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2013年3月22日 (金)

医療被曝

福島原発の事故による放射線の健康被害を語る時に、医療被曝を引合に出す人がいますが、大きく2つの点で間違っています。

まず、医療行為というのは、通常であれば、傷害罪などの犯罪になるような行為を含みます。劇薬や毒薬を飲ませたり、刃物で体を傷つけたり、臓器を切る取ることもあります。そのような危険な行為なのです。

ですから、医療行為は、国家資格を持つ医師が、その行為によって受ける健康被害を上回るメリットが患者にあると判断し、患者がそれに納得し同意して初めて行われるべきものです。

医師が臓器でも切り取るのだから、医師以外の人でも指くらいは切っても大丈夫だとは言えるはずもありません。

医療行為を医師でないものが行えば犯罪であり、医師であっても健康な人間に医療行為を行って良いはずはありません。

一回のPET-CT検査で数ミリシーベルトの被曝をするのだから、年間数ミリシーベルトの被曝くらい大丈夫だということにはならないのです。

もう1つ、医療現場と原発被災地には大きな違いがあります。

それは、医療現場は放射能による汚染はない、ということです。

よく原発の作業現場や事故現場などで防護服を着ていますが、あれは外部被曝を避けるものではなく、内部被曝を避けるものですが、医師も診療放射線技師も、あんなものを身につけたりはしません。

つまり低線量被曝で最も問題になるのは内部被曝ですが、医療現場で患者が長期の内部被曝の危険にさらされることはありません。

もちろん、数ミリシーベルトの外部被曝でも十分にリスクはありますが、それ以上ではないということです。

しかし、放射能で汚染された地域は違います。管理されていない放射性同位体(核種)があるということで、防護服で身を固めていなければ、いつ体内に入るか分からない危険な場所だということです。

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このように医療被曝と放射能汚染による被曝は大きく違うものです。

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チェルノブイリから帰った医師などは「本当に怖いのは内部被曝だ」と言いますが、外部被曝だけで健康被害を語る医師が多いのは、医療現場は汚染されていないというとで納得しました。
医師もレントゲン技師も防護服は着ない、というのも納得です。

投稿: アコ | 2013年3月22日 (金) 08時59分


そういえば、
モルヒネも、健康な人にとってはモルヒネ中毒になるけど、
痛み止めとしてがん患者につかっても中毒にならないと聞いたことがあります。

投稿: 宇品灯台 | 2013年3月22日 (金) 18時39分


医療現場でも放射能汚染はあります。
放射性医薬品が床に1滴でもこぼれるとそこは汚染地域です。
管理区域内ではいつ起こってもおかしくないことです。

実際に、医療関連の事故でも「密封線源が行方不明になる」「装置に使われていた線源を業者が知らずに解体して被曝する」などの事故が実際に何度も起きています。

放射性ヨウ素は甲状腺が被曝するということで福島でもワァーワァーと母親達が騒いでいますが、医療でもよく使われる核種ですよ。そんなに危険なものではありません。

投稿: 医療放射線技師 | 2013年3月23日 (土) 23時56分


アコさん
多くの医師は内部被曝などという事態に遭遇しませんからね。

投稿: 工場長 | 2013年3月24日 (日) 07時52分


宇品灯台さん
そもそも医療行為の多くは、健康な人に行えば傷害罪になるような行為です。
なにしろ他人の体を刃物で体を傷つけたり、毒薬を飲ませたりするものですからね。
医療行為は国家資格を持つ専門家が、その行為によって受ける被害以上のメリットを判断し、患者がそれを納得してはじめて合法的に行えるもので、それ以外は犯罪です。

投稿: 工場長 | 2013年3月24日 (日) 07時58分


医療放射線技師さん

あなたの姿勢を良く表してるコメントだと思います。

私が「日本は水道水の飲める珍しい国だ。」と書いたことに対し「海外でも水道水の飲めるところはあるし、日本でも飲用制限されることはある」と鬼の首でもとったように書かれる、他のブログでも良くある定型的な反論のための反論コメントだと思います。

