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2011年3月25日 (金)

広島西飛行場と入間基地

3月9日の広島市議会本会議で、広島西飛行場の市営化予算は否決された。
再度空港として利用することは、まず不可能になる。

広島大学の移転問題にしてもそうだが、そんな間違いをいままで散々やってきた。
にも拘らず、今回の市議会の決定は、そんな間違いをもう一度繰り返したようだ。
議会の最終日、何人かの議員が熱を込めて「悔いを千載に残すな」と訴えた多くの市民を代弁した声は、反対のための反対をしているとしか思えない議員たちの耳には届かなかった。

西飛行場の管理権を持つ県は、これまでも市に協力してきたが、南道路や、商工センターへの架け橋になる橋の建設のためには、ヘリポート化を決断し、その手続きを始めなくてはならないという状況にあるのが現実だ。
そのことについては、湯崎知事は、何回も説明してきた。
残念ながら、今回市議会が否決したことで、広島市民の夢が消えてしまった。
それだけではない。
何かあったとき、かなり厳しい状況に置かれることも、覚悟しなければいけなくなった。

ここで改めて、西飛行場を「市営化」しようとしたことの意味と価値について考えてみたい。

都市にとって、空港という空のインフラを確保することは、極めて重要だ。
今回の東日本大地震にあっても、福島原発に重傷被爆者が発生した場合、広島市内の医療機関に搬送するための飛行場として広島西飛行場が挙げられている。
広島市で、今回の東日本地震のような大きくはなくとも、そうした災害がおこれば、街の中に、空からの補給拠点があることの効果は計り知れないほど大きい。
そんなことは、誰の目にも明らかなはずだ。

それに、本郷の広島空港が使えなくなることだってある。
そんなとき、西飛行場だけが残っていて、使えるということだってある。

そうした事態を想定すれば、空港の維持管理費がいくらかかるかなんてことは問題ではなくなる。
空港があることに価値があるのだ。

都市の周辺に、いくつかの空港を持つことは、必須のことだということは、一つのシステムとして、都市をみれば当然のことなのだ。

ジャンボ機が時代の要請にあわなくなったということで、姿を消した。
ジャンボ機の登場と軌を一にして、ハブ空港理論が持て囃されてきた。
そのハブ空港理論をベースにして、世界の空港は整備されてきたが、
今その空港のあり方も、パソコンによるネットワーク理論と同様、小さな空港を密に結ぶことに価値が生まれる時代になりつつある。

そうなれば、それはまさに広島西飛行場の出番になったはずだ。

広島には三原市本郷に広島空港があるから充分だというのが、今までの県の論理でもある。
広島空港は、市内からだと40~50分はかかる。
リムジンバスが市内と空港を結んでいるが、なにかあるとすぐ運行休止になる。
乗り遅れや新幹線に乗り換える時間等を考慮すると、随分と早く市内をでなければならない。
広島空港発の予定時間より2時間前には、市内をでないと危ない。
大変な時間の無駄だ。

西飛行場は、その立地の良さを考えれば、それなりの価値があることはすぐわかる。

しかし飛ぶ飛行機がないことにはどうしようもないだろうというのが、廃港論の主たる意見だ。
維持存続する費用、3~5億円になるといわれるお金をどうするかも問題だという。

今回の東日本大震災のような事態がありえるのだということになれば、西飛行場を存続させるか否かは、お金の問題ではないということになるということは、先ほどいった。

しかし平時だって、その費用をなんとかするということについては、手の打ちようはまだまだあった。

飛行機の便数を確保することについても、
西飛行場と中国と結ぶ便だって、これから益々増えていくことが見込まれていた。
高松空港と上海を結ぶ便は、これからスタートするらしいが、料金はなんと片道3,000円のチケットもあるという。

