反核・平和を訴えるコンサート 新たに誕生
「7・17 「ヒロシマ・音の記憶」
「8・18 被爆65年・世界平和祈念チャリティーコンサート」
今年も8月6日が近づいた。広島では、これから反核・平和を訴えるコンサートやイベントが多くなる。オバマ大統領のプラハ演説から核廃絶の機運が盛り上がっているためか、多彩だ。今年からスタートする市民レベルの実行委員会を結成してのコンサートを2つ紹介する。会場はいずれも広島市東区民文化センター。
1つは7月17日の「ヒロシマ・音の記憶」。「ヒロシマと音楽」委員会(能登原由美委員長)が被爆50周年から「ヒロシマ」をテーマとする音楽作品をデータベース化しており、その作品を紹介する。メーンはフルート奏者、作曲家・川崎優の「祈りの曲」で、本人の話を交えて演奏。他に栗原貞子の「生ましめんかな」、大木惇夫の「ヒロシマ平和都市の歌」や、谷川雁の「南海譜」などを、フルート・土井晃、ピアノ・濱本恵康、ギター・上垣内寿光、歌・藤田真弓、安田女子高音楽部が奏でる。
「祈りの曲」は、川崎が被爆30年の昭和50年に作曲して広島市へ献呈し、以来平和祈念式典の献花の際にバックに流される曲。大叔父は軍歌「元寇」「雪の進軍」などの作曲家・永井建子。旧佐伯郡石内村の生まれ。父は声楽家、歌手の川崎豊。映画主題歌「沓掛小唄」や「蒲田行進曲」などで有名。昭和6年イタリアへ留学後、広島に帰り、声楽塾を開き、オペラ振興に尽力した。
もう一つは、8月18日の「被爆65年・世界平和祈念チャリティーコンサート」。長崎からソプラノ・福地友子、ピアノ・林田賢を招く。あきクラシックなど地元で活躍している音楽家や、ジュニアマリンバアンサンブル、きらきら母交響楽団、ドイツリート協会合唱団などが反核・平和を訴える。
また9月には被爆ピアノをニューヨークに持ち込み、9・11の同時多発テロの犠牲者を慰霊する公演がある。ピアノの所有者矢川光則らが、費用の寄付を呼びかけている。
こういったコンサートは、企業や団体、行政や市民の理解と支援がなければなかなか継続は難しい。いずれも成功し、次回へつなげてほしい。
上村和博
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