既得権益に胡坐をかかない公益法人
日本相撲協会の理事が一新されたというニュースを見た時に、ふと思いだしたことがあります。
先日も書いた米長邦雄永世棋聖がコンピュータに敗れた後の会見です。
それは将棋連盟の姿勢で、米長会長の会見に表れていました。
要点は以下の三点です。
1)将棋の究極の目的は最善手という真理の追究であって、それが人間によるものかコンピュータによるものかを問うものではない。
2)将棋連盟は今までもコンピュータ将棋協会を資金的にも人材的にも支援してきたが、これからも支援を継続していく。
3)自動車がいくら速くなっても、箱根駅伝のように人間が走る感動が薄れるわけではない。どんなにコンピュータ将棋が強くなってもプロ棋士同士の対局はファンに感動を与え続ける。
同じ公益法人でも、日本の伝統文化を守るという名目で既得権に胡坐をかき、不祥事が続出した某団体とは随分違うと思いました。
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前回の記事で「人間の可能性は無限です。」とありましたが、まさに人が人であるという素晴らしい言葉ですね。本当に感動しました。
投稿: 星野 | 2012年2月 2日 (木) 08時35分
星野さん
日本人としての誇りを持てるような内容だけに、相撲に比べると報道がないのが残念です。
投稿: 工場長 | 2012年2月 2日 (木) 08時52分
初めましてブログのリンクから辿り着きました。「これが日本だ」と叫びたいようなコメントですね。相撲協会のことより、こんなことこそ大きく報道して欲しいです。
本来の目的に対する真摯で普遍的で格調高い理念を感じさせるものです。
過去記事も拝見しました。学ぶことの多いブログなので、これからも参考にさせて頂きたいと思います。
投稿: 通りすがり | 2012年2月 2日 (木) 08時57分
最近、このように「真摯で普遍的で格調高い理念」というものに接することがないだけに、米長邦雄永世棋聖の言葉は輝きます。出来れば政治家から聞きたいような言葉です。広島市では昨年までは聞くことが出来ましたが・・・
投稿: 工場長 | 2012年2月 2日 (木) 09時13分
いや、良い話を聞かせてもらいました。これこそ日本が誇る文化です。本当に某協会も「品格」などを問題にするのであれば、この精神を見習って欲しいものです。
投稿: 太田川 | 2012年2月 2日 (木) 10時01分
太田川さん
私が見たいくつかのマスコミでは「人類がコンピュータに負けた」というような見出しで勝敗だけを問題にしていましたが、こういうことこそ報道して欲しいものですね。
投稿: 工場長 | 2012年2月 2日 (木) 19時41分