NHK「相撲中継再開」の甘さ?
NHKは大相撲の名古屋場所のTV・R中継を83年の中継史上初めて中止し、成り行きが注目されていた秋場所の中継を決めた。「暴力団排除宣言」など改革に着した事を評価した。しかし、改革は未だ着手したばかり、再開は何が決め手になったのか…疑問が残る。
2日NHKの福地会長は、12日から始まる秋場所について相撲協会の一連の取り組みが「反社会勢力との関係を断ち切る決意と、改革への具体的な道筋をつけたものと受け止めた」と評価して「公共放送として中継をやるのが本質だ」と述べて中継再開を発表した。
相撲協会の「暴力団等排除宣言」は安心して観戦出来る環境を守るため①暴力団など反社会的勢力を、国技館等本場所会場、巡業会場、部屋、後援会、祝勝会などに入れない②興行、部屋、宿舎や車・金銭の貸借などあらゆる取引に反…勢力を関与させない③反…勢力から金品や便宜もてなしを受けない。飲食ゴルフの交際しない…など7項目。
暴力団との関係が判明した場合は回顧を含む処分も明記している。
NHKが中継を中止したのは視聴者の声が強かった事に加えて再発防止に向けた協会の取り組みが不透明だったことを挙げている。しかし、福地会長は「あの協会の常識は社会の非常識、再発防止策を本当に示せるのか」とコンプライアンス(法令順守)に強い疑問を示していた。特に,内うちで解決しようとする協会体質に不信感を強めていた。
特に、不祥事続きのNHKにも同じような身内に甘い体質がある事にも気づいていた…との指摘が、内部からもされていた。「大相撲の常識」はNHKにもあった…。
宣言が従来にないより具体的なコンプライアンスと評価したとしても、協会そのものの体質は変わっていない。
度々指摘してきた『国技』や『公益法人』の理解と位置付けがそのままでは「個人」「部屋」の責任を厳しく問う『トカゲの尻尾切り』にすぎない…のでは?
宣言は協会自身の責任の取り方は全く示されていないのだ…。
つまり『国技として「税制上の特典」を活かした団体の資格を返上する』等の姿勢や方向が示されない限り、何があっても個人の責任で詰め腹を切って幕引きされる恐れがある。
協会は数年に一度浮上する“八百長”や暴力死問題など大きな課題を抱えている。
「膿を出し切る」との前理事長の発言は、役員の交代で消えてしまったのか
NHKの判断には納得いかない“同質の甘さ”があるのではなかろうか?
ここは「公益法人の返上…」と言う協会自身最大の歯止が必要なのではなかろうか…。
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