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2009年11月20日 (金)

内閣府参与になった派遣村村長の講演

 昨年の暮れ大企業で相次いだ派遣切りを救済しようと東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」の村長として注目され、新政権の内閣府参与に抜擢された湯浅誠氏の講演を聞いた。題して「反‐貧困・派遣村から見える戦争と平和」

 内閣府参与に就任した2日、その足で早くから約束していた広島県9条の会ネットワークの集いに駆け付けた。会場は予定の椅子は満員で急きょ増設する有様で、1年前に依頼した時には考えられなかった…と企画した石口弁護士達も政権交代の効果?を驚いていた。

 11年も連続3万人を超える自殺者、1000万人を超える年収200万円未満のワーキングプア、派遣切り被害者、ネットカフェ難民、ホームレス、餓死者…日本社会の日常的な貧困現象で、国民は今回の衆議院選挙で自公政権にNOを突きつけた。
 新政府はこうした生活破壊の流れを変えてこうした人達の生活を守り、貧困から解放して平和に生きる権利が実現できるかどうか…問われている。

 彼は非常勤で新政権に実効性のある年末の緊急雇用対策の提言をする。
 彼の役割は70余日の間年内にどれほどの提言が出来るか壁にぶつかっていると言う。
 権限が無い代わりに発言の制約もないのでこれまでの経験が生きるように行動し主張する。
 しかし、当面可能なハローワークで失業者の住まいを斡旋し生活保護申請も受け付ける等3つの役所の窓口を一本化した「ワンストップサービス」の経験を生かす方針のようだ。

 講演の一部をピックアップして紹介する。
 日本社会は今、非正規労働者がうっかり足を滑らせたら、どこにも引っかかる事無く、あるべきセーフティーネットにかからず最後まで滑り落ちてしまう「すべり台社会」化が進んで貧困が増えていると指摘する。
 親が貧しい場合その子は中卒高校中退で貧困脱出が難しい。教育関係への公的支出が極端に少ない…。非正規雇用の人々は正規雇用の人々に与えられる雇用保険や社会保険、企業の福利厚生に安定した雇用から排除されており、容易に貧困に滑り落ちる…。日本は親族間の相互扶助が社会転落を防ぐセーフティーネットの役割を果たしているが、貧困に陥る人達は頼れる家族・親族がいない…。追い詰められながら生活保護受給資格者の16%しか受給者がいない。自分自身の存在価値や将来への希望を見つけられない…。

 政府は先日44年ぶりに日本の貧困率を発表した。高度成長で無くなったと思われてきた貧困の実態が見える様に可視化する必要がある。
 姿や実態が見えにくく、とかく自己責任論に押されがちな貧困問題の解決への第一歩は貧困の姿や実態に問題が見えるようにして悪循環を断ち切ることが大切になる。

 最後に“憲法9条の会”に合わせて貧困と憲法との関わりにふれた。今までは「戦争が起きると25条も壊れる」と言う考え方だったが「今の日本では25条はクリアされ、誰も健康で文化的な生活が出来る」と言う前提での議論だった。しかし、ここ10年、それが破壊されている。世界的に言えば貧困が戦争の背景になっている地域も多くある。そういう意味では9条があって25条という日本の議論は特殊な面もあった。
 これからは25条があって9条と言う議論も見て行かないといけない。25条が破壊されると9条を守る力そのものも危うくなる。

 健康で文化的な最低生活、人間らしく生きることが出来るように高める為にやるべき事は「社会的タメ」を沢山つくることが大切になる。タメが多くある社会は強い社会で、本当の意味で強い社会を作る自己責任が大切になる。

 90分を一気に語ったが彼を支え育てたのは何なのか…探ってみた。
 東大大学院を出て輝かしい未来があっただろうに…と、思われがちな湯浅氏が生きることが困難な人達、社会的に弱い人達の為に生きる決意をした…背景には…弟さんがいた。
 新聞社に勤める父と小学校教師の母の間に生まれ、体の不自由な弟がいた。その弟さんの車いすを押して歩くとき偏見の目を向けられるのがいやで人通りの少ない道を選んだ…。湯浅さんが生きることに困難な人達に目を向けるのは、弟さんを支えた原体験が活きている…ようだ。湯浅氏は東大大学院に在学中にホームレスの人達と出会い支援組織「自立生活サポートセンター・もやい」を作り生活困窮者の支援をして来た。

 当面の内閣府参与は年内で終わるが、いずれ政府の主要な施策のアドバイザーとして深く関与することが期待されているようだ。

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