駅前広場 → 駅前公園
広島駅に限らず、どこの駅の前にも、タクシーとバスの乗り場が設けられ、その向こうには順番待ちをするタクシー、バスの待機スペースが設けられている。
駅前にそうした待機スペースを設けることは、当然のこととして、誰もが受け止めている。
全く疑わない。
本当にそれでいいのだろうか。
駅の前は、まともに計算すれば、地価だってけたたましく高いはずだ。
その地価を高めているのが、電車とタクシーとバス等の交通機関の結節点となっているのは紛れもない事実だが、何もタクシーとバスの待ちスペースまでが、そこにある必要はないだろうと思う。
東京の羽田空港では、飛行機を降りてきて、タクシーに乗ろうとする人が目にするのは、ほんの数台のタクシーだ。
タクシー乗り場には数台のタクシーが停っているだけだが、お客には見えないはるか向こうに、タクシー待機スペースがあり、そこに数百台のタクシーがいる。
バスだってそうだ。
どこそこ行きと表示されたバス停の前には、ひっきりなしにバスが来て、出発していく。
そのバスも、大分離れたところにある待機スペースいて、定刻になるとバス停に移動してくる。
バスの待機スペースも、バス停のある空港ビルの前にはないのだ。
ということでは、広島駅の北口広場も、南口広場も、タクシーもバスも、乗り降りに必要なスペースだけにして、待機するスペースは、どこか別の場所に設けたらどうだろうか。
いままで待機スペースだった場所は、代わりに、人のためのスペースにするのだ。
広い広場になれば、もっと木や花も植えることもできるだろうし、ベンチを置いたっていい。
朝市のためのテントがあってもいいだろう。
その昔のように、広島風お好み焼の屋台があってもいい。
コンサートも開けるステージがあってもいい。
駅前広場をいわば公園のようにしたらどうだろうか。
タクシー、バスが、駅前のここは俺たちの場所だといわんばかりにいる。
そんな大きな待機スペースを設けていることは、いわば車優先社会の遺物だといえるのではないだろうか。
タクシーやバスの待機スペースは、駅前から少し離れた、市民球場周辺とかに設けたらどうだろうか。
広島駅の上に、待機スペースを設けたっていいだろう。
広島駅北口であれば、今乗用車の駐車場になっている鉄道病院の裏のスペースを、タクシー、バスのための待機スペースにしたっていい。
いずれ二葉の里の計画が進めば、ビルの中の乗用車の駐車場の一部をタクシー、バスのための待機スペースとしたっていいだろう。
南口であれば、Bブロック或いはCブロックのビルの中に待機のためのスペースを設けたっていい。
そのほうが、よほど経済原則にも合っているはずだ。
広島駅の前に、そんな公園のような駅前広場ができたら、広島はもっと美しく、楽しい街になるはずだ。
そんな広場ができれば、それこそ日本で最初の試みとして、大きな話題にもなるだろう。
問題は、駅前は人のための空間にしたほうが、好ましいと思うか否かだ。
車優先社会から、人優先社会に代わるべきなのだ。
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 彦根城の近くの古民家を改装した旅館に泊まった。(2019.11.22)
- 巨大ビル街にある小さなブックカフエ(2019.06.24)
- 太田川流域の川に薄い茶色の川底が現れた。(2019.06.06)
- ブック & カフェ sofa HIROSHIMA(2019.06.02)
コメント