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2012年11月10日 (土)

推定無罪と予防原則

最近のことですが、インターネット犯罪で無実の人が逮捕されたり、無実なのに自白するということがありました。また、15年前の殺人事件で有罪の確定していた元被告が再審で無罪になるということもありました。

推定無罪と予防原則は、ある意味では真反対のことですが、民主主義国家あるいは現代社会において、人間が完全でない以上、非常に重要なことです。

推定無罪は「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」という近代法の基本原則であり、予防原則は「十分な科学的証拠がなくても規制措置を可能にする制度」です。いずれも「取り返しのつかない事態を回避する」ことが目的です。

ところが、これまでも推定無罪の原則が崩れて無実の人が有罪になり人生を奪われるということが何度か繰り返され、最初に書いたようにことが起きていますし、更に予防原則が厳格に適用されていた放射線被ばくに関する規制も大きく崩れようとしています。

放射線の健康への影響は科学的に確定できる証拠がないという学者がいます。そんなことは当たり前で、だから予防原則なのです。

また、最近になって大飯原発の敷地内にある岩盤の亀裂(破砕帯)が地滑りなのか活断層かということで議論が行われていますが、これも議論はともかく「確定的な証拠がないものは、取り返しのつかない事態を回避する」という原則通り、活断層だという前提で行動すべきことです。

人間の能力には、まだまだ限界があることを謙虚に認め、取り返しのつかない過ちを防ぐために、推定無罪と予防原則は順守されるべきことだと思います。

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「推定無罪」という言葉は知っていましたが、
「予防原則」という言葉は知りませんでした。
どちらも、危うい面はありますが、
常日頃もっと強く意識すべき言葉ですね。

投稿: 宇品灯台 | 2012年11月10日 (土) 08時57分


一応、予防原則に基づき、公衆の被曝限度は年間1mSvということにはなっていますが、医療関係者は年間50mSvまで大丈夫です。現在、分かっているのは100mSvの被曝で癌の発生率が僅かに上がる程度です。決して「「取り返しのつかない事態」というほどのものではありません。被曝に関してはあまり過敏になる方が健康には悪いでしょうね。

投稿: 医療関係者 | 2012年11月10日 (土) 09時58分


宇品灯台さん
既にWikiで調べられているかも知れませんが、予防原則とは1970年代からドイツで使われ始め、その後ヨーロッパ、アメリカにも広がり、環境政策上の基本原理としていくつかの条約に取り入れられ、1992年のリオデジャネイロ宣言の第15原則に「重大あるいは取り返しのつかない損害の恐れがあるところでは、十分な科学的確実性がないことを理由に対策を引き延ばしてはいけない」と書かれたものです。

つまり放射線の健康被害に科学的に確実に立証できるデータがないことを理由に、将来予想される取り返しのつかない損害を回避する対策を延ばしていけない、ということです。

今、放射線被ばくは100mSvまで大丈夫だとか、低線量被ばくは健康に良いなどという医師は、日本の法律に違反するだけでなく、国際的な大原則も無視しているということです。

投稿: 工場長 | 2012年11月10日 (土) 10時13分


医療関係者さん
ICRP(国際放射線防護委員会)もRERF(放射線影響研究所)も、放射線被ばくによる健康被害のしきい値はない=ゼロ、つまり、どんな微量であっても放射線被ばくは可能な限り避けるべきだという結論を出しています。

公衆の被ばく限度も現実的な値として決められているだけで、安全な値はあくまでゼロです。

医療関係者の年間50mSv(5年間の合計で100mSv)という規制値も、仕事としてメリットがあって初めて享受できる値であって、何のメリットもない国民が享受できる値ではありません。医療関係者は年間50mSv(5年間の合計で100mSv)のリスクがあっても、それ以上のメリット(報酬)があるということです。

投稿: 工場長 | 2012年11月10日 (土) 10時15分


いずれにしても放射線被曝による健康被害は確定的なものではない、ということです。ですから医療行為による放射線被曝に限度はありません。一般的にヨーロッパでは被曝に関する警戒意識が強いのでCTなどの医療機器の普及が遅れているとも言われています。福島原発事故の後に約36万人を対象とする甲状腺検査が実施されていますが、甲状腺癌が発見されたのはたった1人で、福島の事故とは無関係です。

