市民Gが創ったドキュメント映画「想う力」
市民一人一人が平和を考え核兵器廃絶の力になろう…をテーマに8・6前後の平和公園で
インタビュー構成のドキュメンタリー映画の制作に市民グループ挑戦し、完成させた。
映画「想う力」は広島で活動する市民団体・おやじ活性化委員会(おやカツ)の仲間10人が取り組み、事務局長の福本英伸さんが監督を務めた。
核兵器は無くなると想うか?使われると想うか?…市民グループが8・6を中心に平和公園やマツダスタジアムや旧市民球場などで市民や観光客に二つの質問をぶつけて、老若男女100人を超えるインタビューをVRTに収録した。
「なくなると思う…」「使われると思う。でも、使われない事を願う」それぞれの言葉で核兵器廃絶や平和を願い想う気持ちを語る。イラストレーターで平和市長会議が提唱する2020キャンペーンに市民の立場から協力している黒田征太郎さんは「僕が生きている間に核は無くならない…だが、無くそうとする意思は大事だ…」と語る。
広島平和文化センターのスチィーブン・リーパー理事長は「なくなる。無くならなければ人間に未来はない。人間はそこまで馬鹿じゃない」と力を込める。中沢啓治さんやアニメ「ピカドン」の木下小夜子さんに秋葉市長も「核はいらない」想いを語る。
その一方で「無くならない」と答える少年や少女がいる。そう思う根拠は何なのか?今一度考えて欲しい。単にアンケートに答えたのだとしても、それで良いのか今一度想いを掘り下げてみて欲しい…。そのきっかけになるには十分だ。
この映画の製作は年末に広島市内で開催が決まった米国の「ダマー映画祭」が短編映画を募集するのに参加しようと企画した。“おやカツ”はこれまでに横川のレトロバスの復元や町興しなど市街地活性化に取り組んできたが映画製作はもちろん初めての挑戦だ。
取材した人をはじめ関心のある人達に繰り返し見てもらって30人余の声を編集して34分に纏めた。上映会も2~3回開いた。オバマ米国大統領のプラハ演説以降、核廃絶を期待する世論は盛り上がりを見せている。半面、核武装を平然と主張する人達も出て来た。
仲間が創った挿入歌が響く<世界中の人が総ての人の悲しみを想う事が出来たら 一人が百人の痛みを想うことが出来たら 地球の上から総ての争いが無くなるでしょう…>
時あたかも国連安保理は初めて「核のない世界」を全会一致で決議し、鳩山首相は核保有国の責任者に広島長崎に来て核兵器の悲惨さを心に刻んで…と訴えた。大きな希望だが「拘束力はない」と評価をしない人たちもいる。
だから地道に“想い”を伝える努力が大切になる。『想う力』はその一かけらだ。
<上映問合せ:福本監督 090-9734-9389>
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