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2009年1月 2日 (金)

新しい年の「ヒロシマ」

 米国でどれだけ「ヒロシマ」が歪められて伝えられているか、どれだけ理解が進んできたか…を知る公開講座が開かれた。
 
 米国人の原爆への理解について新聞報道やエノラゲイの展示などから解読・研究をしている広島市立大学の井上泰治教授と全米で巡回中の「原爆展」で市民交流を進めている広島平和文化センターのリーパー理事長が、米国人の“ヒロシマ・原爆投下”について興味深いリポートと対談をした。米国市民の『反核の意識』の芽生えが見えてきた?

 新聞記者出身の井上教授は米国のNYタイムスなど7紙の被爆60周年(2005)8・6のヒロシマ報道紙面から「ヒロシマ」の理解度を探り、スミソニアン博物館の広島に原爆投下したB29エノラゲイ号の展示から米国の「原爆投下正当論」が今も“歪められたまま”引き継がれ…基本的には変わっていないと指摘する。

 スミソニアンは博物館本来の役割を放棄して第二次世界大戦における米国のシンボルとしてエノラゲイ・米国の力を誇示し「米国の原爆観」を表現している。背景には原爆は戦争終結を早め米国兵ばかりか日本人市民の命も救った“救世主”との国家的誘導があって、今も世論の大勢に大きな変化はない…。
 60周年の8・6新聞報道では正当論や救世主報道が大手紙NYタイムスに掲載され「過去の事をいつまで言っていても仕方ない、忘れよう」の一方でサンフランシスコやホノルルの紙面では悲惨な状況や原爆投下は人道に対する犯罪…など投書記事などが特筆される部分も一部にある。

 しかし、何と言ってもNYタイムス(ローレンス記者)が軍との密約で原爆開発から投下まで独占記事で“人類の素晴らしい発明”と世論誘導の報道以来、米国の新聞TV・Rの経営権は今も軍需産業が握り、大枠で反原爆平和などの記事掲載や誘導を許さない状況にある…と解析する。

 リーパー理事長も一般的には「原爆は戦争終結を早め、悪の日本を追放出来た」と思っている人は多く、軍事産業関連の経営が多い米国のマスコミは軍に対する批判は難しいのが現実と言う側面はあるとみる。
 しかし、自分がまわった52都市での被爆者証言を聞いた米国市民多くの顔が「和み、明るくなって」原爆展や世界市長会議を支持するパートナーが増えて来たと報告する。

 被爆者は米国の原爆投下に対する怒りを出さず、自分の苦しみを訴えて『核兵器のないいい世界をつくろう』というメッセージで、米国人を責めたり叱るのでなく世界の未来に対する恐れと警告『ヒロシマの訴え=核兵器の廃絶』を理解し、「原爆展」への協力を申し出る人は増えてきた。
 
 オハイオ州のアライアンス市では「リメンバーパールハーバー」を持ちだして原爆投下の正当性を主張していた退役軍人で街の有力者の一人は被爆証言を聞き原爆展を見てヒロシマの理解者と協力者に変わった。市長を「平和市長会議」に加入させオハイオ・ペンシルバニア両州内の市長80人の加入運動を進めている。

 在米中の広島出身の日本人や広島で学んだ米国人の協力がこれら“原爆展の成果”を促進する力になって今後の原爆展に弾みをつけていて、来年度も原爆展の延長希望があり実現の方向で準備が進んでいる。

 1年前「原爆展」が始まったばかりのイリノイ州のデュポール大学で開催中の「原爆展」にオバマ次期大統領が偶然会場に足を運んだ。彼がどのように見て理解したかは判らないが爾来、従来の“イランへの核使用容認”発言が消えて“米国が核兵器廃絶にリードすべき”に変り“核廃絶”が米国世論に変革の兆しを見せつつある…事も報告された。
 原爆展がオバマ氏に米国大統領予備選を通じて米国の新しい核政策に何らかのショックを与え変革の兆しを生んだとすれば、リクエストに応えて原爆展を新年度にさらに延長する計画は当然の帰結だろう。

 オバマ新大統領が就任後、地球環境と核兵器廃絶に向けた施策をどのように取り上げるかが当面新年の世界的な興味として注目され、秋葉市長をはじめ被爆者と広島市民が引き続き広島への招聘の声を大きくする事も大切になるだろう。

 新しい年には「平和市長会議」が長崎で開かれ、2020年までの核兵器廃絶への道筋を示す「ヒロシマ.ナガサキ議定書」の賛同普及と国連総会での決議を目指した活動の展開を大きなうねりにしていく広島の役割がある。

 米国の核政策に「変革」を生むチャンスがある年のヒロシマの役割は大きく、可能性も期待できる年と言えそうだ。

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