広島ブログランキング

  • 広島ブログ
無料ブログはココログ

« 「特捜検事の逮捕」② | トップページ | 広島五輪招致に向け応援歌完成 »

2010年10月 5日 (火)

「オリンピックと平和」論・孝

 8月5日の欄に<「五輪招致」を考える集い>を掲載したら、多くの方から書きこみを頂いた。改めて、御礼を申し上げます。ご意見の多くは「ヒロシマ・オリンピックの招致は核の無い世界の実現・成功に向けての取り組みとして期待し応援する」…と言う声だった。

 広島市は「オリンピック誘致を検討の2020夏季五輪の基本計画案」を近日中に公表する。

 最近、友人が送ってくれた季刊誌・季論21‘10夏号で一橋大名誉教授の内海和男氏の「オリンピックと平和」を読んだ。スポーツ社会論、オリンピック論、政策論の専門家で『アマチャリズム論』や『スポーツ研究論』などスポーツ研究の第一人者。

 内容を極めて大雑把に要約してみた。ヒロシマ五輪を意識して書かれたものではないので、多少の解釈を加えた点がる…ことをご理解ください。

 最近先進国におけるスポーツをTVニュースで「政治、経済、社会、天気予報」共に「四本柱」と位置付ける。スポーツは政治や経済の暗いニュースも明るく中和しストレス解消もする。その上、自国選手の国際的健闘はナショナリズムやアイデンティティー(国民意識)を再確認させる。

 オリンピックの意義については『スポーツを通じて若者を教育し平和でよりよい世界の建設に貢献する』事であり『国際交流であり平和運動としての性格と理念を持つようになった』。しかし、オリンピックの影響が大きくなるに従って、政治的経済的利用も増え、社会科学的研究が高まるにつれて批判・否定が増えた。が、平和的運動としての研究は少なく未確立だ…と「オリンピック平和論」が少数派である事を指摘している。

 「オリンピックの平和貢献」について『スポーツが社会に与えた影響』を手掛かりに(Ⅰ)最近のオリンピック状況(Ⅱ)「オリンピックと平和」の研究史(Ⅲ)平和の範疇について考察している。

 中でオリンピックを開催する都市や国は世界から注目される。かかえる政治、経済、社会的問題が世界中に知れ渡る。従って一定の民主主義の実現が迫られる。‘89年のソウルは軍事政権を倒した翌年で民主主義の促進する力に働いた。‘00年シドニーではアボリジニー差別問題の平等化。‘08年の北京は人権抑圧や少数民族差別牙焦点になり中国政府は民主主義の徹底や差別改善を迫られた『積極的平和』な役割面を挙げている。

 そう考えると核兵器廃絶と言う国際的課題を「ヒロシマ・オリンピック」を通じて共通の課題と認識するには又とないチャンスと言え、積極的な平和活動と位置付けられよう…。

 IOCは‘92年以降国連と「オリンピック休戦宣言」を呼び掛けて来た。国家間の相互理解は共感できるものを共有する事が必須で、二国間競技や国際大会などスポーツはその最たる可能性が強くナショナリズムが媒介する。ナショナリズムを最も強く顕在化するのは戦争を除くとスポーツで、WBCやサッカーWCを通じて形成されている。

 ナショナリズムは右翼の独占と言う思潮の中で、民主的なナショナリズムの強調は弱かった。しかし、憲法9条を軸とする平和日本のナショナリズムが問われている。
 日本には諸外国に比べて『国民的スポーツ』と呼べるに相応しいスポーツが無い。WBCでの『サムライJAPAN』の優勝もナショナルアイデェンティティを一時促したがナショナリズムの高揚とは成り得ていない。サッカーのWC進出も同様だ。これはナショナリズムの不鮮明さと同時に国民的スポーツの「不在」によるものだ…と、分析して、“スポーツナショナリズムの研究の必要性”を指摘している。

 もし、オリンピックからナショナリズムが完全に除去されたらオリンピックの人気、名声を維持する事は不可能だろう。むしろ世界中から注目を低下させ”オリンピックの持つ平和的アピールの意義“も減少する。

 IOCもオリンピックによって都市や国がいかなるレガシー(遺産)を残せるかの検討を重視しつつある…レガシーの視点も社会への貢献で蟻、平和の一環である…と結んでいる。

 これも、「オリンピック平和論」の一つだ。「ヒロシマ五輪」の参考になる考え方もあるように思う。

 しかし、間違いなく「ヒロシマ五輪」が実現の方向が見えてくれば、戦後一貫して広島が取り組んできた“ヒロシマの世界化”がオリンピックを通して改めて『核兵器廃絶』という、世界最大の共通課題の実現に大きく近づく手段になる事は期待出来る。
 米国が「ヒロシマ五輪」に対して、世界戦略上どのような対応を示すのか…も興味深い。

 “ヒロシマ五輪”がまやかしの「平和祭典」かどうか?考え方の問題…と言えよう。
 何が何でもオリンピックを招致しよう!!!と言う性格のものでは無い。市の財政を考えれば、国や多くの自治体の理解と応援が必要になる…ことも必至だ。
 近日中に示される基本計画を基に市議会だけでなく市民も十分な意見が示せる方策が対応されることを期待したい。  <9月25日:記>

*お願い
この文章の下にある《広島Blog》というバナー(画像)を クリックしてください。

« 「特捜検事の逮捕」② | トップページ | 広島五輪招致に向け応援歌完成 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

とてもためになった。自分もチームマイナス6パーセントにはいりたいなう。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211008/49629386

この記事へのトラックバック一覧です: 「オリンピックと平和」論・孝:

« 「特捜検事の逮捕」② | トップページ | 広島五輪招致に向け応援歌完成 »

関連書籍

  • サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ
2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30