投稿: 医療関係者 | 2012年11月10日 (土) 10時47分


医療関係者さん
放射線被ばくによる健康被害は確定的なものではなく確率的なものです。まさに「直ちに健康に影響はありません」と、日本政府は敢えて紛らわしく誤解させるような言い方をしたわけです。

しかし何万人に一人であれ、その一人になれば、どんな小さな確率でも100%です。

医療行為では劇薬を飲ませることもあれば、刃物で体を傷つけることもあります。それは、それ以上のメリットがあるからで、健康な人間にそれらの行為が行われば、それは犯罪です。

また、ヨーロッパでCTなどのように比較的大きな放射線被ばくを伴うような検査を気軽に要求すれば「あなたはそんな危険な検査をするような状態ではない」と言われるでしょう。

通常、小児の甲状腺異常は100人に1人程度で、多くても3人までですが、福島の子どもたちでは100人に40人近い異常が発見され、特に小学生の女児は100人中55人に及んでいます。甲状腺異常がガンになるのは大人で100人に数人ですが、子どもの場合は20人から30人と言われています。

チェルノブイリ事故の例では甲状腺ガンの急増まで4年を要しています。このことから予想される被害は非常に重大で取り返しのつかないものです。

医師であれば、それらのことは全て分かっていることであり、にも関わらず、敢えて断片的な情報で放射線被ばくが安全かのような誤解を与える言い方をしたとすると、それは犯罪ではないでしょうか。

投稿: 工場長 | 2012年11月10日 (土) 11時09分


甲状腺癌の原因になるのはヨウ素131です。甲状腺ホルモンにはヨウ素が含まれていますが、ヨウ素は食べ物中に少ししか含まれていないので、普段から甲状腺はその中にヨウ素をため込んでいます。それは通常は安定して放射線を出さないヨウ素127ですが、甲状腺はヨウ素127と131の区別をしないので、放射性のヨウ素131も同じように甲状腺の中にため込んでしまい、甲状腺が被曝するというものです。ただし、チェルノブイリは内陸部で日常からヨウ素不足の状態であることに対し、日本人はヨードを多く含む海藻類をよく食べるので、放射性ヨウ素を甲状腺に取り込みにくい背景があります。 ヨウ素131は原子炉の中にだけあるのではなく、病院では広く用いられており、甲状腺の病気の検査や治療のため、ヨウ素131を飲むのです。それに甲状腺癌は進行も遅く予後も良く悪性度が低いものなら経過観察で特に治療をしない場合すらあります。

投稿: 医療関係者 | 2012年11月10日 (土) 11時51分


医療関係者さん
専門家の中には、福島の原発事故で、100万人以上の日本人がガンで死ぬだろうという予想をする人もいます。そして、福島では、昨年の段階で通常の何十倍という子ども達に甲状腺異常がみられています。これが今の日本の現実です。

既に書いたように、医療行為は病気の患者を治すための手段として、通常であれば傷害罪になるようなことも許されています。PET-CTなどの検査を受けた後は、子どもや妊婦には近づかないように注意されます。

甲状腺ガンで亡くなる人もいます。2009年に流行した新型インフルエンザも殆どの人は数日で治るものでしたが、それでもあれだけ大掛かりな対策をしました。

飲酒運転をしても多くの人は事故を起こしませんが、だから大丈夫と言うことは反社会的なことです。特に、それを取り締まる警察官が言ったとすれば、それは犯罪ではないでしょうか。

投稿: 工場長 | 2012年11月10日 (土) 12時07分


福島で被曝している人に対して、長崎や広島の医師が「100ミリシーベルト以下の被曝は心配する方が健康に悪い」というのは本当に犯罪行為だと思います。空中、地上、食物あらゆるところから放射線を浴びるようになっている今だからこそ、余計に少しでも被曝を避ける、そういう体制が必要で、医師をはじめとする専門家は、それこそを言うべきで、一部の御用学者には本当に腹が立ちます。

