映画「アンを探して」いよいよ広島劇場上映へ
「赤毛のアン」が出版されて100年を記念した映画「アンを探して」がいよいよ広島で上映される運びになり、若き女性監督らスタッフを迎えた公開試写会が行われた。
カナダ政府の助成金一億円に日本政府も協力した日本とカナダの共同制作映画で沖縄生まれで、今カナダを拠点に活動している宮平貴子監督が長年企画を温めてきた日本人プロデューサー、ユリ・ヨシムラ・ガニオン夫妻がアンの故郷、カナダでのプリンスエドワード島でオールロケで一年前に完成させた(2時間)作品。
監督はいま、ガニオン夫妻と3人で《全国の人に見てほしい》と鹿児島を振り出しに小さなキャンピングカー“テントむし”で北海道まで80日の予定で≪「人」と「心」と「町」を繋げる7000キロの旅≫に取り組んでいる。
広島上映は6月19日から府中町のイオンモール・広島ソレイユ4Fの「バルト11」(082-561-0600)で2週間の予定で上映される。
映画は‘08年の夏。プリンスエドワード島に一人の少女がやって来る。一緒に来るはずだった祖母が大切にしていた「赤毛のアン」を持ってきた。祖母が60年余も前に戦争の傷跡が残る東京で、初恋の相手だったカナダ人兵士の貰ったものだった。祖母が残したノートには黄ばんだ灯台の写真とバラ”ピース“が描かれていた。これを手掛かりに少女は祖母の初恋の人を探す…。暖かく見守る人達。淡い恋…。
旅の終わりに、祖母の初恋の人?の墓に辿りつく…。
大詰めに恋人の遺品から「被爆後の広島」の写真を見つける。悲惨な戦争にまつわる歴史環境の中で育った監督が機会あるごとに広島・長崎・沖縄の事実を伝える重要さを持ち続ける片鱗がさりげない形で織り込まれている…。退役軍人が「日本の捕虜収容者所で多くのカナダ人捕虜が死んだ…」事実を語り「攻めてはいない、知っておいてほしい」と語る。
若い監督が初めての映画の中で試みる「戦争は最大の悪…」と小さな仕掛けが活きている。
爽やかな、暖かい思いを残す。大人も子供も男女共に人の繋がりと愛情に満ちた作品だ。
<問い合わせ:広島映画センター:082-293-1119 http://www.h-eigacenter.co.jp/>
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