児童画の里帰り展
文房具や運動具の支援物資のお礼に63年も前に米国ワシントンの教会へ贈った児童の絵や習字の「里帰り展」が始まった。
昭和22年に広島の子どもたちは物が無くて困っている事を知った米国ワシントンの教会から袋町や本川小学校へ絵具やクレパス等の文房具とボールなどの運動具が送られてきた。
本川小学校ではそのお礼に子どもたちが絵や習字を書いて送った。
2006年、三次市の吉舎町で生まれ15歳までは毎年広島で過ごし、今は米国メリーランド州に住む舞台芸術家の重藤マナーレ静美さん(58)はワシントンの教会で本川小の子供たちの絵に偶然出会い、心を揺さぶられた。「川べりに咲く桜」「遊ぶ子供達」「原爆ドーム」などカビが生えて傷んでいたが…この絵を描いた子どもたちを追跡し「広島を知ってもらういい機会になる」と『ヒロシマの校庭から届いた絵』の映画製作をスタートさせた。
早速、広島に来て当時の子どもたちを見つける中で里帰り展示会が持ち上がり、昨年夏に実行委員会が出来て、双方が知恵を出して準備をしてきた。
里帰りした児童の作品は48点、7月31日から8月9日までの間、本川小学校の平和資料館に展示をはじめた。
7月31日には本川小学校の講堂に絵を描いた児童や家族に同窓生、米国の教会関係者200人が参加し、重藤さんが主宰するワシントンの子ども舞踊団も駆けつけて日本舞踊を披露するなど交流が繰り広げられた。
秋葉市長も「子供達の未来を見まもろう…という米国の関係者の気持ちが活きていた」と核廃絶に繋がるこの交流を位置付けて評価した。
重藤さんは映画に『和解と平和はどんな時でも実現可能だと…」のメッセージを込める…。完成は一年後になるが、これを契機に子供達の絵を保存してきた教会を中心にした人達と広島の交流がどのように発展し深まって行くか興味深く、期待したい。
今後の情報:http://www.hiroshimaschoolyard.com/jp.html
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