映画「おいしいコーヒーの真実」
シネマクラブ・ひろしまの2月定例上映会の「おいしいコーヒーの真実」の試写をした。私はコーヒー党ではないが「コーヒーが貴方の口に入るまでの真相」を世界的な視点で
追求したドキュメンタリー映画。いま、世界的規模で評判の映画だ。
上映会:2月25日(水)14時~、26日(木)18時30分~横側の西区民文化センター
カフェで注文した1杯のコーヒーの値段のうち、コーヒーを栽培する農家の手に渡る額が幾らになるか知っていますか。考えた事もないと言う人が大部分だろう。
映画はコーヒーの原産国エチオピアで貧困に苦しむ農家を救おうとコーヒーの公正な取引を(フェアトレード)求めて奔走する男の活動を追う。
コーヒーは世界で最も普及した飲み物で、世界中で1日に消費される量は20億杯になる。石油に次ぐ巨大な国際貿易商品で年間800億ドル以上の利益をもたらす。その反面、コーヒー生産者は食糧危機に見舞われ、貧困にあえぎ農園を手放す者が後を絶たない。
何故だろうか?農家の販売価格が極端に抑えられている。
1杯が330円のコーヒーの内、栽培農家の取り分は1~3%の3~9円。価格はNYとロンドンの先物市場で決まる。世界のコーヒー市場はネスレやP&Gなど4つの多国籍企業が独占し、先物市場を支配し、流通、焙煎、小売業者の取り分で97~9%を占めている。
1989年まで「安定した価格を設定して国際価格が下がらないように、生産国に対して輸出量の制限を課す制度」があったが、界貿易機構(WTO)はこれを受け入れず,NY商品取引所が決めるコーヒーの先物相場によってコーヒー価格は決定され、投機の対象になった。
従って利益を得る為に原料豆の価格が抑えられ、生産者の取り分が減り、栽培農家は生活できず農園を手放し、貧困と飢餓に苦しんで、年間700万人が食糧援助を受けている。
だからNY先物価格が下落してもここで取り上げている「フェアトレード」は生産者に一定の輸出価格を保証する『公平かつ公正な取引』で自立し、援助からの脱出を目指す。
先進国でコーヒーを楽しむ人とエチオピアでやせ細り生きる力を失ったコーヒー農家の子どもたち。相容れない二つの世界が示す現実を打破するものは「コーヒーの真実」を知った消費者たちが『フェアトレード』にどう協力するか、出来るかに掛っている。
1杯のコーヒーの裏に隠された真実を見た。鑑賞推薦の良いドキュメンタリーだ。
問い合わせ:シネマクラブ・ひろしま<082-293-1274:担当=勝田:広島映画センター内>会員募集中
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この映画を横川シネマで観ました
良い映画でした
昨年から日本のポジティブリストとコーヒー豆の
残留農薬でエチオピアのコーヒー豆が輸入できなくなっています
同じ農薬でも国産のピーマンが2ppm、コーヒー生豆は0.02ppmでアウトです
http://smilecoffee.blog50.fc2.com/blog-entry-378.html
http://smilecoffee.blog50.fc2.com/blog-entry-306.html
投稿: smile | 2009年1月 5日 (月) 18時51分