日本人の知恵ー反抗期
発行は昭和48月初版が7月10日、3刷が8月5日。
かなり売れた本のようだ。
1973年発行の本だから、もう40年も前に発売された。
親父が読んだのか、母が読んだのか、わからない。
しかし随分と昔の本だ。
紙は茶色くなり、今の文庫本に比べると字も小さい。
製本も悪いのか、本を広げて、読んでいるうちにバラバラになってしまった。
当時は70年安保闘争、72年の浅間山荘事件の余韻がくすぶっていた。
それでもまだまだアメリカが憧れの国であり、
なんでもかんでもアメリカを良しとする風潮が強くあった。
梅棹忠夫、加藤秀俊、林屋辰三郎、多田道太郎と知識人がウンチク傾けて日本の古くからある文化につてこんなにいいところあるよと薀蓄をかたむけておしゃべりをし、それを中央公論の編集者が纏めた。
梅干しを論じ、仲人、じゃんけん、お土産等について論じている。
仲人がいて、お見合いで結婚するというのも極めて日本的な知恵ではないかという。
当時はお見合いで結婚する人も多く、夫婦仲がおかしくなると、仲人のところにいき、事情を話し仲裁を頼むということがされていた。
確かにそんな時代には離婚も少なかった。
父は頼まれ仲人だったが、仲人を8組みやったというが、
幸いにして、未だに離婚したのは1組もないといっていた。
仲人をたてるだけで、離婚の防止になっていたようだ。
梅干しは毒消しにもなるし、健康にもいい。
料理にそえれば、独特の味わいをつくっているという。
日本各地で売られているお土産も、こんなにも小さな物の中に芸術的で職人的技が込められ、
地域性がある。
そんなお土産は外国ではないという。
いわれれば、そうかなと思えてくる。
どのテーマも日本人にとっては当たり前のことだるが、
今となっては半分忘れかけている。
クールジャパンは「スシ」「アニメ」「コスプレ」だけではなく、
「梅干し」も「仲人システム」も「じゃんけん」もある。
他にもまだまだたくさんあるというわけだ。
とれも立派な輸出産業になりそうだ。??
何十年も前の、もう忘れられてしまった古い本を読むのも、案外面白い。
しかしこうして見ると、
安保闘争も、急速な経済発展をしていた日本が、アメリカに対しての反抗期の現象だったような気がしてくる。
そう思うと尖閣諸島問題は中国の、竹島問題は韓国の、それぞれの反抗期の現象だと看做した方がよさそうだ。
あんまり目くじらを立てて抑えつけようとすると、かえっておかしくなる。
時が経って、大人になれば自ずとわかってくる。
???
元安川
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