投稿: アコ | 2012年11月10日 (土) 14時47分


私が申し上げたいのは、放射線被曝は注意すべきものとしても、それを過剰に心配することも体に良くないということです。放射線は人類が誕生した時から常に人類と共にあるもので、我々は日常的に被曝しながら生活しています。普通に生活していても年間1mSvくらいは被曝します。宇宙からは宇宙線により被曝をしますから、飛行機に乗ればより多くの被曝をしますし、パイロットやCAは常に高い放射線を浴び、宇宙飛行士はもっとです。医療被曝の量は自然から受ける被曝とは比較にならない量です。庭の敷石や栄養素であるカリウムにも一定量の放射性のものが含まれていますし、空気中には放射線のラドンもあります。つまり人間は宇宙からも地上からも食物からも空気からも放射線を浴びて生きているのです。ですから、僅かな放射線被曝を必要以上に怖がることは、むしろストレスになり健康を害するということです。

投稿: 医療関係者 | 2012年11月11日 (日) 13時20分


アコさん
全くその通りです。
学者は色々な学説を唱えてもかまいませんが、医師という立場で発言してはいけないことがあるはずですね。

投稿: 工場長 | 2012年11月11日 (日) 13時45分


医療関係者さん

自然食品、天然成分、と言うと、それだけで安全であるような印象を受けますが、それは大きな間違いです。毒キノコの例を持ち出すまでもなく、食物でも水でも空気でも、自然にあるもの、天然のものであっても、人体に好ましくないものはいくらでもあります。天然だから、自然だから、日常的にあるものだから「安全」だというのは単なるレトリックです。

自然のままでは害があるから、人の手を加えて安全にするものも少なくありません。水道水もその一つでしょう。紫外線も太陽から届く自然のものですが、シミの原因だけでなく、白内障や皮膚ガンの原因にもなるので、出来るだけ避けた方がいいものの一つになっています。あるいは健康を害すると言われる活性酸素も悪玉コレステロールも体内で生成されるものです。

公衆の被ばく限度は、そうした全てのことを考慮に入れて専門家が検討し決めたものですが、決して「安全」だという値ではなく、原子力を推進する多くの団体の結論でさえ放射線被ばくに関しては「しきい値はない」つまり、今のところ、放射線被ばくに関して安全な値はゼロ以外にはありません。

ですから宇宙線を多く浴びる宇宙飛行士はガンのリスクが上がる(宇宙航空研究開発機構)と言われていますし、航空機のパイロットや乗務員は乳癌や皮膚癌の発症リスクが高いという研究結果が数多く報告されています。

避けられない被ばくがある、だから避けられる被ばくは出来るだけ避ける、これは簡単な足し算の結果です。

投稿: 工場長 | 2012年11月11日 (日) 13時46分


活断層か地滑りかとのことですが、原子力規制委員会のHP(http://www.nsr.go.jp/activity/regulation/sekkei/sekkei1.html#ricchi)には、地滑りも立地条件に含まれています。
また地滑りが何で発生したか、それが地震なら危険ですね。
放射線被ばくで、通常も被ばくしているからという理由を言う人がいますが、もし海水の塩分濃度が通常より濃くなった場合、魚は生きていけるでしょうか?
自然被ばくでは、体にはあまり問題はなくても、それに加えての被ばくは、人間の生命活動に問題はないと言えないでしょう。自然被ばく量のなかで生命は維持されているのですから。地球の生命は、色々な環境条件の中で成り立っているのですから、そのバランスが崩れると生きていけるのでしょうか?
また、被ばくにより甲状腺がんの確率は低いと言いますが、例えば自殺する中学生の確率とはどうでしょう?それが低いからといって、自殺する人数はたいしたことはないと言うのは、人じゃありません。
100mSVが、安全だとする科学的な根拠はありますか?
放射線被ばくに対しての、人での臨床実験データーがあるのなら、教えてください。
医薬品は、その効果と副作用で良いか判断され、少しだけの副作用は、効果を考えれば許容されるでしょうが、今回の放射線被ばくは、被ばくに対しての良い効果なんってないのですから、少しでも害があるのなら許容する理由はありません。
この100mSVの値は、これくらいのしないと福島県はもとより周辺の県も避難地域にしなければならない、政治的な都合でしかないのでは?
ヒロシマ・ナガサキの内部被ばくの調査がされなかったのは、アメリカ政府が原爆による内部被ばくは無いとした、アメリカ政府の政治的な都合を日本が追従したからです。
でも、ヒロシマ・ナガサキでは、直接被ばくはしなかったのに、数年後。数十年後に癌などで亡くなった人は沢山います。
政治の都合に見殺しにされたのです。
今、福島ではその悲劇が繰り返されようとしています。

