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2010年8月 5日 (木)

「五輪招致」を考える集い

 2020の五輪の誘致を巡って色々な動きがあるが2つの組織が主催する「2020五輪招致」の是非を考える集いが開かれた。平和資料館の会議室で開かれた集会は自治体問題研究会の呼びかけに日本ジャーナリスト会議広島支部が協賛して行われ50人の市民が参加した。

 最初にコーディネーターの自治研の田村和之広大名誉教授が「広島市は着々と招致準備を進めているが、市民の中には戸惑いがある。市当局から「説明」を受け、多くの市民が五輪招致について考える機会を創りたい」と話して3人のパネリストが発言した。

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 市のオリンピック招致検討第一課の荒木靖昌課長が昨年11月に計画発表以来の経過と「2020五輪の基本計画」を9月初旬を目途に作成し、招致委員会に諮った上で年末までに国内の候補都市に立候補するかどうか決定する事を説明した。また、複数都市の協力で世界の様々な地域で開催可能な五輪モデルの提案。平和や核兵器廃絶に関心の無かった人達へ平和への意識を共有するチャンスを創出する。国内外からに協力を得て全世界から祝福される大会を開く…会場設定、オリンピック村、宿泊施設など基本方針と東京都が150億円をかけて落選し、ロンドンは55億をそれぞれ招致に費やし、全体の財政計画等も説明した。

 元市の課長で企画会社の小林正則社長はオリンピックの理念と広島の現実との乖離、広島の街の停滞と暮らしの低迷する中で、独善的な平和論と米国偏重視点で政治的スタンドプレーが多い秋葉市長による誘致運動…と批判して、2020年の核廃絶を五輪で祝うと云う計画は非現実的で妄想にすぎないと…反対論を展開した。

 この春まで共同通信広島支局長だった沢田忠氏も2020年に核廃絶を実現していない場合にどのように祝う祭典にするのか…、五輪招致が出来なかった場合の責任は誰が負うのか、展望が無い事に数10億円遣ドブに捨て“ダメだった“で済むのだろうか…?と質し、市条例に基づいて18歳以上の市民を対象に賛否を聞く住民投票を実施すべきと提案した。

 これを受けて会場から意見が出された。
 核廃絶を結び付ければ五輪が本来の姿を取り戻すのではないか。
 広島で小規模で実行できれば発展途上国でも可能になる…のではないか。
 財政的に厳しければ知恵を出して広島と核廃絶を印象付ける大会にすべき…。
 東京開催がされて一部を広島で開く意見…等賛成の立場からの発言もあった。

 しかし、全体的には賛成の立場のパネリストもなく、専ら五輪と核廃絶を結び付けることへの違和感や市民への説明不足、招致検討委員会への市民参加、市民の財政負担への不安を指摘する意見が相次ぎ、反対集会の色合いが濃かった…。

 2人の批判は決して間違ってはいない。しかし、核兵器廃絶運動に金がかかる現実を少しでも軽減しながら世界の世論を盛り上げ高めるか、それを目指した「平和市長会議」の拡大連帯や国連へのアプローチと同じレベルに「五輪」を置く…発想は決して、無駄や間違いではないと思う。「五輪」が目的ではない。貴方が最も効果的な核廃絶への道を示す事も大切な役割ではありませんか…?

 広島市は9月に基本計画が出来れば積極的に市民に投げかけ協議の場に出ていく…との方針を示した。
間違いなく市民の間で『核廃絶を祝う広島五輪案』の議論や意見交換は浅い。
 基本計画が出来、立候補するかどうかを決めるまでの時間は十分ではないが少なくとも年内いっぱいは議会と市民の間で市長を先頭に議論を深める努力を期待したい。
 <24日:記>

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コメント

近年、オリンピックは夏期・冬期とも商業化し「参加することの意義」より「メダルの数」のみが問題となり、出場選手にも大きな負担をかけています。
オリンピックを広島で開催することは、オリンピックはあくまでも平和の祭典であり、スポーツを通じて国や地位の違う人達が、お互いを理解し、同じ人類だということを認識し、平和の大切さを訴えることになることは間違いありません。
困難は沢山あると思いますが、それらの困難を乗り越える価値のあることです。是非とも開催を実現して欲しいと思います。

核のない世界を目指す広島市のオリンピック招致を応援しています。
課題は沢山あるかと思いますが、本来のオリンピックである平和五輪の実現に向け頑張ってください。
世界中がヒロシマを応援すると思います。

五色人類の愛和を希求する真のオリンピックの再生を、広島オリンピックに期待します。

広島だけ、日本だけの負担ではなく、世界中が応援して、五輪招致運動が展開できると思います。

平和祈念式に国連事務総長、そしてアメリカの代表まで参加します。まさに核のない世界が夢ではなくなりました。

そして、その夢が現実となることを目指し、広島五輪を招致してください。核廃絶が現実になることを世界中に示すことができるはずです。

各位へ 潘基文国連総長に「ヒロシマ五輪」についての感想を聞いてほしい…と知り合いの複数の記者に話しておいたのですが…残念ながら反応がありません。聞けば、彼は「賛成」の声をあげ、彼なりの意義づけをされたと思います。改めて、頼んでおいた記者の反応をフォローしてみます。佐々木

今回の歴史的な平和記念式典においても、中央で作られた番組では、長年の秋葉市長の活動が実を結んだとか、30年前のアキバプロジェクトの紹介まで行われていたのに、地元のマスコミはマグサイサイ賞の受賞すら殆ど無視するという姿勢はどうなのでしょうか。
TBSのインタビューでは、潘基文国連事務総長が今回の列席について「秋葉市長の話に感動して決断した」と答えている箇所を、RCCはカットして流しました。市民が三期連続で選んでいる市長を、どこまで蔑ろにすれば気がすむのか、呆れてしまいます。

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