岩惣と宮島の街
旅館岩惣は、厳島神社の裏の谷にある。
岩惣はその古い歴史と格式の高さで有名だ。
RCの和風の新館と、数百年の歴史をもつ古い小さな木造の建物が、渓谷に面してぽつんぽつんと建っている。
その建物群が岩惣だ。
鬱蒼とした木々とそこを流れる渓谷は大変美しい。
もみじ谷公園、弥山に登るロープウエイの乗り場にも、岩惣の建物の間を通っていける。
意外と気づかれないが、「岩惣の建物には全て塀がない。」
塀がないから、もみじ谷一体がすべて岩惣の敷地であるかのようでもあり、どの建物が岩惣の建物か注意してみないとよく分からない。
しかしこの塀がないということが、岩惣の不思議な価値を創り出している。
今まちづくりの手法として「塀をなくす」ことが、極めて革新的な試みとして提案されている。
しかしそんな革新的なことが、ここ岩惣では数百年前の遥か昔から、当たり前のこととして行われていたのだ。
なんとも凄いことをしていたと、改めて感心する。
岩惣はまちづくりのお手本のような施設だといえる。

宮島には他にも素晴らしいところはたくさんある。
世界遺産の厳島神社だけではない。
何度も通う内に少しずつわかってきた。
「町屋通り」もいい。
最近は町屋を改装してカフェ、旅館、お土産店もできてきた。
普通の住宅を改装してゲストハウス、外人向け旅館にしようとしている建物もある。
廿日市市も宮島地域における伝統的建築物群の保存対策調査費を出し、支援を始めたようだ。
随分ときれいな通りになったことで、人通りも増えた。
宮島の新しい魅力になってきた。
ロープウエイを登って弥山の頂上からみる瀬戸内海の景色、広島の街の景色も素晴らしい。
尾根に作られた本堂、神社を巡るのもまた楽しい。
昔は全国のあちこちにロープウエイがあったが、今ではほとんど見かけることがなくなった。
道路ができて、ロープウエイの経営がなりたたなくり、廃止されてしまったからだ。
「ロープウエイからみる景色」を楽しむこともできる。
「車に汚染されなかった宮島」の良さだ。
宮島は島であることで、車で観光客が来ることは殆どない。
宮島口発のフェリーにも車が載っているのを見たことも殆どない。
車が街の中を走ることは殆どない。
街に駐車場もいらないし、太い道路もいらない。
宮島は歩く街になっている。
渋滞もないし、交通事故も、騒音も、排気ガスもない。
都市計画道路なんておかしな道もない。
宮島は、「車による汚染を免れた街」だ。
この島に住む人たちは今まで、車がない、道路がないことは不便だと感じていただろうが、今や「車がない街」ということが街の魅力であり、価値を創り出している。
宮島の魅力は世界遺産の厳島神社だけではない。
宮島は①厳島神社に通ずる門前町、②岩惣ともみじ谷周辺の街、③町屋通りの街、④4ロープウエイと弥山の寺社群と瀬戸内海の景観、⑤車がない街等多種多様な街が集積し、宮島の魅力が構成されているのだ。
そんな独特な魅力が宮島にはあることを、もっと世界の人々に知って欲しい。
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コメント
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宮島の街に、車は全くないというわけではないと思いますが、それにしても、連絡船のすべてがカーフェリーである必要はないでしょうね。
例えばカーフェリーは1隻にして、ほかの船は人間のみ乗船できるようにしたら、もっと楽しい船になるでしょうね。
投稿: カーフェリー | 2009年1月 7日 (水) 20時59分
成程。
面白い提案ですね。
カーフェリーまでは、考えが及びませんでした。
JRさん、広電さん、検討してみてはいかがでしょうか。
投稿: 元安川 | 2009年1月 8日 (木) 10時53分