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2013年6月15日 (土)

使いやすさと温もりとGREEN MOVER

1997年、Green Linerを初めて目にしたときは、
白と緑のツートンカラーの斬新なデザインに、
広島の街が、一気に近代的な街に脱皮したかのように感じた。

1999年、GREEN MOVERが登場しても、それほど大きくは感激はしなかったが、
しかしよく見ると、実は大きく変わっているのがわかる。
見かけのデザインは変わっていないように見えるが、使う人の立場に立ってみると全く違うのだ。

Green Linerは、
単車を3つ繋げたものであり、
ベンチシートも窓際に設けられ、
各車両には出入り口が1つと、先頭車両には運転手の脇に出口が付け加えられているといった
基本的コンセプトは、それまでの路面電車と同じだ。

しかしGREEN MOVERになると、その内容は大きく変わっている。

Image_2

まず、身障者、車椅子に便利なように、ホームの高さと車両の床が同じ高さになっている。
低床式と呼ばれる車両だ。
車両の階段がなくなったことは、健常者にとっても使いやすい。
車内も広くなったように感じる。
その結果、車輪のところが車内に飛び出したことで、窓際のロングシートが置けなくなったことで、
その膨らみの上に座席を設け、向かい合いの席を設けている。
止むを得ずやったことだろうが、様々のバリエーションができ、逆に車内が楽しくなっている。
3両連結だった編成が、5分割にされ、1つ1つの車両が短くなったことで、車輪回転半径を小さくなり、曲がりかスムーズになった。
前、真ん中、後の3両には車輪がついているが、その3両を結ぶ途中の2両には車輪はないのだという。
凄いことをやるもんだ。
連結部の床は、かってのスチール製の蓋に代わり、大きな円形床を設けることで曲がりを吸収し、全車両の床が同一のレベル、仕様になっている。
この辺が大きな変化だが、その他にも随分と細かい配慮がされている。
車両の繋ぎ部分が大きく広がったことで、全車両があたかも1両の車両のように感じになり、広くなったようにすら感じる。
出入り口扉がいままで壁の中に引き込まれるようになっていたが、
それがバンの自動車のドアのように、開くときに一度外にでて、それから開く。
出入り口扉に寄りかからなくて済むように手摺が設けられている。
それがなにがいいかというと、ドアが開くとき、よく指を引き込まれるが、そうしたトラブルが相当に減っただろうと思われる。
天井にポールを張り巡らすことで、たくさんの吊り手が設けられている。

全てが、使う人の立場になって作られている。
よくもこれだけ細かいところまで配慮し、作られていると感心する。

車両全体に手作り感があるのも、人の温もりを感じさせてくれる。

Green Liner 、GREEN MOVERのデザインには、地元広島のデザイン総研広島が関わっているようだ。
創立者の栄久庵憲司氏は、広島出身ということもあって広島では、アストラムライン他いくつものデザインを手がけている。

アストラムラインの車両の更新時期も迫っている。
アストラムラインの新しい車両でもこうした利用者の立場にたった設計して欲しい。
製作は、三菱重工三原でも可能だろう。
そうしたノーハウを生かして、広島の路面電車を世界に発信して欲しい。

それにしても、広島に限らず、全国のバスは一向に進化していない。
バスのEV化、低床化をきっかけに、
新しいバスを設計製作して欲しい。
そうなれば、バスの利用者も劇的に増えるのではないだろうか。

元安川

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以前、このブログでも紹介されていたニューヨークの電気とガスのハイブリッドバスですが、是非ああいうものを広島でも走らせて欲しいですね。
ユニバーサルな社会ということで、日本はまだまだ遅れているように思います。

投稿: 灰猫 | 2013年6月15日 (土) 09時37分


灰猫様

広島は日本で最初にバスが走った町だそうですね。
日本で最初の手作り電気バスなんのも走ったら面白いですね。
交通科学館がイニシャティブをとって作るなんてことができたらいいですね。

投稿: 元安川 | 2013年6月15日 (土) 11時40分


2両連結のバスを走らせる計画があるとか。
広島の街では、交通渋滞や利用者数では不向きのように思います。
それより、バスの車輪の大きさを小さくすれば良いのにといつも思ってます。
東京にあるようなJRの博物館のような物を、広電が作れば良い観光資源になると思います。
また、ドイツから来た電車を広電本社横のスーパーの前でレストランにしていますが、これも不人気で終了とか。知らない人は、とても多かったようです。
というより、ロケーションを考えない設置場所や、運営に大きな問題があるように思います。
それなりのプロに任せるだけの器量がない会社なのかもしれませんね。
電車では、運転手や車掌が運賃を横領していたし、バスは、乗客の乗り降りより、自分の運転のしやすさを優先しいますね。
電車の線路内に緑の芝生を植えてエコを強調していますが、未だに電車の路線と交わる横断歩道は、デコボコで手押し車やベビーカーが通りにくいのに直していないバリアフリーとはほど遠いですね。
どの企業もですが、「三方良し」とい考え方は無くなっていまさすね。

投稿: やんじ | 2013年6月15日 (土) 18時51分


やんじ様

国鉄の頃は「乗せてやっている」という感じでしたが、
JRとして民営化されてからは、随分とそれも変わったように感じます。
それでもまだそうした意識は、あちこちに残っているようですね

投稿: 元安川 | 2013年6月16日 (日) 16時02分

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コメント

以前、このブログでも紹介されていたニューヨークの電気とガスのハイブリッドバスですが、是非ああいうものを広島でも走らせて欲しいですね。
ユニバーサルな社会ということで、日本はまだまだ遅れているように思います。

灰猫様

広島は日本で最初にバスが走った町だそうですね。
日本で最初の手作り電気バスなんのも走ったら面白いですね。
交通科学館がイニシャティブをとって作るなんてことができたらいいですね。

2両連結のバスを走らせる計画があるとか。
広島の街では、交通渋滞や利用者数では不向きのように思います。
それより、バスの車輪の大きさを小さくすれば良いのにといつも思ってます。
東京にあるようなJRの博物館のような物を、広電が作れば良い観光資源になると思います。
また、ドイツから来た電車を広電本社横のスーパーの前でレストランにしていますが、これも不人気で終了とか。知らない人は、とても多かったようです。
というより、ロケーションを考えない設置場所や、運営に大きな問題があるように思います。
それなりのプロに任せるだけの器量がない会社なのかもしれませんね。
電車では、運転手や車掌が運賃を横領していたし、バスは、乗客の乗り降りより、自分の運転のしやすさを優先しいますね。
電車の線路内に緑の芝生を植えてエコを強調していますが、未だに電車の路線と交わる横断歩道は、デコボコで手押し車やベビーカーが通りにくいのに直していないバリアフリーとはほど遠いですね。
どの企業もですが、「三方良し」とい考え方は無くなっていまさすね。

やんじ様

国鉄の頃は「乗せてやっている」という感じでしたが、
JRとして民営化されてからは、随分とそれも変わったように感じます。
それでもまだそうした意識は、あちこちに残っているようですね

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