原爆漫画<1>
原爆漫画と言えば「はだしのゲン」が代表的存在だが「ゲン」より16年も前に広島出身の漫画家が手掛けた原爆をテーマにした漫画のルーツとも言える作品が発掘され、原爆資料館の東館B1で展示されている。
この漫画家は昭和11年(’36年)安村出身(現安佐南区)の谷川一彦。20年8月6日に市内に出勤した父は被爆して行方不明。自宅で黒い雨を見た…。昭和25年ころから漫画雑誌への投稿を始め、相次いで入選果たし、29年に可部高校を卒業と同時に作家活動を始めた。


昭和32年創刊間もない「なかよし」に原爆で父親の行方が分からなくなった少女が母親の形見の指輪に隠された謎を探る『星は見ている』を1年間連載した。親友の原爆症死は描いているが原爆投下など
リアルな被害は一切描いていない。熱烈な手塚フアンだった谷川の作品筆致は手塚の影響を色濃く受けたと感じさせる。
そんな手塚フアンの谷川は33年ころ上京し、35年に虫プロにアニメーターとして入社し『鉄腕アトム』『リボンの検視』の制作に携わりながら自分の作品にも取り組んだ。


しかし、体調を崩して病気になり昭和45年に虫プロを辞めて広島に帰り、以後は漫画界と距離を置き、作家としての評価を受けないまま、平成20年6月に72歳で病死した。
「昭和30年代に原爆を扱った漫画があった」という噂を便りに原爆資料館の学芸員が全国の図書館や古本屋などに問い合わせ、2年前に見つけ遺族や収集家の協力で原画コピーや掲載誌など100店を超える資料を集めて資料展にこぎつけた。
資料館では「原爆というテーマが漫画でどう伝えられてきたのかを辿る原点」と位置付け、今後の研究展示に活かす考えだ。展示は1月31日迄AM8:30~17:00時。<続く>
問い合わせ:広島平和記念資料館情報資料室 082-242-7828
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