最近の大学の研究室
友人の大学教授の研究室を訪ねた。
この研究室の情報化、ICT化はかなり徹底している。
書籍、資料の殆ど全てを、スキャンされデータ化し、ハードディスク等に保存している。
大学の研究室といえば、壁の棚と言わず、テーブルといわず本、資料で埋まっているのを思い浮かべるが、この研究室には紙の本、資料の類は殆どない。
学生達は、研究に必要な情報は、いつでも、どこでも
常時手元にあるMacBook Airで得られるし、
論文、作品の作成もできるから、
こと改めて紙の本、資料は必要ないようだ。
研究室にいる必要すらなくなっているようだ。
大きなコピー機もあるが、
殆んど使われていない。
研究室専用のwi-fiがあり、
天井から吊るされたパソコン用のコンセントも使う人はいない。
代わりに3Dプリンター、3Dカッター、RICOH THETA 、スマートウオッチetc.
様々な電子機器が棚に置かれている。
研究室は、
学生がそれぞれの考え、作品をプロジェクターで壁に映し、議論し、
意見を交換する場になっている。
論文、作品の作成は自宅等どこかでやってこいということのようだ。
打ち合わせは原則立ってやっている。
連絡はfacebookで行い、
作成した論文、作品等はアプリのgood readerに載せ、
研究室のメンバーは誰でもが見られるようになっている。
雑然とあちこちに置かれた白いテーブル、ホワイトボードに、メモを書きながら議論している。
学生同士の質疑応答もかなり活発だ。
プロジェクターで映される映像も美しいし、楽しい。
中には即スマホのアプリになりそうなものもある。
理工系学科にもかかわらず、
最近は女子学生が3割近くにも増えたことで、雰囲気も随分変わった。
研究室ではかなり頻繁に、
自分たちで料理し、ビールを飲み、パーティを開いている。
研究室のテーブル、椅子の配置は、
その都度、変幻自在に変化している。
そうすることで、
研究室をより刺激的で、アイデアに富んだ場にしようとしているようだ。
学生に、希望する就職先を聞けば、
以前に比べ、かなり多様化している。
専攻した学科で学んだこととおよそ関係のない分野に進もうとしている学生もいるし、
大企業には就職せず、
「5年位内に社長になる」と勇ましいことをいっている学生もいる。
ICT化、情報化は、
学生の研究、生活を、
そしてその将来の進路希望をもがらりと変えてしまったようだ。
元安川
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この時代に「手書きの研究ノート」が重要だとか、「コピペ」がダメとか、アホ過ぎますね。
投稿: ゲンカン | 2014年6月14日 (土) 12時01分
ゲンカン様
こうも情報の
量がめちゃくちゃに増え、
質もピンキリ、ウソの情報も膨大になってくると、
それをどう取捨選択すればいいのか、理解すればいいのか、
大変難しい時代になりましたね。
小保方さんの事件はその典型的ケースでしょうね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 12時18分
ハードディスクとかDVDとかの保存は、数十年しか持たないでしょうし、傷が入ったら読めなくなりますよね。
大事な研究論文やデータが、明日にでも消えるかもしれない可能性は少なくないですよね。
確かにデジタルデータは、便利に使えますが、保存に関してはどうなんでしょうか。
また、改ざんも容易にできるし。
簡単に消えないインク等で、紙に書いて残すことは、重要な研究には必要だと思います。
そいえば、映画も今はほとんどデジタルですが、大切な映画は、デジタルからフィルムに変換されているようですね。保存のために。
投稿: やんじ | 2014年6月14日 (土) 16時23分
やんじ様
映画フイルムは、確かに適切な環境で保存されれば、
数百年も大丈夫なようですね。
http://www.momat.go.jp/FC/filmbunka/
一番確実な保存方法は石碑にすることでしょうが、
それは極特別なケースを除いて、とても無理なことです。
それだけに、
これからの時代にあっては、
データ化された資料等をどうやって、長期保存に耐えられるようにするかの技術開発が求められるのでしょうね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 18時36分
横からになりますが、確かに、ソフトを保存することが難しいのは言うまでもありません。古代といっても一万年どころか、数千年前の時代からのメッセージは、神話とか宗教的な教義として伝わっていますが、それでも当時の人たちの意図した内容が忠実に伝わっているかどうかは分りません。ましてや、放射線廃棄物の危険性を一万年以上伝えられるのかどうかは大いに疑問です。
同時に、ハードの方も問題です。何度も夢でうなされたシーンがあるのですが、それは核戦争によって、地球上にほんの数人しか生き残らなかったという状況です。生活のために食糧等が仮に得られたとして、以前の文明化された状態に戻るための情報は全て一枚のCDに収められているけれど、そのCDから内容を読み取る装置は全て破壊されて使えなくなっているのです。道具は何もなくて、材料も不足している中で、そのCDを読み取れるコンピュータを作ることができるのかが問題なのですが、途方に暮れるところでいつも目が覚めました。
