2011年1月13日の中国新聞に、「広電駅前大橋線、構造3案提示」と載っていた。
広島市の検討案では、
「平面案、約30億円―事業費は安いが、周辺道路の渋滞を招くおそれがある。
地下案、約250億円~300億円―周辺の交通はスムーズになる。事業費が高い。
高架案、約70億円~100億円―周辺の交通がスムーズになる。軌道の勾配がきつく、運用面で難点がある」
とのことである。
現在、広電の路面電車は紙屋町交差点から相生通りを通り、荒神三差路を左に曲がり、猿猴橋町を通り、広島駅にアクセスしている。
広電に乗って、紙屋町方面から広島駅にいくには、大きく迂回する。
随分とまどろっこしい。
広電に乗って、広島駅に行くにも、紙屋町地区に出るにも、実際の距離、時間以上に長く感じる。
なにもそんな道を通らず、稲荷町交差点で左折し、駅前大橋を渡る短絡ルート(駅前大橋ルート)を通るようにすれば、いいだろうとは、誰でもが普通に思うことだ。
距離にして約200M短くなる。
駅前大橋ルートの話は、いまに始まったことではない。
平成11年に広島市の「新たな公共交通体系づくりの基本計画」にもとりあげられ、平成22年には「広島市総合交通戦略」のなかでも正式に位置づけられている。
そうした流れのなかで、今年度、広島駅南口広場の再整備検討委員会が設けられ、3案について、工事費用まで検討されたということのようだ。
平面案では、現状と同じ地上レベルで、広電を広島駅に乗り入れようとしているが、それでは駅前の地下道への入り口が迫っていて、ホームのための充分なスペースが取りにくいこともあるという。
地下への入り口を避けてホームを作ろうとすれば、折角の駅前広場が狭くなり、駅前の人の行き交うためのスペースなくなってしまう。
駅前広場は現状よりもっと広くしたいくらいだ。
駅前広場を公園のようにして、そこで朝市が開かれたり、コンサートがあったり出来るようにしたっていい。
その方が、もっと楽しめる、憩える広場になる。
そうするには、広電の広島新駅は、地下に作るか、2階に上げるしかない。
広電の広島新駅を地下にするとなると250億円から300億円かかるという。
広島では地下工事はとんでもなく工事費がかかる。
広島市は、アストラムラインの県庁前駅・本通り駅を作っときに、その費用が膨大になったことで、かなり懲りている。
建設費だけではない。
安全基準も相当に厳しいから、作ってからのあと、地下鉄部分を維持管理するにも、地上とは比較にならない位の巨額の費用がかかる。
地下に作ることは、できるだけ止めた方がいい。
費用対効果を考えたら、広電を、大橋を渡るあたりから高架にし、駅前広場の上に、広電の広島新駅をつくるという高架案がベターのように思うが、それだと、勾配をきつくしないと、駅のスペースが取れないという問題点があるのという。
それなら、いっそ駅ビルエッセ真ん中を通り抜け、JR広島駅の上を通り、新幹線の下を通って、二葉の里まで延伸したらどうだろうか。
広電は、エッセのビルの中に新広島駅1つと、二葉の里新駅に1つ、計2つの駅を作ったらどうかというわけだ。
地下駅を作るため位の費用があれば、JR広島駅を横断し、2つの駅を作る位の費用は賄えそうだ。

ここまで来て、改めて考えてみると、広島駅の南と北は、広島駅の地下にある細くて暗い地下道1本で繋がっているだけだ。
山陽本線と新幹線によって、エール等の南口の街と、若草町、二葉の里等の北口の街とが完全に分断されている。
これでは、大きく街の発展が阻害されている。
広島駅の上を通る自由通路が計画されたのは、至極自然なことだ。
しかし、南口にあるエール等のゾーンと北口の二葉の里ゾーンとは最短でも400M近く離れているから、自由通路ができたとしても、歩いていくにはちょっときつい。
何らかの交通機関が欲しい。
動く歩道でもいいが、それよりそこに広電を通したらどうだろうか。
そうなれば、広島駅の南口と北口がより密接に繋がる。
それは、に二葉の里と、紙屋町地区が一つになるということでもある。
広電で、二葉の里と八丁堀、紙屋町地区を結ばれることになれば、二葉の里の利便性も高まり、二葉の里の価値も高まり、開発計画もよりスムーズに進めることが可能になるはずだ。
同じようなことは、地下鉄にしてもできないことはないが、山陽本線、新幹線の下を通るとなると、広島駅前広場に乗り入れる案の工事費の数倍はかかるだろうと思われる。
少なくとも 600億円以上のお金がかかることが想定される。
広電の広島新駅、二葉の里駅ができれば、広島空港と結ぶバスのターミナル、JRの新幹線、在来線が、ここ広島駅で、全て繋がるということにもなり、飛行機、広電、新幹線を使う人にとっては、格段に利便性が向上するはずだ。
駅ビルアッセの中に広電の駅ができれば、アッセの利用客だって増えるだろう。
広電の利用客だって、大幅に増えるだろう。
広電が、JR在来線の上、新幹線の下を通ることになるわけだから、JR西日本との調整は、そう簡単なことではないだろう。
かなりの困難が予想される。
しかしこうしたことの前例がないわけではない。
北九州のモノレールが作られた当時は、JR小倉駅から大分離れたところにモノレールの駅はあったが、その後
モノレールの駅は、小倉駅の駅ビルの中にモノレールの駅が作られた。
モノレール駅とJRの駅が繋がったことで、歩く距離が短くなっただけでなく、階段の上り下りもなくなり、格段に便利になった。
乗り換えの間、雨に濡れなくもなった。
そうしたこともあって、モノレールは乗客を大きく伸ばした。
駅ビルも大きく賑わうようになったということがある。
広島市の財政が厳しいこともあり、二葉の里駅の建設費用の捻出にあたってもかなりの困難が予想されるが、可能性がないわけではないだろうと思う。
国は、公共交通機関の利便性を高め、車の利用を抑制し、CO2の削減をしようということで「交通基本法」をつくろうとしている。
公共交通機関の整備を進めようとしているわけだ。
予算も地域に一括して交付するのを原則とするという流れにもなってきた。
そうした予算の対象プロジェクトとすることも考えられる。
山陽本線とアストラムラインとの乗換駅計画もそうだが、公共交通機関は繋げれば、繋げるほど、乗客の利便性は高まる。
その結果、その乗換駅の周辺も賑わうことになる。
公共交通機関を繋げることでの波及効果は大きい。
広島駅に早く着けるようにするというだけでなく、もっと大らかに広島の発展に寄与する交通計画はどうあればいいのかという視点で、広電広島新駅計画を考えたらいい。
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