検査のリスクを知る事
病院での検査にはリスクのあるものが多く、日本では気軽に行われるレントゲン撮影でも決してリスクのないものではありません。ですから放射線を扱う区域は管理区域として法律で管理・制限されています。
ヨーロッパなどでは日本のように気軽にCTを受けようとすると「どうしてそんな危険な検査をするのか」と言われるほどです。
ましてや内視鏡となると、大きな病院では、死亡率まで書かれた同意書に本人だけでなく家族の同意の署名をした上での検査となります。胃カメラでも同様です。
ここで有りがちなことは、一般的に医師は診断を確定させるために、治療には影響しない内容でも検査したがることが多いということです。
幸い、私のかかりつけ医は無駄な検査を嫌います。検査で病名を確定させることで金銭的な利益(難病や障害者の認定)を得られる時も「お金を取るかリスクを取るか」具体的な数字をあげて説明があります。
以前、その診断にカプセル内視鏡を必要とすることがありましたが、その時は、そのカプセル内視鏡が安全に出来るかどうかの検査がまずありました。その検査もまた苦痛もリスクもあります。結局その検査だけは受けましたが、カプセルの方はリスクが高すぎるということでやめました。
まだまだ多くの医療機関では検査のリスクへの説明がないように感じます。
« 斜面地の家―広島らしい住まい方 | トップページ | 小さいことはいいことだ→新しい絆を創る »
「心と体」カテゴリの記事
- リアルなOB会(2023.03.24)
- 卒業式とコロナ禍(2023.03.08)
- 初めてのOB会(2023.03.06)
- 散歩のパターン(2023.02.20)
- コロナ抗原検査キット(2023.01.29)
聴診器一つで、かなり高度な診断のできるケースもあるようなので羨ましいのですが、私の場合、いくつか症状があるのですが、どれも原因が分りません。先日、MRI検査をしてその中の一つの原因はこれではないか、という可能性が見付かりました。他の症状については、因果関係が見付かりませんでした。これから、どんな検査をすればそれなりの因果関係、あるいはその候補くらいは見つかるのか、不安な状態です。
となると、少々の危険はあっても、はっきりした原因が分る検査は受けたいと思っています。血液型に関係があるのかとか、従来、科学的な判断材料としては取り上げられなかったようなことにも、一応、何らかの引っ掛かりがあるのかもしれないと思い、藁をもつかむ気持ちで、情報を集めています。
検査で真実が分るという信仰は、昔、塀から落ちて足を骨折した時に、レントゲンで複雑骨折であることが分り、ギブスを何か月か足に巻いていたトラウマが関係しているのかもしれません。
投稿: 悩める患者 | 2012年2月14日 (火) 04時54分
私もドイツで「CTで診てもらえないか」というと「あなたはそんな重病ではない」と言われました。一般的に日本は医療放射線については甘い「放射線天国」とまで揶揄されることがあるようです。それで「1年100ミリシーベルトまで大丈夫だ」というトンデモ教授が現れるのでしょうか。
投稿: アコ | 2012年2月14日 (火) 08時08分
私はそもそも注射とお化けは大嫌いですから、
会社の健康診断もしなくていい項目は受信していませんでした。
それはある意味、正解ということでしょうか?
投稿: お化け | 2012年2月14日 (火) 08時52分
私も同じ胃カメラの検査でも、近所の医院では聴診器をあてるのと同じ感じで行われるのに、大きな病院で「昨年この検査で何件の事故があり死亡率は何%です」ということまで書いた承諾書に家族の署名まで要求されて驚いたことがあります。半分は医療訴訟などに備えたものでもあるのでしょうけど、リスクはきちんと伝えて欲しいとは思います。
投稿: Mac | 2012年2月14日 (火) 09時06分
悩める患者さん
斯く言う私もCTやMRI検査をしない年はありませんし、放射性造影剤を使う検査では24時間は妊婦や子供に近づいてはいけないと言われるほどの放射能を体内に入れています。骨折が疑われる時にもレントゲンが最も有効な検査であることも間違いありません。
ただ、検査をした結果の病名がA、B、Cとあるものの、AでもBでもCでもXという薬を飲むしかないような場合もあり、そういう検査は遠慮しています。
あるいは、難病の場合は有効な治療法がないにも関わらず、難病を確定させることで医療費を安くする目的で検査を要することもあり、そういう場合は経済的なメリットとリスクを天秤にかけることになります。
あとは、自分の治療には役立たないが、データとして医療の発展に寄与する可能性もある検査ですが、それは医師との信頼関係次第でしょうか。
これまでで最も腹立たしかったのは肺ガンで余命3ヶ月と診断された母に、呼吸器の主治医が検査をしたいと言ったことです。その検査は病名を付けるためだけのもので、患者への負担も大きく苦痛も伴う検査で、延命にも役に立たなければ、医学にも貢献するものではありませんでした。
投稿: 工場長 | 2012年2月15日 (水) 20時07分
アコさん
日本が医療放射線について甘いのは、その他の放射線被曝について厳格な規制に基づいた運用が守られてきたことにもよると思います。一般の国民は年間1ミリシーベルト以下を厳格に守られ、原発作業員ですら、出来るだけ被曝量を小さくするよう管理されてきました。
現在のように、日本中に放射能が拡散され、今後も被曝のリスクが大きくなれば、医療被ばくももっと厳しく考えられる必要があるかも知れません。
投稿: 工場長 | 2012年2月15日 (水) 20時18分
お化けさん
20年以上前、人間ドックの経営に携わっている医師が「35歳までは検査のリスクの方が大きいので、何の症状もないのに人間ドックに入るのは勧められない」と言っていました。
ただ、60歳、70歳となるとガンなどのリスクも急激に上がりますから、長生きを望む場合は定期的な検査をした方が良いようですよ。
投稿: 工場長 | 2012年2月15日 (水) 20時19分
Macさん
確かに、大袈裟にも思える承諾書は医療訴訟に対する病院のリスク管理の一つでもあると思います。ただ、逆に言えば、それらの検査リスクは、法的にも「伝えるべき情報」だとも言えると思います。
投稿: 工場長 | 2012年2月15日 (水) 20時20分