先日、被曝しました
先日、胸部レントゲンを整形外科で3枚、内科で2枚、計5枚撮りました。日頃から放射線の健康被害を口にする割にはレントゲン撮影は年に何度も行いますし、放射線検査薬を使う=内部被ばくするようなPET-CTも定期的に行なっています。
世の中には100%メリットのあることは少なく、殆どのものはメリットとデメリットを天秤にかけて、判断します。
私が毎日乗っている車も、日本では年間5千人くらいが交通事故で亡くなりますから、決して小さなリスクではありません。しかし、それ以上のメリットがあると思うから、車にも乗っているわけです。
また、私が毎日飲んでいる薬にも必ず副作用というリスクがあります。かなり深刻な副作用のある薬もありますが、その程度と発生確率を考え、得られるメリットと天秤にかけて、その薬を飲むことを選んでいます。
今、福島で講演活動を続けている医師の中には、放射線を気にするより、放射線を浴びても気にしない方が健康でいられる、という専門家もいます。確かに、そういう人もいるかも知れません。しかし、それは多くの人に通用することでもなければ、決して押し付けて良いことでもありません。
ましてや医師免許を持つ者が公衆の面前で言って良いことではありません。
それから、何かと政府が引き合いに出すICRP(国際放射線防護委員会)ですが、確かに放射線被曝に関してALARA(As Low As Reasonably Achievable)という原則があります。
つまり、人工放射線の被曝量は全てに優先してゼロにするということではなく、あくまで他とのバランスの上で決められるということで、平常時の「拘束値」(年間1ミリシーベルト)と、事故直後など緊急時の「参照レベル」(年間1ミリ〜20ミリシーベルト)があります。
これが日本政府が事故当時に子供にまで年間20ミリシーベルトを許容した根拠ですが、「参照レベル」はあくまで一時的なもので、 最終的には「拘束値」になるようにするための目標ですし、必ず「最適化」というものが必要です。
最適化とはメリットとデメリットを考えて、メリットーデメリットを最大にすることです。その最適化には、個人レベルと社会レベルがありますが、社会レベルは政府の判断によります。
例えば、本当のことを言うとパニックになり社会が混乱する、だから黙って被曝させた方が良い、という判断も社会レベルでの最適化の結果だったというわけです。しかし、最適化には「正当性の原則」がなければいけません。つまり「放射能を浴びながら暮らす」ことに対する正当性です。
具体的には被曝のデメリットとメリットを比べることになりますが、多くの場合、デメリットは健康=命であり、メリットは日本の場合お金のようです。原子力安全委員会の斑目委員長は、はっきりと「結局はお金でしょ」と言っています。
いずれにしても、原発を推進する立場にあるICRPですら、放射線の健康被害にしきい値はない、つまりどんな微量でも人体には有害だという結論に達しているということです。
ところで、私は今、口内炎が出来ています。
社団法人日本アイソトープ協会が発行している被ばくによる健康被害の中に「1週間のうちに口内炎、咽頭炎、発熱」という項目がありました。
関連記事として河野美代子先生のブログも是非お読みください。
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被ばく線量の規準というのは、あくまで安全だという規準ではなく、メリットと引き受けてもいいリスクの値だということを徹底的に知らしめる必要がありますね。
「何ミリシーベルトまでは安全」だというような医師は医師免許を取り消して刑事告訴されるべきだね。
投稿: 灰猫 | 2012年9月17日 (月) 08時17分
河野先生のブログのコメントで飲酒運転の例えは分かり易くて良かったです。
直ちに健康に影響がない、とか、健康な人がいる、とか、気休めになる人もいるかも知れませんが、政府や専門家が口にして良いことではないですね。
投稿: 通りすがり | 2012年9月17日 (月) 09時14分
灰猫さん
放射線で安全な被ばく量はゼロである、というのは原発を推進してきた団体ですら認識していることです。
医師は人体を傷つける傷害行為や、一般的には強制ワイセツになるようなことでも許されていますが、それは患者にそれを許容するだけのメリットがあって、本人が納得している場合に限られます。
そうでない場合は当然、犯罪になりますね。
投稿: 工場長 | 2012年9月17日 (月) 21時33分
通りすがりさん
スピード違反でも飲酒運転でも、事故を起こさなくても逮捕され、処分されます。それを警察官が「飲酒運転をしても事故にはならない」などと言えば大問題でしょう。
しかし今の日本にはそういうことを言っている専門家が少なからずいます。それは間違いなく犯罪です。
投稿: 工場長 | 2012年9月17日 (月) 21時38分
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被ばく線量の規準というのは、あくまで安全だという規準ではなく、メリットと引き受けてもいいリスクの値だということを徹底的に知らしめる必要がありますね。
「何ミリシーベルトまでは安全」だというような医師は医師免許を取り消して刑事告訴されるべきだね。
投稿: 灰猫 | 2012年9月17日 (月) 08時17分
河野先生のブログのコメントで飲酒運転の例えは分かり易くて良かったです。
直ちに健康に影響がない、とか、健康な人がいる、とか、気休めになる人もいるかも知れませんが、政府や専門家が口にして良いことではないですね。
投稿: 通りすがり | 2012年9月17日 (月) 09時14分
灰猫さん
放射線で安全な被ばく量はゼロである、というのは原発を推進してきた団体ですら認識していることです。
医師は人体を傷つける傷害行為や、一般的には強制ワイセツになるようなことでも許されていますが、それは患者にそれを許容するだけのメリットがあって、本人が納得している場合に限られます。
そうでない場合は当然、犯罪になりますね。
投稿: 工場長 | 2012年9月17日 (月) 21時33分
通りすがりさん
スピード違反でも飲酒運転でも、事故を起こさなくても逮捕され、処分されます。それを警察官が「飲酒運転をしても事故にはならない」などと言えば大問題でしょう。
しかし今の日本にはそういうことを言っている専門家が少なからずいます。それは間違いなく犯罪です。
投稿: 工場長 | 2012年9月17日 (月) 21時38分