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2010年5月19日 (水)

「木の芽和え」の頃

 季節の変わり目は旬の食材に恵まれ、旬を楽しむ喜びは大きい。この時期は、何といっても「木の芽和え」だ。昨日、今日と今年初めての「木の芽和え」をいただいた。

 映画センターの牛尾さんが茹でたての筍と山椒の小枝を届けてくれた。昨年は故郷匹見の竹藪が猪に荒れされて全滅だった。今年は猪が人の髪を嫌うと聞いて、美容院で髪をもらって竹藪のあちこちにおいた…と聞いていた。
 猪の被害をかいくぐった貴重な筍だ。牛尾家の匹見の別宅には筍や蕨などを湯がく直径1mを超える大釜を据えてカマドが築いてある。

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 医食同源の東洋医学的には筍は胃や体を冷やすと敬遠される食材だ。しかし、一捻りすると冷えを消す事が出来る。山椒がその役割をする。木の芽和えは正に打って付の旬の料理と言える。

 田舎育ちの私は子どもの頃から、祖母や母がつくる木の芽和えが大好物だった。
 白味噌に砂糖を利かして山椒がたっぷり刷り込まれ、賽の目に切られた筍と茹でたイカが酒や味醂の味と絡まって旨く、歯触りと食感に山椒の香りが春の味を醸して心地よい。

 所が、その山椒たるやスーパーやデパ地下の売り場では4~5枚が150~180円の値がついている。木の芽和えにするには2000円分でも買わないととても出来ない…事に驚いた。

 さて、もう35年も前のことだが「木の芽和え」に特別の思い出がある。
 この年の一月に急性肝炎を患って長期の療養をした。(後に、胆石のサイレントストーンが胆道を塞いで黄疸を引き起こした急性肝炎…とわかった)
 東京は世田谷の社宅マンションに住んでいたが、隣地の空き屋敷に大きな山椒の樹があって、我が社宅敷地にしなだれかかる様に越境していた。従って、毎年たっぷりと山椒を活かした木の芽和ええを頂く事が出来た。

 この時は4ケ月余、禁酒していたが「木の芽和え」を食べようとした時、久しぶりにお酒を欲しいと思った。冷酒をグラスに注いで口に運ぼうとした時、「そのお酒を飲んではだめ!」と当時小学校3年生だった娘が叫んだ。「お父さん、それを飲んだら死んでしまう!!」と泣き叫ぶ。やむなく酒を辞めて何故?と聞くと『お酒を飲みすぎて病気になると死んでしまう』と、だれかに聞き、父が酒を飲み続けると命を縮めてしまう…と、小さな心を震わせていたのだ。

 かねてより医師に「飲酒解禁はいつ頃か?」尋ねていた。医師は「飲みたいと思うようになれば、それが時期」と話していた。

 いくら説明しても聞き入れない娘の手を引いて医師を訪ねた。娘は医師の話を聞きながら「お酒は止めなさいと言えないの…」と言った。
 流石に医者も父の健康を気遣う娘に「酒は飲んでも良い」と言えず、私は暫くの間、禁酒状態を続けた…。

 この時、娘にとって「木の芽和え」は父に酒をそそのかす恐れの種になっていた。
 我が家では今でも「木の芽和え」時期の話題で、旬の味を通して思い出している。
 忘れられない「木の芽和え」にまつわる思い出だ。

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