人類の英知を後世に伝えるための本質的な努力は、もっと真剣に行わなくてはならないのではないでしょうか。
投稿: 半可通 | 2014年6月14日 (土) 21時49分
半可通様
重い発言ですね。
情報がこれだけ溢れ、
フクシマ原発事故の影響、放射性廃棄物の影響は数十万年も消えないというのに、
たった一言「核廃絶、平和」
をきちんと伝えられないのは、大変に残念なことですね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 23時02分
半可通さんのご心配は無用です。
もし数人しか生き残らないほどの核戦争が起これば、地球上にばら撒かれた放射能で、その数人も生き残ることは出来ないでしょう。まさに「渚にて」です。しかも「渚にて」の時代に比べれば、原発もありますから、核戦争後に、世界中で放置された原発は次々に爆発し、核戦争以上の放射能汚染が起こります。地球上に二度と生物が現れることはないでしょう。
投稿: マサ | 2014年6月15日 (日) 08時03分
マサ様
人類は「核」というとんでもない「玉手箱」を
開けてしまったようですね。
投稿: 元安川 | 2014年6月15日 (日) 11時24分
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この時代に「手書きの研究ノート」が重要だとか、「コピペ」がダメとか、アホ過ぎますね。
投稿: ゲンカン | 2014年6月14日 (土) 12時01分
ゲンカン様
こうも情報の
量がめちゃくちゃに増え、
質もピンキリ、ウソの情報も膨大になってくると、
それをどう取捨選択すればいいのか、理解すればいいのか、
大変難しい時代になりましたね。
小保方さんの事件はその典型的ケースでしょうね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 12時18分
ハードディスクとかDVDとかの保存は、数十年しか持たないでしょうし、傷が入ったら読めなくなりますよね。
大事な研究論文やデータが、明日にでも消えるかもしれない可能性は少なくないですよね。
確かにデジタルデータは、便利に使えますが、保存に関してはどうなんでしょうか。
また、改ざんも容易にできるし。
簡単に消えないインク等で、紙に書いて残すことは、重要な研究には必要だと思います。
そいえば、映画も今はほとんどデジタルですが、大切な映画は、デジタルからフィルムに変換されているようですね。保存のために。
投稿: やんじ | 2014年6月14日 (土) 16時23分
やんじ様
映画フイルムは、確かに適切な環境で保存されれば、
数百年も大丈夫なようですね。
http://www.momat.go.jp/FC/filmbunka/
一番確実な保存方法は石碑にすることでしょうが、
それは極特別なケースを除いて、とても無理なことです。
それだけに、
これからの時代にあっては、
データ化された資料等をどうやって、長期保存に耐えられるようにするかの技術開発が求められるのでしょうね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 18時36分
横からになりますが、確かに、ソフトを保存することが難しいのは言うまでもありません。古代といっても一万年どころか、数千年前の時代からのメッセージは、神話とか宗教的な教義として伝わっていますが、それでも当時の人たちの意図した内容が忠実に伝わっているかどうかは分りません。ましてや、放射線廃棄物の危険性を一万年以上伝えられるのかどうかは大いに疑問です。
同時に、ハードの方も問題です。何度も夢でうなされたシーンがあるのですが、それは核戦争によって、地球上にほんの数人しか生き残らなかったという状況です。生活のために食糧等が仮に得られたとして、以前の文明化された状態に戻るための情報は全て一枚のCDに収められているけれど、そのCDから内容を読み取る装置は全て破壊されて使えなくなっているのです。道具は何もなくて、材料も不足している中で、そのCDを読み取れるコンピュータを作ることができるのかが問題なのですが、途方に暮れるところでいつも目が覚めました。
人類の英知を後世に伝えるための本質的な努力は、もっと真剣に行わなくてはならないのではないでしょうか。
投稿: 半可通 | 2014年6月14日 (土) 21時49分
半可通様
重い発言ですね。
情報がこれだけ溢れ、
フクシマ原発事故の影響、放射性廃棄物の影響は数十万年も消えないというのに、
たった一言「核廃絶、平和」
をきちんと伝えられないのは、大変に残念なことですね。
投稿: 元安川 | 2014年6月14日 (土) 23時02分
半可通さんのご心配は無用です。
もし数人しか生き残らないほどの核戦争が起これば、地球上にばら撒かれた放射能で、その数人も生き残ることは出来ないでしょう。まさに「渚にて」です。しかも「渚にて」の時代に比べれば、原発もありますから、核戦争後に、世界中で放置された原発は次々に爆発し、核戦争以上の放射能汚染が起こります。地球上に二度と生物が現れることはないでしょう。
投稿: マサ | 2014年6月15日 (日) 08時03分
マサ様
人類は「核」というとんでもない「玉手箱」を
開けてしまったようですね。
投稿: 元安川 | 2014年6月15日 (日) 11時24分