東日本大震災を受けて、首都機能移転問題が再燃している。
9.0というほどの大地震が、東京で起こるとは考えにくいが、何がおこるのかわからないのが、自然災害だ。
東京だって何が起こるか分からない。
今回の大地震は、大地震→大津波→原発事故と続き、そこから後は→停電→交通マヒ&操業停止→経済力の低下、そして放射能汚染と海外からの観光客の激減というように、その影響は次々と連鎖し、被害額はもう想定できなくなり、精神的影響も極めて深い傷をもたらしている。
いままでの経験したことのない現象が起こっている。
今回の大震災は、人の生き方、国のありかたそのものが問われることになった。
企業は、本社、工場を東日本から西日本へ移すことも検討しはじめた。
こうした状況の中で、首都機能も、このまま東京に置いておいていいのか、東京以外に移すべきではないかという議論が起こっている。
首都機能を移転することについては、戦後すぐから、何度も論じられてきた。
アメリカのように経済の中心であるニューヨークと政治の中心であるワシントンがあるように、政治と経済の中心を分けることによって、分散型の国土を形成し、過密の解消と地方の活性化を図ろうということが、最初の頃の議論であった。
バブル経済期の1999年には、地価の抑制策として、具体的に3つの候補地、栃木・福島地域、岐阜・愛知地域、三重・畿央地域が選定され、猛烈な誘致活動まで起こった。
そのころの計画案は、ブラジルのブラジリアのように、首都機能を中心して、30万人規模の都市をまったく新しく作るということで、その建設費は12兆円かかるともいわれた。
しかしそれは、まさにバブルの発想だということで、バブル経済崩壊と共にいつの間にか消えてしまった。
単に成長、効率を目的にするのであれば、東京へすべての機能を集中させることは、それはそれで理に適っている。
グローバル時代に対応するには、東京の力をもっともっと強めるべきだとも言われた。
そうしたこともあって、東京への一極集中は留まることなくいままで進んできた。
しかし、今回のような大震災が起こってみると、
「一極集中は危ない。バックアップ体制を整えておくことが必要だ」いうこともいわれるようになった。
「効率や、成長するにはどうしたらいいか」ということだけで考えるのでなく、「生き延びていくにはどうしたらいいのか。持続可能性を確保するにはどうしたらいいのか」ということ視点から考えなければならなくなった。
事を進める基準を根本から見直さざるをえなくなったということだ。
インターネットの技術は、「情報路、単線で繋いでいては、いざというときにあっては危ない。複数の経路があった方がいい」ということで、米軍が通信網の確保するための技術として開発された。
そしてさらに、その情報源も自社のサーバーだけに、にストックしておいては危ない、クラウドを使って別の場所にも置いておいた方がよいという議論も始まっている。
今回の大震災で、自動車メーカーは、東日本の工場からの部品供給ができず、操業停止、生産縮小に追い込まれている。
日本が世界に誇るビジネスモデルであった「在庫は出来る限り減らす」というトヨタの看板方式も、大きく変更を迫られている。
ある程度の在庫の余裕を持っている必要もあるだろうし、部品供給先を全国数か所に分散して確保しておく必要もあるということも知った。
こうしてみてみると、首都機能の移転についても、単に効率という基準から考えるのでなく、安全、持続可能性というと全く違った基準から議論すべきだということが見えて来る。
それは首都機能を移すと言うだけにとどまらず、地方分権をさらに進め、政府の機能をより小さくし、政府機能を政治のネットワークのなかに組み込むことが必要だということも重要な問題だということも見えて来る。
そうであれば、以前議論されたような、12兆円もかけて、首都機能を丸ごと移し、新しい都市と作るという必要はまったくないということになる。
ブラジリアのようなニュータウンをつくる必要はないというわけである。
それより、日本が機能不全に陥らないためには首都機能移転を急ぐべきだということでもある。
今の菅政権は機能不全に陥っているではないかというのは、別の議論だ。
首都機能が小さくなり、早く移転すべきだということになれば、既存のどこかの都市にくっつければいい。
既存の都市のインフラ等が使えるようにすれば、数兆円もあれば充分だろう。
時間もそれほどかからないだろう。
問題はどこに移すかだ。
平和国家を目指す日本の首都ということをいうなら、平和のシンボルである広島が、もっとも相応しい移転先ということになる。
戦争も、核開発も、人類の生存を脅かす愚かな人間の行為だ。
福島原発の事故は、核攻撃でなくとも、同様の被害があり得るということを明らかにした。
広島に日本の首都を移すことは、その戦争を、核をなくすべきだという日本からのメッセージだということを示すことにもなる。
福島原発の事故はエネルギー政策についても大きな問題提起をした。
新首都にあっては、人類を持続可能にするエネルギーは何かについても回答できる都市作りをして欲しい。
スマートシティーのモデル都市作りをしてほしい。
広島は、比較的地震、津波、台風等の自然災害が少ない都市である。
瀬戸内海に面していることで、東南海大地震が起こっても、津波の規模は数M程度であろうと予測されている。
瀬戸内海に面し、風光明媚な都市でもある。
平和都市広島は、これからの世界のあり方を示す都市を目指している。
平和市長会議の会長都市として、世界4600都市を繋げる都市にもなっている。
もうすこし具体的に候補地を探すなら、
規模的には、三菱重工の工場敷地を充てるのも一つの考えだろう。
政府機関のある霞が関、永田町の面積は1.5×1.5KMくらいだ。
それほど広くはない。
三菱重工の江波と観音の敷地を合わせれば、もっとある。
出島の埋め立て地もすぐ近くにある。
五日市にも埋め立て地はある。
これだけの規模の敷地があれば、それこそ今の規模の政府機能と、職員宿舎、そして、小中学校、店舗、公園等の生活環境上必要な施設も、建設することだって可能だろう。
広島高速道路を使えば、広島空港、岩国空港にだってそれほどかからない。
西飛行場も使えばいい。
船も接岸できる。
マリーナも隣接している。
広島なら、首都機能に必要な職住遊の揃った理想的な街がつくれるはずだ。
江波と観音、出島は海に面しているので、やっぱり心配だというのなら、西風新都だっていい。
まだまだ充分な土地はある。
自動車道、新幹線に接しているから、交通の便だっていい。
今やネット時代でもある。
リスクの分散ということも考えれば、何もすべての首都機能を広島に持ってこなくともいいかもしれない。
たとえば、文部科学省は京都に、農林水産省は北海道に、日銀は東京に残すというようにしてもいいだろう。
ドイツでは政府機関が首都ベルリン以外の各地(連邦裁判所と連邦憲法裁判所はカールスルーエ、中央銀行であるドイツ連邦銀行はフランクフルト、国防省などの一部省庁は旧西ドイツ首都のボン)に分散されているが、首都機能分散による非効率はあまり問題になってはいない。
広島に首都を移すことは、改めて世界に、平和と核廃絶の願いを発信することにもなる。
「日本の首都を広島に!」
*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

最近のコメント