確かに福島原発の事故では東京の水道水にも規制値を超える放射性ヨウ素が検出され、日本中で水不足が起きたことは記憶に新しいところです。

しかし殆どの日常生活で日本の水道水は飲めるものですし、医療現場も「通常は」汚染されていません。仮に汚染されていてもすぐに除染されます。だから、医師も医療放射線技師も防護服は着ないのです。

それに対し、福島はもちろん、四半世紀経つチェルノブイリでさえ、除染の目処はたたないのです。

私は放射性検査薬を使った検査は何度も行なっています。そして、その検査後は「24時間は妊婦や子供には近づかないように」という注意を受けます。

上記コメントにも書いている通り、医療行為というのは、通常であれば、傷害罪などの犯罪になるような行為を含みます。劇薬や毒薬を飲ませたり、刃物で体を傷つけたり、臓器を切る取ることもあります。そのような危険な行為であり、健康な人に行なって良いものではありません。

医療で行なっているから、一般でも大丈夫ということにはならない、これがこの記事の本旨です。

投稿: 工場長 | 2013年3月24日 (日) 08時04分

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コメント

チェルノブイリから帰った医師などは「本当に怖いのは内部被曝だ」と言いますが、外部被曝だけで健康被害を語る医師が多いのは、医療現場は汚染されていないというとで納得しました。
医師もレントゲン技師も防護服は着ない、というのも納得です。

そういえば、
モルヒネも、健康な人にとってはモルヒネ中毒になるけど、
痛み止めとしてがん患者につかっても中毒にならないと聞いたことがあります。

医療現場でも放射能汚染はあります。
放射性医薬品が床に1滴でもこぼれるとそこは汚染地域です。
管理区域内ではいつ起こってもおかしくないことです。

実際に、医療関連の事故でも「密封線源が行方不明になる」「装置に使われていた線源を業者が知らずに解体して被曝する」などの事故が実際に何度も起きています。

放射性ヨウ素は甲状腺が被曝するということで福島でもワァーワァーと母親達が騒いでいますが、医療でもよく使われる核種ですよ。そんなに危険なものではありません。

アコさん
多くの医師は内部被曝などという事態に遭遇しませんからね。

宇品灯台さん
そもそも医療行為の多くは、健康な人に行えば傷害罪になるような行為です。
なにしろ他人の体を刃物で体を傷つけたり、毒薬を飲ませたりするものですからね。
医療行為は国家資格を持つ専門家が、その行為によって受ける被害以上のメリットを判断し、患者がそれを納得してはじめて合法的に行えるもので、それ以外は犯罪です。

医療放射線技師さん

あなたの姿勢を良く表してるコメントだと思います。

私が「日本は水道水の飲める珍しい国だ。」と書いたことに対し「海外でも水道水の飲めるところはあるし、日本でも飲用制限されることはある」と鬼の首でもとったように書かれる、他のブログでも良くある定型的な反論のための反論コメントだと思います。

確かに福島原発の事故では東京の水道水にも規制値を超える放射性ヨウ素が検出され、日本中で水不足が起きたことは記憶に新しいところです。

しかし殆どの日常生活で日本の水道水は飲めるものですし、医療現場も「通常は」汚染されていません。仮に汚染されていてもすぐに除染されます。だから、医師も医療放射線技師も防護服は着ないのです。

それに対し、福島はもちろん、四半世紀経つチェルノブイリでさえ、除染の目処はたたないのです。

私は放射性検査薬を使った検査は何度も行なっています。そして、その検査後は「24時間は妊婦や子供には近づかないように」という注意を受けます。

上記コメントにも書いている通り、医療行為というのは、通常であれば、傷害罪などの犯罪になるような行為を含みます。劇薬や毒薬を飲ませたり、刃物で体を傷つけたり、臓器を切る取ることもあります。そのような危険な行為であり、健康な人に行なって良いものではありません。

医療で行なっているから、一般でも大丈夫ということにはならない、これがこの記事の本旨です。

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