投稿: やんじ | 2012年11月11日 (日) 19時05分


やんじさん
原子力規制委員会のHPの情報ありがとうございます。まさか自らのホームページで書いていることを白か黒か議論しているとは呆れたものです。これを見る限り、いずれにしても大飯原発は止めるしかありませんね。

そもそも大飯原発を夏の電力不足を理由に容認した自治体は何をしているのでしょうか。大飯原発が不要な電源であることは実証済みです。

海水の塩分濃度の例えも分かり易くナイスです。

投稿: 工場長 | 2012年11月11日 (日) 19時19分


おはようございます。
遅ればせながら、工場長さんと医療関係者さんの議論を読ませていただき、胸の痛い思いをしています。
私は4回ほど福島に行ってきて、自治体の方々とも会ってきました。
福島の母子の保養受け入れもしています。
福島では人々の意識は両極端に分かれているように見えます。(福島に限りませんが)
不安に怯える母親たちのことを、ある自治体では
「県外に保養に行って洗脳されてノイローゼになって帰ってきた」
と、表現されました。
しかし、ノイローゼに陥っている人に対して医療従事者としてはそんなことは言えませんよね。「大丈夫ですよ」としか言えません。
「逃げなさい、移住しなさい」と言うべきなのでしょうが、何の保障もない現状ではそれも言えません。(逃げるお金のないことが不安に拍車をかけるのですから)

今起きている混乱の根源は、国が住民の避難を積極的におこなわなかったこと。
この点に関しては、私は旧ソ連の対応のほうがよかったと思っています。

全村避難となった浪江町は、他の自治体とは違い、覚悟ができています。
ふるさとを捨てるというのは人生を捨てるようなもの。簡単にはできません。強制でなければできないだろうと思います。
現段階での強制避難は無理でしょうから、自主避難を希望する人に対し、手厚い生活の保障をすることが先決かなと思っています。
どちらにしろ、近いうちに医療従事者がお手上げ状態になるほどの事態になるのではないでしょうか。

長文になってすみませんでした。

投稿: かおりん | 2012年11月12日 (月) 09時11分


かおりんさん

コメントありがとうございます。
また、福島での活動、ご苦労様です。

確かに、全く手のうちようがないことに対しては、気休めでも「大丈夫ですよ」と言うしかないかも知れませんし、放射線の低線量被ばくというのは日々の生活で怯えながら暮らすほどのものでもないでしょう。

しかし、気をつけて避けられる被ばくは沢山あります。「大丈夫」だからと、他の国が輸入規制しているようなものを子どもに食べさせるのは間違いだと思いますし、高い線量の地域に暮らす人ほど、規制値よりずっと低い安全なものをとるようにすべきですが、現実には逆になっています。

また、私の知人などが行なっているように、子ども達を短期間でも放射線の少ない地域で開放的な生活を送らせるとか、できることはあると思います。

それを「大丈夫」「安全です」「心配いりません」と言うことで、できることまで封じてしまう、あるいは、そこから脱出できる人にまで「裏切り者」のような視線を浴びせるということが起きているように思います。

日本では毎年5千人の人が交通事故で亡くなります。だから車は怖い、道路を歩くこともできない、というのは極端ですが、その程度のリスクがあることは理解した上で、少しでも安全に暮らせるような工夫は必要だと思います。

いずれにしても核と人類は共存できそうにないですね。

投稿: 工場長 | 2012年11月12日 (月) 09時36分

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コメント

「推定無罪」という言葉は知っていましたが、
「予防原則」という言葉は知りませんでした。
どちらも、危うい面はありますが、
常日頃もっと強く意識すべき言葉ですね。

一応、予防原則に基づき、公衆の被曝限度は年間1mSvということにはなっていますが、医療関係者は年間50mSvまで大丈夫です。現在、分かっているのは100mSvの被曝で癌の発生率が僅かに上がる程度です。決して「「取り返しのつかない事態」というほどのものではありません。被曝に関してはあまり過敏になる方が健康には悪いでしょうね。

宇品灯台さん
既にWikiで調べられているかも知れませんが、予防原則とは1970年代からドイツで使われ始め、その後ヨーロッパ、アメリカにも広がり、環境政策上の基本原理としていくつかの条約に取り入れられ、1992年のリオデジャネイロ宣言の第15原則に「重大あるいは取り返しのつかない損害の恐れがあるところでは、十分な科学的確実性がないことを理由に対策を引き延ばしてはいけない」と書かれたものです。

