3月21日、12時から4時までの間、並木通りが歩行者空間「ほこてん」になった。
「ほこてん」のイベントの1つとして、並木通りに赤いジュータンが敷かれ、ファッションショー「広島まちなかコレクション」が開かれた。
明け方まで降っていた雨もあがって、日が射してきたのは良かったが、ちょっと風が強かった。
道路に敷いた赤ジュータンが風で飛ばされそうなり、懸命にビニールテープで止めるが、部分的に留めていては直ぐ飛ばされてしまう。
結局全面留めることになってしまった。
何事もやってみれば、思ってもみなかったことも起こるということだろう。
その赤いジュータンが敷かれただけで、街の雰囲気が一変するからおかしい。
今回のショーには、広島市内の専門学校4校とフッションクリエーター5名 アパレルショップ5社 それとモデルとしてボランティアで学生たち30名、それにスタッフの総勢約200名が参加したという。

第1部では、専門学校の生徒達が自分の作った作品を、自分達で着て、赤いジュータンの上を歩いた。
皆プロのモデルではないから、ちょっと恥ずかしそうに歩き、ポーズをとったりしている。
それがまた初々しくていい。
途中、知り合いだろう友達に会うと、手を振つて応えていた。
パーティードレスをテーマにしたファッションは、こんな自由で華やかな服を着た若者たちの参加した結婚式なら、さぞ楽しい結婚式になるだろうと思わせてもくれた。
第2部は広島市内で働くクリエイターの作品だという。
友人の娘さんの彼氏の作品も出品されていた。
フワッとしたベージュのスカートと淡いブルーのジャケットだ。
終わったらもらうことになっているという。
幼児とそのお母さんをテーマにしたファッションもある。
近所にこんな服を着た家族が越してきたら、近所付き合いも楽しくなりそうだ。
そんなリアルさで全体が構成されているのが、この「広島まちなかコレクション」のユニークなところであり、面白いところでもある。
パリコレの1着数百万円もするファッションショーとは次元を異にする。
第3部は地元アパレルショップが提供してのショーだ。
東京ガールズコレクションはそうしたリアルさをコンセプトにしたファッションショーだという。
東京ガールズコレクションはプロのモデルが歩き、広告代理店が参加し、かなり大掛かりなショーだ。
「広島まちなかコレクション」は2児の幼児を抱えた安佐南区に住む普通の主婦、山下ミカさんがプロデュースしたショーだ。
「ファッションショー」をやりたいという山下ミカさんの思いを、アキハバラ塾の河口さんが、並木通りで「ほこてん」をするという「NPOせとら」に繋ぎ、それがあれよあれよという間に、「広島まちなかコレクション」になったのだという。
かかった費用は、ポスター、パンフレット等をつくる費用の十万円だけだという。
市、国からの補助金等は全くなしだ。
電通等の広告代理店も拘わっていない。
素人の、それもまったくの手作りのショーだ。
幼児2人を抱える主婦、山下カナさんの思い。
後押しをしたアキハバラ塾の河口さん。
NPOせとら。
それに地元商店街の人たち、専門学校の生徒達のボランティアの活動で、これだけのイベントを成功させた。
奇跡的といっていい?
凄いとしかいいようがない。
「広島まちなかコレクション」の観客数を私なりに計算してみた。
レッドカーペットの長さ55M×2=110M
3人/M×110M=330人
1人当たり滞在時間20分
ショーの継続時間12時から4時までの4時間
とすると、
330人×12回転=3,960人
が見たということになる。
ちらっと見て、脇を通り過ぎて行った人はもっといるだろうと思う。
そんな人たちを加えれば数万人になるかもしれない。
並木通りに面したカフェに入ったが、エレベーターで上がらなければいけないほどの上の方の階だったにも拘わらず、満席だった。
カフェの人は「まちなかコレクション」のお陰ですと言っていた。
金井氏はイベントの経済効果は1人当たり8,000円だといっていた。
3,960人×8,000円=3,168万円
の経済効果が地元にもたらされたことになる。
こんなやり方なら、どの地方都市でも実現できるはずだ。
そうした意味でも価値のあるイベントだった。
今回、並木通りは20年ぶりに歩行者天国を再開したという。
それだけでもたいしたもんだと思うが、「ほこてん」にすればこんな楽しいことができるということも教えてくれた。
4時に秋葉市長も参加してのフィナーレでは、挨拶にたった山下ミカさんは感極まって泣いていた。
そりゃそうだろう。
苦労もあったろうが、どこにでもいる普通の若い主婦がこれだけのイベント成功させたのだ。
何度も打ち合わせをし、前日にはグリーンアリーナ前の広場でリハーサルもしたという。
人にいえない苦労もあったのだろうと思う。
「広島まちなかコレクション」
ファッション専門学校の生徒たちにすれば、作品発表会は学内では日常的にやっているようだが、沢山の市民にこうして見てもらえたということでも、学内での発表会とはまた違った刺激を受けたことだろうと思う。
ファッション専門店にしても新しい販売方法を見つけたということでもあるだろう。
「広島まちなかコレクション」にはアキハバラ塾も参加している。
モデルが着ている服を携帯で撮り、その場でメールから注文できるできるようにしたらいい。
この日は、街のあちこちで様々のイベントが催されていた。
中の棚商店街では太鼓の実演がされていた。
袋町公園では白い馬車に乗って回るイベントもあった。
アリスガーデンではミュージックキューブの野外コンサートもあった。
「まちなかコレクション」は広島にとっては全く新しいコンセプトイベントだ。
中心市街地の楽しさ、奥深さを見せてくれたイベントでもあった。
これからも度々開かれることを期待したい。
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