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2009年8月11日 (火)

平和宣言と国連と都市

今年も8月6日、暑い夏の日が巡ってきた。
その日、広島平和祈念式で、秋葉市長の平和宣言が読み上げられた。
その言葉は力強く、核廃絶への思いがひしひしと伝わってきた。

今年の平和宣言で、秋葉市長はオバマ大統領を支持し、核廃絶を願う市民を「オバマジョリティー」として、世界中の市民が力を合わせ、立ち上がるよう求めている。

オバマ大統領のプラハ演説もあって、核廃絶の流れが一気に強まった感がある。
素晴らしいことだ。

しかし、核戦争、核テロの恐怖が消えたわけではない。
核をもつことで核抑止になるとの考えはまだまだ根強くある。

麻生総理は、日本国として核廃絶のために先頭をきって行動すると発言していたが、これもアメリカの「核の傘」の下にある日本としては、論理的にちょっと矛盾している。
しかしそれは、日本国としては現実的選択としてやむをえないことかもしれない。

秋葉市長は今年の平和宣言の中で、そうした厳しい現実を乗り越えることになるだろう新たな提案をした。

「対人地雷の禁止、グラミン銀行による貧困からの解放、温暖化の防止等、大多数の世界市民の意思を尊重し市民の力で問題を解決する地球規模の民主主義が今、正に発芽しつつあります。
その芽を伸ばし、さらに大きな問題を解決するためには、国連の中にこれら市民の声が直接届く仕組みを創る必要があります。
例えば、これまで戦争等の大きな悲劇を体験してきた都市100、そして、人口の多い都市100、計200都市からなる国連の下院を創設し、現在の国連総会を上院とすることも一案です。」
と提案している。
つまり秋葉市長は国連を日本の国会のように2院制とし、下院でいい、都市の代表を国連の正式メンバーに加えるべきだといっているのだ。

この提案は、歴史的変換点になるかもしれない。
凄い提案だ。
しかしあまりにいままでの常識から飛躍しすぎているからか、殆どの人、メディアはこの部分ついてふれてはいない。
残念なことだ。

1_2

現実の世界は、石油にしても、食糧にしても、どんどん国同士のつながりを深めている。
マツダの製品の8割は輸出されている。
ソニーの社長はアメリカ人だし、オリックスの株の所有者の6割は外国人だ。
あのIBMの製造部門は中国の資本に買収された。
企業のグローバル化はどんどん進んでいる。

情報はそれこそ瞬間に世界を駆けまわる。
インターネットは完全に世界を一つにした。
資本も人も情報ももう地球人、地球企業といった方がいい状態になっている。

ドイツ、イギリス、フランス等ヨーロッパの国々が加盟するEU=ヨーロッパ連合では、共通の貨幣=ユーロをもち、税関をなくし、各国間の移動も自由になった。
国境という壁がもう殆ど消滅している。

EUにあっては、それぞれの国、例えばフランスは国というより、フランス地方というべき方向に進んでいるといえる。

また温暖化の防止策のように、一つの国が頑張ればなんとなるということでもなくなっている。
今回の金融危機だってそうだ。
リーマンショックとして最初はアメリカから始まったが、その影響は世界中の国が受けてしまった。
地球上すべての国が協力しなければどうしようもなくないという現象が至る所で起こり始めているのだ。

核問題はその典型的問題だ。
世界のどの都市で核爆発が起きても、核の悲惨な犠牲者がでるだけでなく、世界の経済は破綻の危機に陥る。

世界は否応なしに繋がってしまった。
国際政治のプレイヤーがもはや国家に限られていないのも事実だ。
そんな時代にあって国という枠をベースにしたシステムだけで、平和を創り出そうというのはもう不可能だともいえる。

もう一つ別の仕掛けが必要だろう。
そうした背景があって、秋葉市長は「都市の代表を国連に加えるべきだ」といっているのだと思う。

都市は軍事力も持たない。
そもそも戦争する装置を持っていない。
悲惨な経験をしたのも都市だ。
人口にしても財政規模にしても国の規模を越えている大きな都市は沢山ある。

そうした都市から核廃絶、平和を訴えることでしか、地球上に平和はもたらされないかも知れない。

しかしいま全ての国をカバーするシステムは国連の他にない。
その国連の正式メンバーに、都市の代表を加えることは、世界に平和をもたらす大きな契機になるのかもしれない。

こんな凄いことは、普通の人はちょっと思いつかない。
思いついても、発言するのは躊躇ってしまう。
衆議院議員を9年、広島市長を10年勤め、アメリカでの生活が20年を越え、さらに世界各地に沢山の友達のいる秋葉氏だからこそ思いつき、発言できることなのだろうと思う。

秋葉市長が会長を務める平和市長会議も加盟都市が3,000を越えた。
すでに都市がネットワークを作って活動する仕掛けもできている。

国連に都市の代表を参加させることは、より具体的な核廃絶、そして平和への一歩となるはずだ。

いみじくも、今年の広島の平和祈念式に国連総会議長のミゲル・デスコト・ブロックマン氏が参加し、挨拶をした。
この秋葉市長の提案を、国連として受け止め、都市の代表を参加させることを実現して欲しいと願わずにはいられない。

実現を期待したい。

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コメント

秋葉市長の今年の「平和宣言」は例年より長く感じ、このような重要な提案が盛り込まれていた部分を聞き逃してしまいました。翌朝の新聞でも「オバマジョリティー」に焦点をしぼっているように感じました。
この歴史的提案が取り上げられる機会が多く訪れることを、さらに実現することを期待します。また、このブログが多くのひとの目に触れることを願っています。

KAKA様

やはり殆どの人は、この部分は気付かなかったようですね。
残念です。
こうしたことは、何度でも繰り返し、いう必要があるのでしょうね。

私も、今年の平和宣言は賛否両論、物議を醸すのではないかと思いました。その中でも最も驚き注目したのが、国連の枠組みを変えるという歴史的提案です。

平和宣言に英語を入れたことも、オバマジョリティーを謳ったことも、国連への提言も、いずれも素晴らしものだと思いましたが、ユニークであるだけに反発も相当あるのではないかと心配もしていました。

ところが英語や米国大統領支持に対する反発は予想通りでしたが、この国連改革に対しては報道すらないという最悪の反応でした。ただ理解がないだけならまだマシですが、完全に黙殺しようという意図なら恐ろしいことです。

トベニ様

書き込み、ありがとうございました。

国連の改革についての提案を「黙殺」しようという意図があるとすれば、恐ろしいことですね。
少なくとも外務省にとっては、あまり触れたくない問題でしょうね。

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