生まれ。滋賀県甲賀市出身。好きな言葉は「予報当たりましたね」。

投稿: 淀川 | 2014年10月15日 (水) 12時29分

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コメント

以下、TBSの気象キャスターでウェザーマップ所属の気象予報士、増田 雅昭さんの昨日の記事です。

史上最強、過去最強、今年最強、台風が来るたびに「最強」の台風がやってきます。「最強」の台風は近年、増えているのでしょうか?

言葉だけの最強台風

結論から言うと、増えていません。「最強」と“呼ばれる”ことが増えているのです。

観測史上最も強い(気圧が低い)台風は、1979年の20号で、沖ノ鳥島の南海上で中心気圧が870hPaまで低下。今回の台風19号は、日本のはるか南海上で900hPaまで下がりましたが、遠くおよびません。また、このレベルの台風が近年、増えているわけでもありません。

たしかに、今回の台風19号は「今年最強」には、一時なりました。ただ、沖縄に接近した頃には、すでに今年最強ではない状況に。それでも、「最強」が連呼され続けます。ひどい時には、それがいつの間にか「史上最強」に変わっていることもあります。

乱造される最強台風

「最強」台風は、簡単に作り出せます。

たとえば、期間や場所をしぼって、「10月として、○○に近づく中では」など対象を少なくすれば当然、一番になりやすくなります。それが、いつの間にか諸々の条件が消えていき、「最強」がひとり歩きします。

また、最強クラス、最強級といった、「クラス」「級」もよく使われます。そういった言葉を使うときは二位以下ということです。いつの間にか「クラス」「級」がはずれて、「最強」ができあがります。

あっちが言っているなら、こっちも言っちゃえ、的な空気が蔓延しているのも、乱発の一因でしょう。

現状は、「最強」という言葉が乱造され、価値が下がりつつある状況です。

史上最強の台風は近年の日本に来ていない

さすがに最近は、ネットなどで「また最強かよw」といった、おかしさに気付くコメントも、よく見かけるようになりました。それは、「あなたが何を言っても今度から信じませんよ」とほぼ同義です。

防災情報は大げさに言うくらいが良い、という考えもありますが、この調子でいくと、情報を信じてもらえないマイナス効果が上回るのも、そう遠くないのではないでしょうか。

今回の台風19号は上陸時が970hPa。

過去には911.6hPaで上陸した室戸台風(1934年)がありますし、統計がそろう1951年以降にしぼっても、伊勢湾台風(1959年)の929hPaなどがあります。

近年、史上最強や過去最強と呼べるような台風は、日本に来ていません。


増田 雅昭
気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属


TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組で学生予報士としてデビュー。気象キャスターに携わりながら、企業・自治体・個人などへのオーダーメイド予報や気象相談員・アドバイザーを担当している。甲子園での夏の高校野球で大会本部気象担当を務めたことも。Twitterでも気象情報を発信。1977年生まれ。滋賀県甲賀市出身。好きな言葉は「予報当たりましたね」。

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