凍結された米国の最終処分場
世界中で、現在までに核廃棄物の最終処分場の建設が具体的に始まっているのはフィンランドだけですが、続くはずのアメリカでは90億ドル(約1兆円)もかけていた建設は中止され、それに伴って原発の新設も停止されました。
日本とは比較にならない広大な土地を持ち、地震も少なく、核に対する理解もあるアメリカですら、核廃棄物の最終処分場には目処が立っていません。
アメリカでは、核兵器の製造をし住民も核に関わる人が殆どだというワシントン州ハンフォードをはじめ、ネバダ州のユッカ山、テキサス州デフスミスなどを候補地とし、30億ドルという調査費用と5年の歳月をかけて、最も政治力のないネバダ州に決定しました。
ところが、90億ドル(約1兆円)という巨額の予算を使って建設されていた、その最終処分場の建設も凍結されました。
人類はまだ10万年後を予測できるほどの科学技術を身に着けていません。
それどころか明日起きる地震さえ予知できないのです。
更に問題は未来のことばかりではありません。
処分場が稼働すれば、20数年間、核廃棄物を積んだトラックが90分毎に全米の数千という都市を通ることになります。
厳重な研修を受けたドライバーの運転するトラックの25%から30%には欠陥があり運行を止められるといいます。
事故が起きる確率はかなり高いでしょう。
アメリカの特別委員会は、暫定的な処分場設置の場所選定に5〜10年、恒久的な場所の決定に15〜20年かかる可能性があるとの報告書を発表しています。
あの広大で核兵器を作っているアメリカでさえ最終処分場はないのです。
この現実を見れば、原発をどうすべきか、選択肢はありません。
以下は、26年前(1986年)にアメリカで制作されたドキュメンタリーです。
そして、その26年後
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古賀さんの言葉「日本は先進国とは言えない、何十年も遅れている」
本当にそう思います。情けないです。
投稿: アコ | 2012年8月20日 (月) 07時57分
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コメント
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古賀さんの言葉「日本は先進国とは言えない、何十年も遅れている」
本当にそう思います。情けないです。
投稿: アコ | 2012年8月20日 (月) 07時57分