イチローの9年連続200本安打
9月13日レンジャーズとの第2戦、第2打席でショートへの内野安打を打って、9年連続の200本安打を達成した。
108年目の記録だという。
凄い。
2004年には年間262本ものヒットを放ち、84年ぶりにメジャーの年間最多安打記録を更新した。
戦後、アメリカのチームが日本にきて試合をしたことがあったが、遊び半分でプレイするアメリカチームに日本は全く歯が立たなかった。
そんな日本からいった小さな日本人野球選手が、アメリカのMLBの歴史を変えるような選手になったのだ。
私だって、そりゃいい気分だ。
そのイチロー選手が、なかなか含蓄のある言葉を発言している。
9年連続200安打を達成した時
「打率に拘ると、打席に立ちたくなくなる。
ヒット数に拘ると、打席に立ちたくなる」
「だから、200本安打打つことを、アメリカに来てからずっと目標にしてきた」
というのだ。
年間200本打てば、当然打率だって自ずと3割を越えることになる。
結果として、首位打者も2度獲得している。
打率に拘るのでなく、ヒット数に拘るというのは、気持ちを前向きにしてくれるはずだ。
イチローはバットコントロールも天才的だが、気持ちのコントロールも天才的だといえそうだ。
ついこの間までは、サミー・ソーサ、ハリー・ボンズの本塁打記録で大騒ぎしていた。
そんなホームラン選手は、人間とは思えないような、筋骨隆々の筋肉マンで、それも皆大男だった。
打てば、ボールはピンポン玉のように軽々とフェンスを越えていった。
そんな体を作るのに、選手は筋肉増強剤を使っていたようだ。
筋肉増強剤は人間をやたら興奮状態にし、異常にストレスが蓄積し、胃に穴があいたり、心臓をいためたり、中にはそれが原因で死亡するケースもあるようだ。
当然使用は禁止されているが、それでもその魅力に抗しきれず、使用する選手は後を絶たない。
命と交代に筋肉増強剤を使っているのだ。
イチローは、全くその対極にいる。
体だってそう大きくはないし、ボンズなんかに比べれば、針金のような体だ。
ホームランだって打つが、なんといってもその真骨頂はバントをしたり、ショートゴロを打って、安打にしてしまうことだ。
200本のヒットの内、内野安打は28%だという。
4本に1本は内野安打ということだ。
守っては、ライトからホームへ矢のような返球で走者をアウトにする。
取れないと思えるようなボールを取ってしまう。
走る、打つ、守る
より戦略的な野球の面白さを改めて教えてくれた選手だ。
大きな高級車キャデラックやベンツに対して、ハイブリッド車やロータリーエンジンで対抗する日本車のような選手だともいえる。
イチローは、小さくとも高性能な日本の製品、そのものだ。
イチローは野球の、世界の価値観を変えたのだ。
その価値はもっと評価されていい。
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