感動ドキュメント「ご縁玉~パリから大分へ~」
長編ドキュメンタリー映画「ご縁玉」(80分)は大分で“いのちの授業”を続けてきた元養護教諭の山田泉さんとベトナム孤児としてフランス人養父母に育てられ、今や国際的に活躍するチェロリストのエリック‐マリア・クテュリエ(35歳)の交流を追った作品だ。
主婦で二児の母で山ちゃんと慕われる養護教諭の山田泉さん(平成20年:49歳)は平成12年2月に乳がんを発症して手術を受けた後、自らの体験を基に子どもたちに生きていることの大切さを教える“いのちの授業”をはじめた。
しかし、がんが再発転移し医師から「今のうちに好きなことをしたほうがいい」と宣告され、絶望的な気持ちの時にフランスに住む友人からの誘いで子供と一緒にパリを旅する。
そこで出会ったのがヨーロッパで人気のチェリストのエリック‐マリア・クテュリエだった。日本人のような風貌のエリックをケンチャンと呼び、出会いの記念に「ご縁がありますように」と五円玉を渡した。
それから3カ月後、エリックはガンと闘いながらも健気に生きる山ちゃんに引き寄せられるように厳しい演奏スケジュールをやりくりした揚句、大分にやって来る。ガンの痛みが少しでも和らぐように、同じガンで亡くなった養母にしてあげられなかったチェロの響きを体に伝えるセラピーを始め、ベトナム孤児だった自分と同じ境遇の子どもたちが暮らす養護施設や末期がんの患者たちのホスピスを訪ねて演奏会を開く。
セラピーを受けた山ちゃんは「亡くなったらこんな所に行くのかなー…」と笑顔でいう。
日本語を懸命に覚えながらコミュニケーションをとる真摯な態度に国際共通語の音楽・チェロの繊細で力強い響きは聴く人の心の襞を揺さぶって生きる歓びと元気を促し演奏者と聴衆の壁を一気に越えて意思の疎通を進めて感動の涙を呼ぶ。
しかし、鑑賞後に暗く重い気持ちにはならないのが不思議!! 元気が貰える映画!!!
フランス在住の江口方康(まさやす)監督(45)は初対面の山ちゃんに「いつか映画を撮りたい」と話したら『人生は短い。グズグズしていちゃダメ』と背中を押されて制作した。
映画が完成して間もない昨年11月21日、山ちゃんは『生と死を考える素材にしてほしい』と言い残してとわの旅に立った。子供と一緒に鑑賞し、学校上映を期待したい秀作だ。


春から広島県内でも上映される<問い合わせ:広島映画センター 082-293-1119>


































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