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2014年10月 1日 (水)

天災は誰の責任なのか

御嶽山の噴火では多くの犠牲者を出しています。

その多くの犠牲者は「噴火警戒レベル1の安全な山」に登って、危険な目に逢い、命を落としたわけです。

イタリアでは地震予知を間違え「安全宣言」を出した委員(政府関係者と学者)が逮捕され、有罪(それも禁固刑)になりましたが、日本では「安全だ」という判断をした専門家は逮捕されるどころか、堂々とテレビに出演し「なぜ突然に噴火したか」ということを「専門家」としてエラそうに「解説」しています。

現在、日本では、噴火の可能性のある23の火山について、レベル1からレベル5までの警戒レベルが設定されており、それを決めるのは気象庁の火山噴火予知連絡会です。

火山噴火予知連絡会は気象庁が事務局となり、学識経験者や関係機関の専門家で構成されています。

その火山噴火予知連絡会が警戒レベルを1から一気に3に引き上げたのは、噴火の40分後だと報じられています。 しかも、警戒レベル3というのは、まだ「通常の生活ができる」そんな緩い警戒レベルでしかありません。

ある報道では、火山噴火予知連絡会は「予兆はあったが、1から2に上げる自信がなかった」ということです。 そして会長に至っては「われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの」と開き直っています。

Photo

人の命がかかっていることですから、本来なら自信がなければ上げるべきですし「予兆はあるけど自信がない」くらいは言うべきでしょう。予防原則は、安全だと分からないものは危険と見なすことです。

私が民間企業の取締役になった時、税理士から「善管注意義務(善良な管理者の注意義務)」についての説明を受けました。最近は不祥事の多い社会福祉法人の理事の研修会などでも繰り返し出てくる言葉です。

善管注意義務は、もともと抽象的な概念で、法律用語でありながら、曖昧な部分もあり難しいものですが、要するに「知らなかった」「分からなかった」では済まない、ということでしょうか。

民間企業の取締役は、それなりの報酬をもらいますが、社会福祉法人の理事は殆ど奉仕です。それでも責任を免れるものではありません。責任のとれない人は、就任してはいけないのです。

しかし、この国のこうした組織は、責任を取るどころか、責任を曖昧にするために存在しているとしか思えないことが多くあります。

安倍首相は「原子力規制委員が安全と審査したものしか稼働しない」と言い、原子力規制委員会は「我々は安全かどうかを審査しているのではない」と国会をはじめとする多くの場所で、再三再四、ことある毎に公言しています。

お金や権力は頂くが、責任はどこまでも「自己責任」というのが、日本の行政組織の常識なのでしょうか。

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コメント

>お金や権力は頂くが、責任はどこまでも「自己責任」というのが、日本の行政組織の常識なのでしょうか。

善管注意義務より責任が低い,「その固有財産におけるのと同一の注意」すら果たしていない人たちが多すぎますね。

投稿: もみじ日記 | 2014年10月 1日 (水) 11時39分


土砂崩れ事故にしろ、
御嶽山噴火事故、
等の被害に対し、
損害賠償訴訟を起こしたら、
どんなことになるのでしょうか?

投稿: ゲン | 2014年10月 1日 (水) 16時02分


広島市土砂災害の責任はどうするのでしょうかね。来年の広島市長選で結果が出るのでしょう。

投稿: まこと | 2014年10月 2日 (木) 03時47分


もみじ日記さん
聞きかじりの法律用語を使ってしまいましたが、土砂災害における広島市(特に松井市長ですが)の対応から震災や噴火での国の対応まで、法律以前の問題が大きいようにも感じます。

そして、そういう政治家を選んでいる市民も国民も、もっと「自分自身の問題」だという自覚が必要だと思います。

投稿: 工場長 | 2014年10月 2日 (木) 22時10分


ゲンさん
広島の土砂崩れの「被害者」も、御嶽山の噴火の「犠牲者」も訴訟を起こして欲しいものです。

そうすることにより、現在の報道では明らかにされない事実が出てくるはずで、それは、これからの犠牲者を少しでも少なくできる数少ない手段のような気もします。

投稿: 工場長 | 2014年10月 2日 (木) 22時16分


まことさん
どうも検証を行う「第三者委員会」は、まさに「第三者=部外者」的に、システムを検証するだけで、誰かの責任を問うようなことはなさそうです。

仮に何か厳しそうなことを言ったところで「ガス抜き」にしかならないかも知れません。

また、この市長を選んだ広島市民の責任も決して小さくはない、と私は思っています。

投稿: 工場長 | 2014年10月 2日 (木) 22時21分


今、多くの御用学者が登場して、噴火予知がいかに難しいかを語っていますが、そもそも活火山でも噴火予知できるものは5つくらいしかないのに、出来もしない火山に対して警戒レベルを出す方がおかしいのです。国からの予算を使って出した限りは責任は問われるべきですし、責任が取れないというのであれば、データだけ出して、後は登山する人の自己責任にすべきです。

出来もしないことをして、予算だけ取って責任を取らないというのは許されるべきではないと思います。

投稿: マサ | 2014年10月 3日 (金) 09時40分


マサさん
その通りだと思います。

名誉やお金が一番で、研究が二の次になっている学者ばかりが関わっている構造から直さないといけないようにも思います。

投稿: 工場長 | 2014年10月 4日 (土) 13時07分

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震災復興」カテゴリの記事

コメント

>お金や権力は頂くが、責任はどこまでも「自己責任」というのが、日本の行政組織の常識なのでしょうか。

善管注意義務より責任が低い,「その固有財産におけるのと同一の注意」すら果たしていない人たちが多すぎますね。

土砂崩れ事故にしろ、
御嶽山噴火事故、
等の被害に対し、
損害賠償訴訟を起こしたら、
どんなことになるのでしょうか?

広島市土砂災害の責任はどうするのでしょうかね。来年の広島市長選で結果が出るのでしょう。

もみじ日記さん
聞きかじりの法律用語を使ってしまいましたが、土砂災害における広島市(特に松井市長ですが)の対応から震災や噴火での国の対応まで、法律以前の問題が大きいようにも感じます。

そして、そういう政治家を選んでいる市民も国民も、もっと「自分自身の問題」だという自覚が必要だと思います。

ゲンさん
広島の土砂崩れの「被害者」も、御嶽山の噴火の「犠牲者」も訴訟を起こして欲しいものです。

そうすることにより、現在の報道では明らかにされない事実が出てくるはずで、それは、これからの犠牲者を少しでも少なくできる数少ない手段のような気もします。

まことさん
どうも検証を行う「第三者委員会」は、まさに「第三者=部外者」的に、システムを検証するだけで、誰かの責任を問うようなことはなさそうです。

仮に何か厳しそうなことを言ったところで「ガス抜き」にしかならないかも知れません。

また、この市長を選んだ広島市民の責任も決して小さくはない、と私は思っています。

今、多くの御用学者が登場して、噴火予知がいかに難しいかを語っていますが、そもそも活火山でも噴火予知できるものは5つくらいしかないのに、出来もしない火山に対して警戒レベルを出す方がおかしいのです。国からの予算を使って出した限りは責任は問われるべきですし、責任が取れないというのであれば、データだけ出して、後は登山する人の自己責任にすべきです。

出来もしないことをして、予算だけ取って責任を取らないというのは許されるべきではないと思います。

マサさん
その通りだと思います。

名誉やお金が一番で、研究が二の次になっている学者ばかりが関わっている構造から直さないといけないようにも思います。

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