原子力規制の終焉
これまでも問題の多かった原子力規制委員会ですが、完全に終わったと言わざるをえない人事が通ってしまいました。
今回、新しく就任した田中知東大教授は原子力推進団体の「日本原子力産業協会」の理事を務めた、誰の目にも明らかな原子力ムラの中枢メンバーです。
そもそも、政府は「原子力規制委員会委員長及び委員の要件」について「原子力事業者等及びその団体の役員、従業者等であった者」や「同一の原子力事業者等から、個人として報酬等を受領していた者」を「欠格要件」としたガイドラインを作っていました。
これらの「欠格要件」は国会審議を踏まえて作成され、国民に説明されたものですが、石原伸晃環境相は、「民主党時代のガイドラインは考慮していない。自民党の政策としては作らない」と明言し、なぜ前政権が国民に対して約束したことを破棄するのか、規制委の透明性をどう確保するのか、まるで説明なしです。
さすが、解釈改憲も辞さない政府だけあります。
国民はどこまで政府の暴走を許すのでしょうか。
*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。
規制委員会の前身である原子力安全委員会が終わってしまった理由の一つは、班目委員長発言なのでは。つまり、最終処分地の問題についての「最後は、結局お金でしょ」だと思います。正直な発言が時には注目される一例かもしれません。
中間貯蔵地についての石原環境大臣の発言は、この班目春樹発言をなぞっただけでしょう。どちらも、「金をやるから殺されても良いだろ」という論理ですから、殺人犯であるJRが、被害者に損害賠償を要求するケースより、少しはましだと考えるべきなのでしょうか。
どちらの場合も、権力者から見ると平凡な市民の命は全く意味のない存在であることを示しているように見えるのですが。
投稿: 半可通 | 2014年6月17日 (火) 21時30分
半可通さん
原子力規制委員会には「規制」より「推進」しか考えていない人が集まり、大臣も解体した原子力安全委員会と同じ発言をしています。
結局、日本の原子力行政はあれだけの被害を及ぼしても変わらないということでしょうか。
投稿: 工場長 | 2014年6月19日 (木) 19時25分
« COCOちゃんの絵本 | トップページ | ハンチング 父の日のプレゼント »
「電力問題」カテゴリの記事
- 報道されない集団訴訟(2017.12.16)
- 地球に小氷期がくる?(2017.11.15)
- 脱原発どころか100%再生可能エネルギーという現実(2017.10.19)
- 原発が停まり電力が余る(2017.09.11)
- 広電の架線レス化計画(2017.06.24)
コメント
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211008/59826339
この記事へのトラックバック一覧です: 原子力規制の終焉:
規制委員会の前身である原子力安全委員会が終わってしまった理由の一つは、班目委員長発言なのでは。つまり、最終処分地の問題についての「最後は、結局お金でしょ」だと思います。正直な発言が時には注目される一例かもしれません。
中間貯蔵地についての石原環境大臣の発言は、この班目春樹発言をなぞっただけでしょう。どちらも、「金をやるから殺されても良いだろ」という論理ですから、殺人犯であるJRが、被害者に損害賠償を要求するケースより、少しはましだと考えるべきなのでしょうか。
どちらの場合も、権力者から見ると平凡な市民の命は全く意味のない存在であることを示しているように見えるのですが。
投稿: 半可通 | 2014年6月17日 (火) 21時30分
半可通さん
原子力規制委員会には「規制」より「推進」しか考えていない人が集まり、大臣も解体した原子力安全委員会と同じ発言をしています。
結局、日本の原子力行政はあれだけの被害を及ぼしても変わらないということでしょうか。
投稿: 工場長 | 2014年6月19日 (木) 19時25分