つまり放射線の健康被害に科学的に確実に立証できるデータがないことを理由に、将来予想される取り返しのつかない損害を回避する対策を延ばしていけない、ということです。

今、放射線被ばくは100mSvまで大丈夫だとか、低線量被ばくは健康に良いなどという医師は、日本の法律に違反するだけでなく、国際的な大原則も無視しているということです。

医療関係者さん
ICRP(国際放射線防護委員会)もRERF(放射線影響研究所)も、放射線被ばくによる健康被害のしきい値はない=ゼロ、つまり、どんな微量であっても放射線被ばくは可能な限り避けるべきだという結論を出しています。

公衆の被ばく限度も現実的な値として決められているだけで、安全な値はあくまでゼロです。

医療関係者の年間50mSv(5年間の合計で100mSv)という規制値も、仕事としてメリットがあって初めて享受できる値であって、何のメリットもない国民が享受できる値ではありません。医療関係者は年間50mSv(5年間の合計で100mSv)のリスクがあっても、それ以上のメリット(報酬)があるということです。

いずれにしても放射線被曝による健康被害は確定的なものではない、ということです。ですから医療行為による放射線被曝に限度はありません。一般的にヨーロッパでは被曝に関する警戒意識が強いのでCTなどの医療機器の普及が遅れているとも言われています。福島原発事故の後に約36万人を対象とする甲状腺検査が実施されていますが、甲状腺癌が発見されたのはたった1人で、福島の事故とは無関係です。

医療関係者さん
放射線被ばくによる健康被害は確定的なものではなく確率的なものです。まさに「直ちに健康に影響はありません」と、日本政府は敢えて紛らわしく誤解させるような言い方をしたわけです。

しかし何万人に一人であれ、その一人になれば、どんな小さな確率でも100%です。

医療行為では劇薬を飲ませることもあれば、刃物で体を傷つけることもあります。それは、それ以上のメリットがあるからで、健康な人間にそれらの行為が行われば、それは犯罪です。

また、ヨーロッパでCTなどのように比較的大きな放射線被ばくを伴うような検査を気軽に要求すれば「あなたはそんな危険な検査をするような状態ではない」と言われるでしょう。

通常、小児の甲状腺異常は100人に1人程度で、多くても3人までですが、福島の子どもたちでは100人に40人近い異常が発見され、特に小学生の女児は100人中55人に及んでいます。甲状腺異常がガンになるのは大人で100人に数人ですが、子どもの場合は20人から30人と言われています。

チェルノブイリ事故の例では甲状腺ガンの急増まで4年を要しています。このことから予想される被害は非常に重大で取り返しのつかないものです。

医師であれば、それらのことは全て分かっていることであり、にも関わらず、敢えて断片的な情報で放射線被ばくが安全かのような誤解を与える言い方をしたとすると、それは犯罪ではないでしょうか。

甲状腺癌の原因になるのはヨウ素131です。甲状腺ホルモンにはヨウ素が含まれていますが、ヨウ素は食べ物中に少ししか含まれていないので、普段から甲状腺はその中にヨウ素をため込んでいます。それは通常は安定して放射線を出さないヨウ素127ですが、甲状腺はヨウ素127と131の区別をしないので、放射性のヨウ素131も同じように甲状腺の中にため込んでしまい、甲状腺が被曝するというものです。ただし、チェルノブイリは内陸部で日常からヨウ素不足の状態であることに対し、日本人はヨードを多く含む海藻類をよく食べるので、放射性ヨウ素を甲状腺に取り込みにくい背景があります。 ヨウ素131は原子炉の中にだけあるのではなく、病院では広く用いられており、甲状腺の病気の検査や治療のため、ヨウ素131を飲むのです。それに甲状腺癌は進行も遅く予後も良く悪性度が低いものなら経過観察で特に治療をしない場合すらあります。

医療関係者さん
専門家の中には、福島の原発事故で、100万人以上の日本人がガンで死ぬだろうという予想をする人もいます。そして、福島では、昨年の段階で通常の何十倍という子ども達に甲状腺異常がみられています。これが今の日本の現実です。

