冬季五輪の明暗
バンクーバー冬季五輪も終盤に近付き以外にもカーリング人気の上昇で結構テレビ中継を楽しんでいる。前回トリノは金メダル一つが、今回は10個の目標には遠いが銀1、銅2とまずまずで、終盤に期待される?それにしても日本チーム内の明暗が際立った。
まずは「腰パン」問題で物議を醸したスノボーの国母和宏選手。
国母選手はカナダに到着した際に日本の統一した選手団制服のシャツを出しズボンを所謂「腰パン」ではき新聞やテレビが細かく報道してヒンシュクを買った。橋本団長は選手村の入村式や開会式への参加自粛と引き換えて競技には参加させた。
予選で高得点を出し、準決勝をとばして決勝に進出した。決勝ではミスが出たが果敢に攻めたうえでの結果だった。前回が予選落ちだったことを考えれば上出来だろう。
服装問題程度?で競技に参加できない…となれば、恐らく国内を超えて世界の話題と言うか笑いものになっていたに違いない。今回はメダルの有力候補だっただけに団長の適切な判断だったと思われた。
それにしても、監督やコーチは何をしていたのだろうか。誰も注意するものが居なかったのか、注意をしても聞かなかったのか。いずれにしても誰の目にも“マナー違反”だ。
スポーツ選手の常識なり品格の喚起が求められるケースだった。とは言え国会で議論するほどの問題かどうか?
気の毒だったのはフィギュアの―織田信成選手のスケート靴の紐切れだ。スケート選手は一年に2~3足の靴を履き潰すが彼は一足で通し、かなり酷使した靴で頑張っているとテレビが伝えていた。加えて一般的には1000円程度の紐を使うがアクシデントが起きた織田選手の靴紐は400円とか…。
真偽のほどは別にして織田選手は紐を付け替えて競技を続行して7位に入賞した。
準備不足になるのかどうかわからないが本人は残念でたまらなかったことだろう。
織田信長の末裔と言われる選手に経済的な厳しい個人的事情があったのだろうか?
JOCなりスケート連盟はこうしたアクシデントの背景を精査して事前の対応が出来るように十分なサポートこそ大切にされなければなるまい…。
それにしてもスピードスケートの2選手に出身企業が1000万円と600万円の報奨金を弾んだのは明るいニュースだ。JOCとスケート協会の報奨金を加えると相当の額になる。
選手にとっては何よりの励みだ。企業の応援は単に広告塔としてではなくアマ・スポーツの発展に欠かせない大切な条件であり拍手を送りたい。
同時にもっと広い企業・民間の支援が望まれるのではないだろうか。<2月22日:記>
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>いずれにしても誰の目にも“マナー違反”だ。スポーツ選
手の常識なり品格の喚起が求められるケースだった。
まったくもってマナー違反でも何でもありません。
いまどき、腰パンなんて国際的に常識です。
喚起が必要なのはあなたの脳みそだとおもいますが・・・
投稿: 国母 | 2010年3月 5日 (金) 16時12分
そもそもスノーボードというスポーツは、伝統的なスキー文化に対してカウンターカルチャー的に生まれてきた競技だ。ヨーロッパで磨き上げられたスキー文化は、イタリアやスイス、フランスのスキーリゾートを生み、綺麗なゲレンデにシュプールを描いて滑るスキーヤーは憧れの紳士淑女たちだ。アルペン競技は、文字通りアルプスのスポーツであり、そこには優雅で豪華なスキー文化が出来上がっている。冬のスキー場は、昔から紳士淑女の社交の場でもあった。
しかし、そんなかったるいことはゴメンだ! とゲレンデを飛び出し、ストリートのファッションを持ち込み、ボードの特性を生かし、おじさんやおばさんが滑れないところまで滑ってやろうというのがスノーボードの精神だ。人と同じことを嫌い、あえて服装を着崩したり、ポップな言葉遣いで自分を表現したりすることは、スノーボードの持つ基本的精神だ。そんなボーダーとしての生き方が、国母の髪型(ドレッド)やウエアには十分に表れている。
そして何より彼のハーフパイプの演技からは、自分らしさを極めようとする強い意志が伝わってきた。
投稿: ボーダー | 2010年3月 6日 (土) 16時45分