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「インフルエンザの予防接種は感染予防にはならない」と書くと、一定の割合で「インフルエンザの予防接種は意味がない」と理解する人がいますが、それは誤解です。

ただ、説明不足だとも思うこともありますので、今日はそこを補足します。

現在、日本で行われているインフルエンザワクチンの接種では、インフルエンザの感染を予防する効果はありません。期待できる効果は僅かに発症を抑えることと、重症化を防ぐことです。

ですから「予防」は手洗いなどで行わなければならず、それを怠ってはならない、ということが一番言いたいことです。

しかし、インフルエンザワクチンの接種が無駄かというと、決して、そうではありません。

インフルエンザワクチンは、健康な個人に対してはお金と時間をかける割には十分なメリットがなくても、重症化で命の危険も予想される人や、そうした人達の暮らす社会に対しては効果がある、と言えます。

つまり、個人に対しては確定的な効果はなくとも、集団には確率的な効果があると言えます。

インフルエンザは健康な大人にとって数日で自然に治るものであっても、高齢者や基礎疾患を持つ人達、あるいは妊婦にとっては、十分に危険なものです。

そのインフルエンザの感染拡大を防ぐために、インフルエンザの予防接種は有効と考えられます。

ただ、個人により、社会にとってのメリットのある感染症対策ですから、国として接種の無料化や補助を行い、副作用への対応（＝手厚い補償）も行うべきで、「自己責任」というのは、どうかと思います。

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薬の副作用対策については、事業仕分けでも取り上げられた独立行政法人で厚労省管轄のＰＭＤＡ（医薬品医療機器総合機構）が担っていますが、まだまだ課題も多いようですね。

書かれているように感染症予防には個人を守る以上に社会を守る意味も大きいので、国が大きく責任を持つべきだと思います。

ただし、その場合、今回の原発事故のように、国の責任とは言いながら、結局は国民に責任を押し付けられるようなことはあってはならないと思います。

投稿： 灰猫 | 2014年1月10日 (金) 11時04分

例えば，受験生がいる家庭は本人だけではなく家族も予防接種をしなければ意味がありません。
ということは，結局は社会全体で予防接種をしなければ受験生や高齢者を救うことはできないわけで，やはり国が主導して行うべきでしょうね。

投稿： もみじ日記 | 2014年1月11日 (土) 01時04分

ＰＭＤＡについては事業仕分けで知りましたが、色々と課題もあるようですね。ただ、せっかくの取り組みですから、うまく機能するようにして欲しいです。

原発事故については、国の責任もですが、まずは東電＝歴代の役員、株主、融資をしてきた銀行、支えてきた官僚組織、政治家、天下り団体、独占企業から莫大な広告費をもらって事実を伝えてこなかったマスコミ、御用学者の責任を問いたいですね。

それ抜きで税金と電気料金で責任のない国民に責任を押し付けるのはあってはならないことです。

投稿： 工場長 | 2014年1月12日 (日) 08時55分

こうしたことを「自己責任」にする政府は本当に無責任だと思います。

投稿： 工場長 | 2014年1月12日 (日) 08時57分