既に書いたように、医療行為は病気の患者を治すための手段として、通常であれば傷害罪になるようなことも許されています。PET-CTなどの検査を受けた後は、子どもや妊婦には近づかないように注意されます。

甲状腺ガンで亡くなる人もいます。2009年に流行した新型インフルエンザも殆どの人は数日で治るものでしたが、それでもあれだけ大掛かりな対策をしました。

飲酒運転をしても多くの人は事故を起こしませんが、だから大丈夫と言うことは反社会的なことです。特に、それを取り締まる警察官が言ったとすれば、それは犯罪ではないでしょうか。

福島で被曝している人に対して、長崎や広島の医師が「100ミリシーベルト以下の被曝は心配する方が健康に悪い」というのは本当に犯罪行為だと思います。空中、地上、食物あらゆるところから放射線を浴びるようになっている今だからこそ、余計に少しでも被曝を避ける、そういう体制が必要で、医師をはじめとする専門家は、それこそを言うべきで、一部の御用学者には本当に腹が立ちます。

私が申し上げたいのは、放射線被曝は注意すべきものとしても、それを過剰に心配することも体に良くないということです。放射線は人類が誕生した時から常に人類と共にあるもので、我々は日常的に被曝しながら生活しています。普通に生活していても年間1mSvくらいは被曝します。宇宙からは宇宙線により被曝をしますから、飛行機に乗ればより多くの被曝をしますし、パイロットやCAは常に高い放射線を浴び、宇宙飛行士はもっとです。医療被曝の量は自然から受ける被曝とは比較にならない量です。庭の敷石や栄養素であるカリウムにも一定量の放射性のものが含まれていますし、空気中には放射線のラドンもあります。つまり人間は宇宙からも地上からも食物からも空気からも放射線を浴びて生きているのです。ですから、僅かな放射線被曝を必要以上に怖がることは、むしろストレスになり健康を害するということです。

アコさん
全くその通りです。
学者は色々な学説を唱えてもかまいませんが、医師という立場で発言してはいけないことがあるはずですね。

医療関係者さん

自然食品、天然成分、と言うと、それだけで安全であるような印象を受けますが、それは大きな間違いです。毒キノコの例を持ち出すまでもなく、食物でも水でも空気でも、自然にあるもの、天然のものであっても、人体に好ましくないものはいくらでもあります。天然だから、自然だから、日常的にあるものだから「安全」だというのは単なるレトリックです。

自然のままでは害があるから、人の手を加えて安全にするものも少なくありません。水道水もその一つでしょう。紫外線も太陽から届く自然のものですが、シミの原因だけでなく、白内障や皮膚ガンの原因にもなるので、出来るだけ避けた方がいいものの一つになっています。あるいは健康を害すると言われる活性酸素も悪玉コレステロールも体内で生成されるものです。

公衆の被ばく限度は、そうした全てのことを考慮に入れて専門家が検討し決めたものですが、決して「安全」だという値ではなく、原子力を推進する多くの団体の結論でさえ放射線被ばくに関しては「しきい値はない」つまり、今のところ、放射線被ばくに関して安全な値はゼロ以外にはありません。

ですから宇宙線を多く浴びる宇宙飛行士はガンのリスクが上がる(宇宙航空研究開発機構)と言われていますし、航空機のパイロットや乗務員は乳癌や皮膚癌の発症リスクが高いという研究結果が数多く報告されています。