国内便はなんといっても東京便をいかに確保するかだろうが、
それだって、JALが倒産したことで、羽田の枠が空くから、それを使うという可能性もあった。

市営化して、交渉する時間的余裕を確保できれば、そうしたことを検討する余地もあった。
もっと別のやり方だってまだまだある。

先日の産経新聞で、横田基地の官民共用問題で、東京都の石原慎太郎知事が外務省のあまりのアメリカ国防省におもねた態度に激怒していた。
東京都が横田基地の官民共用を実現してくれるなら、広島西飛行場と横田基地を結ぶ便の可能性だってあった。

横田基地の存在は、東京の飛行空域をかなり制限している。
広島から羽田に着陸しようとする時、大島上空から、房総半島を大きく迂回するのは、東京の西の空が横田基地と厚木基地に使われている。
横田基地の、官民共用の意味は大きい。
厚木だっていい。
横田基地の官民共用の推進を、東京だけにまかせておくのではなく、広島市としても求めることも可能だった。
一緒にやれば、実現性だって高まっただろう。
そんな可能性も消してしまった。

基地は横田基地だけではない。
横田基地より、ちょっと北、所沢市の隣、狭山市に、自衛隊の使用する入間基地がある。
滑走路は2,000Mもある。
地元との協定で、戦闘機の使用はできないことになっているようだが、輸送機は50機配置されているという。
ジェット機の離発着はOKのようだ。
ここを官民共用とする手もあった。

入間の基地は、米軍基地ではなく、自衛隊の基地だ。

福岡空港、小松空港、新千歳空港等、民間機と共用している空港は多い。
入間空港の官民共用の可能性だって、ないわけではなかっただろう。

入間基地に、民間機が着陸するようになれば、地元狭山市周辺の発展にもなる。
入間基地は、西武新宿線と池袋線に挟まれているから、交通の便はいい。
新宿、池袋に、特急なら20分でいける。

狭山市長及び所沢市等周辺の市長とも協議して、広島市と一緒になって官民共用を目指すことは、市営化していれば、できたことだ。

横田基地、厚木基地、入間基地も含めて、日本にある全ての基地を、官民共用にすべきだという運動を、広島市が全国の自治体の先頭に立ってやることの可能性だって残されていた。

いままで日本は、空港特会を使ってじゃんじゃん飛行場を作ってきた。
そのあげく、静岡空港に限らず、国内の飛行場は殆ど赤字になってしまった。
作ることは考えてきたが、そのあとの経営ということについては、全く考えてこなかったというわけだ。

空港特会を、飛行場をつくるために使うのでなく、基地の官民共用化を進めるための費用とか、中国はじめアジア各国との便数の増加のための費用として使うような方向への転換も、広島市の主導でできたはずだ。

もう1つ、西飛行場には他の飛行場にはない要素があった。
飛行機の製作にもかかわっている三菱重工の観音工場が、西飛行場には隣接してある。
飛行場にこれだけ大きな工場が隣接しているのは、他には名古屋の小牧空港くらいだ。
小牧空港では三菱重工が自衛隊機の整備等を請け負っているという。
名古屋地区に三菱重工の航空機部門が立地しているのは、そうしたこともあるようだ。
それなら、広島は、民間機、近距離航空機の整備を、この三菱重工観音工場でやるようにすることも考えられた。
そうしたことができていれば、広島市にとって、新たな航空機産業を起こすことになるかもしれなかったのだ。

そうした交渉をするには時間が必要だ。
市営化して、1年間の時間的余裕があれば、その間に新たな計画を立て、先に進むということもできたはずだ。

今回の議会の否決は、そうした可能性を全て潰してしまった。
返す返すも残念だ。

残されたのは、広島市の夢を壊した議員たち、これからももっと多くの夢を壊し広島市民に実害を与え続けるであろう議員たちを選挙で落とすことくらいしかないだろうか。

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コメント

個人的には広島西ー成田便が出てほしいものです

きりんさん

西飛行場ー成田便ができたら、それは素晴らしいことですね。
私も大賛成です。

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