避けられない被ばくがある、だから避けられる被ばくは出来るだけ避ける、これは簡単な足し算の結果です。

活断層か地滑りかとのことですが、原子力規制委員会のHP(http://www.nsr.go.jp/activity/regulation/sekkei/sekkei1.html#ricchi)には、地滑りも立地条件に含まれています。
また地滑りが何で発生したか、それが地震なら危険ですね。
放射線被ばくで、通常も被ばくしているからという理由を言う人がいますが、もし海水の塩分濃度が通常より濃くなった場合、魚は生きていけるでしょうか?
自然被ばくでは、体にはあまり問題はなくても、それに加えての被ばくは、人間の生命活動に問題はないと言えないでしょう。自然被ばく量のなかで生命は維持されているのですから。地球の生命は、色々な環境条件の中で成り立っているのですから、そのバランスが崩れると生きていけるのでしょうか?
また、被ばくにより甲状腺がんの確率は低いと言いますが、例えば自殺する中学生の確率とはどうでしょう?それが低いからといって、自殺する人数はたいしたことはないと言うのは、人じゃありません。
100mSVが、安全だとする科学的な根拠はありますか?
放射線被ばくに対しての、人での臨床実験データーがあるのなら、教えてください。
医薬品は、その効果と副作用で良いか判断され、少しだけの副作用は、効果を考えれば許容されるでしょうが、今回の放射線被ばくは、被ばくに対しての良い効果なんってないのですから、少しでも害があるのなら許容する理由はありません。
この100mSVの値は、これくらいのしないと福島県はもとより周辺の県も避難地域にしなければならない、政治的な都合でしかないのでは?
ヒロシマ・ナガサキの内部被ばくの調査がされなかったのは、アメリカ政府が原爆による内部被ばくは無いとした、アメリカ政府の政治的な都合を日本が追従したからです。
でも、ヒロシマ・ナガサキでは、直接被ばくはしなかったのに、数年後。数十年後に癌などで亡くなった人は沢山います。
政治の都合に見殺しにされたのです。
今、福島ではその悲劇が繰り返されようとしています。

やんじさん
原子力規制委員会のHPの情報ありがとうございます。まさか自らのホームページで書いていることを白か黒か議論しているとは呆れたものです。これを見る限り、いずれにしても大飯原発は止めるしかありませんね。

そもそも大飯原発を夏の電力不足を理由に容認した自治体は何をしているのでしょうか。大飯原発が不要な電源であることは実証済みです。

海水の塩分濃度の例えも分かり易くナイスです。

おはようございます。
遅ればせながら、工場長さんと医療関係者さんの議論を読ませていただき、胸の痛い思いをしています。
私は4回ほど福島に行ってきて、自治体の方々とも会ってきました。
福島の母子の保養受け入れもしています。
福島では人々の意識は両極端に分かれているように見えます。(福島に限りませんが)
不安に怯える母親たちのことを、ある自治体では
「県外に保養に行って洗脳されてノイローゼになって帰ってきた」
と、表現されました。
しかし、ノイローゼに陥っている人に対して医療従事者としてはそんなことは言えませんよね。「大丈夫ですよ」としか言えません。
「逃げなさい、移住しなさい」と言うべきなのでしょうが、何の保障もない現状ではそれも言えません。(逃げるお金のないことが不安に拍車をかけるのですから)

今起きている混乱の根源は、国が住民の避難を積極的におこなわなかったこと。
この点に関しては、私は旧ソ連の対応のほうがよかったと思っています。

全村避難となった浪江町は、他の自治体とは違い、覚悟ができています。
ふるさとを捨てるというのは人生を捨てるようなもの。簡単にはできません。強制でなければできないだろうと思います。
現段階での強制避難は無理でしょうから、自主避難を希望する人に対し、手厚い生活の保障をすることが先決かなと思っています。
どちらにしろ、近いうちに医療従事者がお手上げ状態になるほどの事態になるのではないでしょうか。

長文になってすみませんでした。


かおりんさん

コメントありがとうございます。
また、福島での活動、ご苦労様です。

確かに、全く手のうちようがないことに対しては、気休めでも「大丈夫ですよ」と言うしかないかも知れませんし、放射線の低線量被ばくというのは日々の生活で怯えながら暮らすほどのものでもないでしょう。

しかし、気をつけて避けられる被ばくは沢山あります。「大丈夫」だからと、他の国が輸入規制しているようなものを子どもに食べさせるのは間違いだと思いますし、高い線量の地域に暮らす人ほど、規制値よりずっと低い安全なものをとるようにすべきですが、現実には逆になっています。

また、私の知人などが行なっているように、子ども達を短期間でも放射線の少ない地域で開放的な生活を送らせるとか、できることはあると思います。

それを「大丈夫」「安全です」「心配いりません」と言うことで、できることまで封じてしまう、あるいは、そこから脱出できる人にまで「裏切り者」のような視線を浴びせるということが起きているように思います。

日本では毎年5千人の人が交通事故で亡くなります。だから車は怖い、道路を歩くこともできない、というのは極端ですが、その程度のリスクがあることは理解した上で、少しでも安全に暮らせるような工夫は必要だと思います。

いずれにしても核と人類は共存できそうにないですね。

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